全国革新懇第45回総会「報告と提案」

2026年5月30日

全国革新懇第45回総会

【はじめに】

(1) 全国革新懇は、2026年5月26日に結成から45年を迎えました。

 革新統一戦線運動への攻撃を乗り越える新しい形態の革新統一運動をめざすことを目的に結成された全国革新懇は、粘り強く運動を積み重ね、その集約点と言える「安保法制(戦争法)」廃止の一致点での「市民と野党の共闘」の取り組みを支え、前進、発展に奮闘してきました。共闘の前進と裏金問題を始めとする政治腐敗への批判も加わり、2024年総選挙、2025年参院選挙で自民党を過半数割れに追い込み、「さよなら自民党政治」のチャンスを作り出しました。

(2) 危機感を強めた自民党は、候補者の中で最も右翼的な主張の高市早苗氏を総裁に担ぎ、公明党との連立政権に終止符を打ち、自民党以上の右寄り政策を掲げる日本維新の会との連立に鞍替えしました。そして、2026年2月にクーデター的な解散総選挙を行い、自民党単独で衆議院の3分の2を超える議席を獲得しました。わずか半年で国政の状況は大変動しました。

 総選挙直前に、「市民と野党の共闘」の一翼を担っていた立憲民主党が公明党と合流して中道改革連合を立ち上げ、「戦争法」が規定する集団的自衛権行使容認を基本政策に掲げ、「市民と野党の共闘」に背を向けました。

 45年前の革新統一戦線つぶしを彷彿とさせる政治の右傾化であり、革新懇の存在と役割に改めて焦点が当たっています。

(3) 政治の右傾化の大元には、世界的に共通する二つの点があり、それがアメリカいいなり、大企業・財界中心の自民党政治に強く影響していることがあります。

 ひとつの点は、株などの金融投資を重視する政策が強められ、富の偏在が加速度的に進んで格差と貧困が極めて深刻になっていることです。いまひとつは、世界的規模で軍拡競争が強まり、戦争の危機が増していることです。軍拡競争の強まりの背景に、アメリカやロシアという大国が率先して国際法、国連憲章違反をおこなって法的秩序を壊していることも重大な問題です。

 自らがつくりだした危機を口実に軍拡、戦争準備をすすめるのは、高市政権も同様です。

 格差や貧困の是正に背を向けて、大軍拡、戦争する国づくりを優先する政治、高市政権と対抗する「憲法を真ん中にすえた共闘」づくりは喫緊の課題です。

(4) 改憲策動の強まりへの危機感を共有した市民が呼びかけた「平和憲法をまもる緊急アクション」は、回を追うごとに参加者も開催カ所も広がり、「戦争は許さない」、「憲法9条守れ」の声が全国各地、草の根に広がりました。

 このような中で開催された5月3日の憲法集会には、東京・有明防災公園の集会を含め全国47都道府県・236会場に9万5000人を超える市民が結集しました。アメリカ、イスラエルのイラン攻撃の違法性への批判と、石油などの不足、価格高騰などを受けて「戦争とくらし」が地続きであることに目が向けられ、集会の参加者には若者、女性、家族連れが多いという変化が起きています。

 4月2日には「九条の会」などが呼びかける「憲法9条改憲反対の国会請願署名(私たちは戦争につながる憲法改悪に反対します─憲法9条改悪に反対する請願署名)」も始まりました。

 国会内での大軍拡と改憲策動の強まりに、国会の外の世論と運動が対抗し始めています。

(5) 東京・清瀬市長選挙(3月29日投票)、東京・練馬区長選挙(4月12日投票)で、市民とともにたたかった候補者が自民党などの推薦した候補者を破り、4月19日に投開票された各地の首長選挙で、自民党推薦候補が7つの市長選挙で落選しました。「高市人気」は限定的であることを、地方の変化が示しています。

 4月12日に行われた東欧・ハンガリーの総選挙で右翼ポピュリズムのオルバン政権が敗北して16年ぶりに政権交代が起き、25年11月のニューヨーク市長選挙での「アメリカ民主社会主義者」の勝利など、世界各地でも変化の胎動が始まっています。

 右翼的な政治状況が強まる一方で、それへの反撃の動きが始まったのが今です。危機のもとで希望が芽生えています。ここへの確信を共有し、46年目の革新懇運動に踏み出しましょう。

