新潟県革新懇と自由法曹団新潟支部は5月15日に県庁で記者会見し、県内の市町村が防衛省に自衛官募集のための「適格者情報」を提供することを中止するように求め、アピールを発表しました。
アピールによると、県革新懇が3月に独自に各自治体にアンケートをしたところ、県内30自治体の全てで、「適格者」とされる14歳と17歳の氏名、住所、生年月日が防衛省に提供されていることが判明。このうち16自治体では、紙媒体での提供であることがわかりました。
県革新懇代表世話人の中村洋二郎弁護士は、「安倍首相は『都道府県の6割以上が協力を拒否』と言ったが、現実には9割以上の自治体が自衛隊に協力している。無批判に応じているのは残念だ」と発言しました。
自由法曹団新潟支部長の土屋俊幸弁護士は「住民基本台帳法では、閲覧しか定めていないので、紙媒体による提供は違法だ」と指摘。「個人情報保護法でも『法令等に定めがあるとき』となっており、政府見解でも『(自衛隊の依頼に)応える義務はない』としている。情報提供はただちにやめるべきだ」と訴えました。
県革新懇の栗田茂男事務局長は「自治体としての自立性が損なわれている。自衛隊への情報提供をやめさせるための働きかけを強めたい」と述べました。