要求にもとづく共闘いまこそ 全国革新懇が運動交流会 五十嵐仁さん講演「革新懇3つの共同目標輝くとき」【動画はこちら】

 全国革新懇は9月10日、自公の与党が衆参で過半数を割り込むなど激動する情勢を学び、要求実現に向けた共同・共闘をさらに広げようと訴える運動交流会を都内で開きました。労働者教育協会が共催しました。約50人が参加し、全労連など7つの賛同団体が今秋以降の要求運動の中身と構えについて報告しました。

 「激動する情勢のもとでの統一戦線運動」のテーマで講演した五十嵐仁さん(全国革新懇代表世話人、労教協会長 写真)は参院選の結果について、「与党の大惨敗は裏金問題に対処できず、物価高に対する経済無策で国民に見放された結果だ。自民党は崖っぷち、末期的症状を呈しており、『解党的出直し』が言われるが、解党だけでよい」と指摘。石破首相の辞任表明(7日)も、独自色を出せず「安倍亜流に終始して四面楚歌に陥ったため」と批判しました。

 一方で、参政党や国民民主党の躍進については「現状への不満と将来不安を抱える国民に政治が向き合ってこなかったからだ。与党への失望と新興勢力への期待・幻想によるものだろう」と述べました。特に、参政党などの極右・排外主義台頭の危険性を国民にどう伝えていくかが大きな課題とし、スパイ防止法が民主運動を弾圧する道具として使われる恐れなどに注視が必要と訴えました。

 その上で、五十嵐さんは「新たな共同による統一戦線の再構築を」と呼びかけました。自公が過半数を割り込むもとで、野党が一致すれば消費税減税など要求実現のチャンスが生まれたと強調し、「草の根から具体的な要求を掲げ、国政への働きかけを強めよう。私たちが戦争法反対など各地で培ってきたネットワークや実績を活かして共同・共闘をさらに大きくしていくことが必要」と訴えました。

 大事なことは、野党間の分断と国民要求への裏切りを招かないように監視・けん制することだとし、「立憲政党を励まし、草の根から統一戦線をつくりだしていくことが求められる」と訴えました。あわせて、だまされないための学習運動も必要と述べました。

 革新懇運動について「与党をここまで追い込んできたことを確認する必要がある。激動する情勢だからこそ革新懇の『3つの共同目標』がさらに輝きを増し始めている」として、奮闘を呼びかけました。

 講演のあと、各賛同団体が発言。「ケア労働者の賃上げを重視」(全労連)、「女性蔑視と排外主義に声を上げる」(新婦人)、「食と農の要求実現へ『市民と野党の共闘』拡大を」(農民連)、「消費税減税とインボイス廃止の署名に全力」(全商連)、「政治を変えたいという青年の声に寄り添い、組織を大きく」(民青)、「医療・介護の経営危機打開へ広範な共同の可能性」(全日本民医連)、「いのちのとりで裁判最高裁判決を踏まえた行政対応を迫っていく」(全生連)などの報告が続きました。

五十嵐仁さんの講演をご視聴ください。

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