前川喜平さん講演会に117人 暮らし苦しめている新自由主義をただそう 宮城・多賀城懇話会

 多賀城懇話会は4月19日、元文科省事務次官の前川喜平さんの講演会を開催しました。117人が参加しました。
 前川喜平さんの講演内容は、ずばり「国民の暮らしと石破政権」・「教育、メディア、大軍拡」でした。幅広い内容でしたが、国民の暮らしを苦しめる新自由主義の蔓延とアベノミクスの失敗について言及し「お金がすべての価値」に対して「命の価値」こそが大事であると力説しました。
 アメリカに従属する軍事大国化について、立憲主義を破壊する「壊憲」と「戦争する国づくり」、戦争の脅威を煽る自公政治に対して軍拡で平和は維持できない。軍拡は、戦争を引き起こすと指摘した上で「日本版軍産学複合体の形成」、自衛隊の旧日本軍への回帰など具体的事実を元に批判を加えました。

 教育については、教育の教育行政への従属、教育における国家主義、個人よりも国家の優先、大学・学問への政治介入、教育無償化の問題点などを指摘しました。
 金権腐敗政治と企業団体献金については、明確に反対を表明しました。
 前川喜平さんがこの講演でなんども触れたのが新自由主義。新自由主義で「お金にならないヒト・モノは、切り捨てる」「損得勘定のみが優先する」「公共の施設もビジネスに変える」「社会的弱者に対する冷淡な態度や攻撃」がすすんでいると訴えました。
 優れた日本国憲法に触れ、この新自由主義を正すべきだと述べました。国家・行政は、本来、人間を大事しながら「助け、励まし、支え合う」が役割であると批判しました。参加者からは、豊富な知識で勉強になった」「もっと聞きたかった」など元気のでる感想が寄せられました。講演を契機に、多賀城懇話会は諸分野で市民の要求を束ねる役割を継続発展させることが大切と思いました。(「多賀城懇話会ニュース」より)

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