 

【1年間の取り組みの特徴】

1 あらゆる戦争に反対し、平和な世界を求めて各地で奮闘

(1) 4年目に入ってもロシアのウクライナ侵略は終結せず、停戦が合意されたもののイスラエルのパレスチナ・ガザへのジェノサイドは続き、さらにアメリカがベネズエラやイランへの先制攻撃を行うなど、世界各地に戦火が飛び火しています。このような世界の動きに敏感に反応した行動が各地で行われました。

 兵庫・はりまなか革新懇はロシアのウクライナからの撤退を求めてスタンディング行動を行い、長崎県革新懇や大阪革新懇、東京・東久留米革新懇などは2026年年初からアメリカのベネズエラ攻撃に抗議する宣伝行動や領事館前行動などを行いました。

(2) アメリカとイスラエルのイラン攻撃に抗議し、日本の自衛隊を派遣するなと香川革新懇、宮城革新懇、奈良革新懇などが街頭宣伝行動やデモ・パレードに取り組みました。

 「平和を守るための緊急アクション」の呼びかけで全国各地に燎原の火のように広がった「ペンライト行動」と連携し、千葉・船橋革新懇など各革新懇が積極的な取り組みを行いました。

 全国革新懇は、25年6月のアメリカ、イスラエルのイラン攻撃に抗議する声明を発出し、26年3月には自衛隊艦船の中東派遣反対の事務室長談話を出しました。

 

2 大軍拡と軍拡のための増税、改憲発議、戦争する国づくりに反対する取り組み

(1)東京・品川革新懇は、沖縄のたたかいと連帯する沖縄県副知事講演会を開催し、大阪・河内長野革新懇は「沖縄の今を知る会」に取り組みました。広島・安佐南革新懇は戦跡巡りに取り組み、奈良・生駒革新懇は「戦争と治安維持法を考えるつどい」を行いました。

 「3の日行動」、「19日行動」は、宮城・多賀城革新懇、愛知・豊田革新懇、佐賀・唐津革新懇など各地で取り組まれ続けています。西武革新懇は、西武沿線全駅でのピースアクション実施を達成しました。

 京都革新懇、奈良革新懇など近畿各府県の革新懇も参加した祝園弾薬庫増設反対の集会が大規模に取り組まれ、北海道革新懇も参加する「道憲法共同センター」は「憲法改正論議推進の意見書採択」に反対して行動を行いました。

(2)大阪革新懇は軍事研究やめろと学習会などに取り組み、東京革新懇などは「スパイ防止法」に反対する学習会を開催し、岩手県革新懇や宮城革新懇は「スパイ防止法」反対の幅広い共闘に参加しています。

 各地で、核兵器禁止条約の批准を求める署名行動が行われ、8月の原水爆禁止世界大会に向けた平和行進に参加しています。

(3)沖縄革新懇は、「自衛隊と米軍の現状を考える 沖縄革新懇シンポジウム「沖縄を2度と戦場にさせないために」を開催しました。

 全国革新懇は、26年2月21日に宮城革新懇と共同で「戦争準備の大軍拡反対 東アジアの平和の枠組みづくりをめざすシンポジウムin仙台」を開催しました。

 

3 くらしの改善要求、身近な要求運動での共闘に奮闘

 秋田・秋田市革新懇は市民要求の実現を求めて「市交渉」を重ねています。大阪・羽曳野革新懇は夢洲万博の開催を前に「万博遠足学習会」を開催し、大阪・住吉革新懇は「万博やめて!カジノもいらん!お花見パレード」を行いました。新潟・新発田革新懇は地域医療問題での学習会を、新潟・あすの大江山を考える会は子どもの居場所づくりに取り組みました。

 東京・府中革新懇は旧統一教会系団体の教会建設に反対する取り組みを繰り返して建設断念に追い込みました。東京・日野革新懇はデータセンター建設の問題点を追及し、粘り強く取り組みを続けています。

 愛知・名古屋緑平民懇は少人数学級実現を求め、新潟・上越革新懇は給食費無償化実現に取り組みました。神奈川・川崎宮前田園革新懇は図書館閲覧室の漏水問題などを取り上げて改善などの要請を行いました。

