大阪革新懇は9月27日、秋のたたかいの方向を考える学習会を開催し、ユーチューブ視聴を含めて140人が参加しました。
　冒頭、今泉和幸大阪革新懇代表世話人（日本共産党大阪府委員会書記長）が「国民は自民党政治を乗り越えようとしているが、異常な総裁選報道に見られるように国民の求める方向になっていない。安保法制10年の到達の上に立って対話と新しい共同で自民党政治の〝その先〟を目指そう」あいさつしました。

　移民・難民支援センター「シナピス」副センター長の松浦・デ・ビスカルド篤子さん（写真左）が特別スピーチを行いました。松浦さんは、「私たちは、ローマ・カトリック教会の一員として社会の谷間に生きる人を支援する活動をしている。移民・難民支援もそのひとつ。在留資格があれば公的支援を受けられるが、資格が切れた人の対応が大変。2012年の安倍政権から対応が厳しくなり、最近は、そこに人の命があることを無視した対応が目立つ。資格が切れた人を「不法滞在、不法滞在」と騒ぐが、運転免許書の期限切れの人を「犯罪者、犯罪者」と騒がないように在留資格が切れた外国人も日本人の家族がいるなどで特別在留資格を認めていた時期があった。足がすくむ状況もあるが、あきらめてはいけない。地道に若者との対話を重ねるなどして理解を広げ、谷間の人に寄り添っていきたい」と話しました。

　冨田宏治関西学院大学教授（大阪革新懇代表世話人　写真右）が「さよなら自民党！　その先へー『分断』」を乗り越え『包摂』の政治を―」と題して講演しました。冨田さんは、「自民党政治を終わらせることと排外主義を克服する『2正面作戦』が重要。自民党政治を終わらせても排外主義がはびこる日本にしてはならない。参政党などはグローバル経済の矛盾と外国人労働者問題、インバウンドの弊害などをあえてグジャグジャにして煽っている。私たちがこの区別や関連をしっかりつかみ対応する必要がある。また、グローバリズム推進の維新と反グローバリズムの参政は本来、相容れない政党だが時として共犯関係を結ぶ。こうしたことも踏まえ、初めて挑戦するたたかいになるが、『自民党政治のその先』を『包摂』の政治を実現するために奮闘しましょう」と訴えました。

　最後に、桜田照雄阪南大学教授（大阪革新懇代表世話人）が、「英国の哲学者カール・ポパーは『寛容な社会を維持するには、不寛容に対して不寛容であらねばならない』と言っています。排外主義に対抗しては『包摂』と『寛容』が行動原理になる。新しい挑戦を進めていこう」と呼びかけました。