尼崎革新懇は4月24日総会と講演を行いました。今年の総会は、コロナ禍の中で会場変更せざるを得なくなり、20名定員の半分までと制限された中、8名の参加で開きました。
冒頭、田中祥晃代表世話人から、Zoomの向こうの上脇博之先生に、昨年末に市民と野党の共闘を進めるための講演に来ていただいたお礼と、その後の進み具合を簡単に報告してお礼に代えました。
「市民と野党の共闘で自民党を倒す方程式」と題しての講演は、その翌日(25日)に投開票された全国で3つの選挙の行方を言い当てられたような内容でした。
上脇先生はまず、▽アベ・スガ政権の憲法破壊と国政私物化が、四割の得票で8割の議席を獲得するという小選挙区制のもとで、2006年の教育基本法改悪、2013年特定秘密保護法制定、2014年集団的自衛権行使「合憲」の解釈改憲と2015年の安保関連法(戦争法)へと戦争できる国家づくりが進められてきたことを振り返りました。
その後、▽「森友学園」事件での国有地売却がアベ官邸と維新の共犯によって作り上げられたこと▽長期政権が総理・総裁らの「立候補者公認権」と「政治資金配分権」が強大になり、党内のチェック機能が効かなくなっていること▽同時に進められた「官僚国家から官邸主導政権」への移行による内閣法制局長官交代や内閣人事局設置、黒川検事長定年延期の閣議決定するなど人事を握って一強支配政策の推進を諮ってきたこと――などを説明しました。
このような中で安倍政権下の「森友」「加計」学園問題や「桜を見る会」など各事件の真相解明は未完のものばかりだったことにも言及し、政権を変えるために、具体的な得票数や得票率、議席獲得数などの年を追って検証をして、これからは野党が共闘して、有権者に明るい政権の展望を示すことで投票率が上がり、棄権が少なくなると指摘。最後には「候補者が決まってもより良い政策を実現させるための運動をする必要がある」として、先を見据えた言葉で講演を締めくくりました。
最後に藥師寺勝郎・代表世話人から「明日から緊急事態宣言で市内の公共施設が閉鎖になる直前に開いた総会ですが、結成四十周年を迎える本会が、尼崎での市民と野党の共闘の軸として菅政権打倒のためにその役割を果たしていきたい」とあいさつをして閉会しました。