 

4 「市民と野党の共闘」の再構築をめざして

(1) 「市民と野党の共闘」に様ざまな困難が生ずるもと、その再生とあらたな共同の前進をめざす取り組みが各地で行われました。

 25年7月の参院選挙では、東京江東市民連合や大阪12区市民連合などで、合同街頭宣伝行動などが取り組まれ、各地の革新懇が結集しました。宮城革新懇は市民連合が開催した勝利をめざす集会に結集しました。

(2) 各革新懇は、自治体首長選挙での野党統一候補勝利をめざして奮闘しました。宮城革新懇は知事選勝利決起集会に奮闘し、京都革新懇は「つなぐ京都2026」に結集し全国からの支援も受けて府知事選挙をたたかいました。

 東京都議会議員選挙での野党統一候補の勝利をめざし、近隣県にも呼びかけた全国革新懇・東京革新懇の統一行動に取り組みました。沖縄・名護市市長選挙でのオール沖縄の統一候補勝利をめざし、全国的な支援をよびかけました。

 

5 革新懇づくりの現状と課題

(1) 2025年5月の総会以降、新潟・上越革新懇(25年7月)、富山・太田革新懇(25年9月7日)、滋賀・愛知犬上革新懇(11月9日)が新規に結成されました。また、大阪・平野区革新懇(25年11月9日)が活動を再開しました。関係府県革新懇が地域への援助を強めた成果が出始めています。

 2025年12月7日には島根県革新懇が再結成し、活動を再開しています。

(2) 「全国革新懇ニュース」の購読部数は、2026年5月18日時点で27,196部と28,000部を大きく割り込み、昨年総会時よりさらに731部減少し、最高時の2018年総会時からは3,246部(10.6%)減少しています。部数減に歯止めがかからず、組織、財政の両面で危機的な事態です。

 コロナ禍後の2022年以降、減紙が急増する一方で増紙が大きく落ち込む状況が続いていますが、改善の端緒がつかめていません。新規の革新懇結成などが増紙の力となることが示されており、読者の拡大と組織づくりを両輪ですすめる論議が求められます。

(3) 「全国革新懇ニュース」は、時々の情勢もふまえた多彩な方々のインタビューが特徴で、各革新懇の創意ある多様な取り組みや書評で取り上げた著書にも反響が寄せられています。それらの特徴点を打ち出した拡大の取り組みへの挑戦は、「ブロック別地域革新懇交流会」でも論議になりました。

(4)  職場革新懇では、国税OB千葉革新懇(津田沼革新懇)は船橋革新懇に参加して定期的に宣伝を実施し、あいおいニッセイ同和損保職場革新懇は独自の革新懇紹介チラシを活用して仲間づくりを進め、銀行革新懇話会は機関紙の発行と定期的な行事に取り組みました。パナソニック革新懇は、電機・情報ユニオンと連携した黒字リストラとのたたかいで対策本部を設置して宣伝や労働相談、社員アンケートに取り組みました。大阪損保革新懇は、「選挙政策ニュース」を現役労働者に配布するなど、それぞれの特性を活かした創意ある取り組み行われました。

 多くの職場革新懇では現役世代の会員が減少して職場とのつながりが希薄になり、世代継承も進まないという課題を抱えています。そのような中、神戸・保育革新懇は「保育学習会」の連続開催や平和行進・原水禁世界大会への参加など活発な取り組みを行い、新しい会員を迎えました。

(5) 各地の青年革新懇では、神戸市青年革新懇・チームアンカーがSNS活用のための「SNS講座」に取り組み、学習会「民主的な地方自治の在り方」を開催しました。京都青年革新懇・HOME‐はんなりは、カジノ問題を考える「競馬場体験」企画を実施し、大阪・交野青年革新懇は、「気候危機」の学習会を開き、「環境フェスタ」にブースを出展しました。近畿の3青年革新懇は共同で「地域公共交通の未来」をテーマに路線バスで京都市内を巡るツアーを実施しました。神奈川の青年革新懇の虹色@ピースフレンズは、「憲法改正」問題で学習会を開催しました。

