大阪・住吉革新懇などの実行委が「すみよし平和展2025」開催 展示・映画・平和学習・朗読劇など

 住吉革新懇や新婦人住吉支部らでつくる実行委員会が主催し、「戦後、被爆80年 つくろう平和、なくそう戦争・核兵器」をテーマに8月17・18の両日、「すみよし平和展2025」が開催されました。市民や学童など約200人が参加しました。
 会場には、広島・長崎の原爆パネル(写真)、広島の高校生が被爆体験者の証言をもとに被爆の実相を描いた絵画、大阪大空襲のパネル、治安維持法犠牲者の体験パネル、大阪公立大学が「3度も軍事研究」などを展示。「二十四の瞳」映画上映、「凧になったお母さん」アニメ上映、3大テーマの平和学習(後述)、東住吉に落とされた模擬原爆の被害を伝える「朗読劇」など多彩な催しで、「戦争アカン」「核兵器なくそう」と呼びかけました。
 3大テーマの平和学習は、テーマ①「大阪大空襲―政府の責任」と題して、大阪空襲訴訟弁護団の大前治弁護士が講演。大阪市内一円が焼野原と化し、34万戸・120万人が犠牲となった大阪大空襲は米軍による非人道的な大量殺戮だったこと、一方、戦前の政府文書や新聞報道など豊富な資料をもとに、「空襲は怖くない」と情報統制し、「逃げずに火を消せ」と防空法制で国民を縛り、被害を拡大させた日本政府の責任を厳しく問いかけました。
 テーマ②は、原水禁世界大会広島大会に参加した医療生協の権野さん、新婦人の会の中島さんが報告。つづいて、「被爆80年。いまこそ『核抑止』との決別を!」と題し、原水禁世界大会起草委員長を務める大阪・全国革新懇代表世話人の冨田宏治さんが講演。ノーベル平和賞受賞の意義、「核抑止」論の克服、核兵器禁止条約と日本国憲法が〝希望の光〟であることなどを詳述し、核兵器廃絶を訴えました。
 テーマ③は、寝屋川被爆者の会会長の山川美英さん(84)から被爆体験をお聞きしました。山川さんは、自身の体験と「生きて地獄を見た」というお母さんの苦悩を代弁し、原爆は大量殺戮の「悪魔の兵器」だと告発しました。
 展示や映画、アニメを鑑賞し、平和学習に参加した方がたから、「戦争・被爆体験に涙した」「戦争も核兵器もない、平和な社会を」などの感想が寄せられました。

一覧へ

カテゴリー

都道府県