 山梨では青年革新懇の結成を視野に「革新懇とは?」の学習会を開催し、革新懇主催の福島被災地ツアーとシンポジウムに参加しました。

(6) 全国革新懇と労働者教育協会との共催で「激動する情勢のもとでの運動交流会」を開催(25年9月10日)し、「さよなら自民党政治、生活向上、民主主義と平和を実現する政治をめざすシンポジウム」(25年12月12日)に取り組みました。

 4月4、5日に岡山市で中国・四国ブロックの、4月12日には名古屋市で東海・北陸ブロックの「地域革新懇交流会」を開催しました。

 これらの取り組みの記録は、全国革新懇のホームページで常時閲覧可能とし、12月12日のシンポジウムは1万回を超えて視聴され、2月21日のシンポジウムは9818回の視聴となっています(いずれも2026年5月8日時点)。会場参加とオンライン併用で開催した第44回総会(25年5月)は1186回視聴されています。

 

【情勢の特徴】

1 世界は岐路にある

(1) 2025年1月に第2次政権をスタートさせた米・トランプ政権は、「アメリカ第一主義」を旗印に、移民排除の政策を強化しただけでなく、パリ協定と国連気候変動枠組み条約やWHO(世界保健機構)など66の国際組織・条約からの脱退を一方的に通告し、アメリカが先導してきた多国間主義を否定しました。

 また、各国からの輸入品に高関税をかけるとともに、それを梃子にアメリカ国内への投資を迫るなど自由貿易体制を否定する動きを強めました。

 軍事面でも、西半球への影響力の集中を打ち出してNATOからの脱退の示唆など同盟関係見直しに言及する一方で、グリーンランドの領有発言やベネズエラやイランに対する国際法違反の軍事力行使という帝国主義的な他国介入も繰り返しています。

(2) 巨大な経済力と軍事力を背景に覇権を強め、自由や人権、民主主義、「法の支配」と言った普遍的価値を蔑ろにするトランプ流の「アメリカ第一主義」が、世界を混乱の渦に巻きこみ、各国のアメリカ離れを招いています。

 EU諸国は、イラン戦争への介入を拒否し、アメリカ離脱後のNATOの論議を開始しています。ASEANの政府当局や有識者を対象とする調査で、米中いずれかと同盟を結ばざるを得ない場合の選択で、アメリカ・48%、中国・52%の結果となる変化が起きています。

(3) 2008年のリーマンショック、2019年のコロナパンデミックを経て、新自由主義経済の行き詰まりや、金融資本主義の危うさが認識され、市場化と競争原理によるグローバル経済の是正に向かうことが期待されました。しかし現実は、その期待とは逆の方向に動き、富の偏在と貧困が広がり、社会の不安と不満を高め、排外主義や極右思想などの政治の右傾化と混乱の温床となっています。

 国際非政府組織(NGO)のオックスファムは、ビリオネア(億万長者)の富は2025年に最近の3倍のペースで増加して過去最高を記録し、同時に世界人口の半数近くが貧困にあえいでいるとも指摘しています。日本でも、全世帯の3.1%の純金融資産1億円以上の世帯が資産の6割を保有する一方で、金融資産(貯蓄)ゼロ世帯は24%に上ります。

 富の偏在も原因とする貧困の深刻化を是正するために、富裕層の資産に直接課税する「富裕税」が注目され、フランス、スペインなどでの再強化や南米・アルゼンチンでの実施という動きとなり、G20でも「グローバル・ミニマム課税」の議論が進行しています。「タックスザリッチ」の世界的な動きです。

 

2 右傾化と思考停止の日本の政治状況

(1) 社会保障などでの世代間の分断と、排外主義などの差別を煽ることで、格差や貧困、生きづらさなどへの不満と不安を強める人びとの支持をかすめとった勢力が国政の場で一定の影響力を確保する状況が、2024年総選挙、2025年参院選挙と続きました。その影響で、医療などの社会保障改悪や外国人政策の権力的な改悪が相次ぎ、留学生の授業料引き上げの動きなど政治への忖度と同調圧力も広がり始めました。

(2) 憲政史上初の女性総理を前面に、政策より「人」押し出す広報と、台湾有事の際の自衛隊の参戦を公言して国内外の批判を受けても発言を撤回しないことなどで「強いリーダー」像を演出して支持率を高めた高市首相は、4月12日の自民党大会では「(憲法改正について)1年で発議にメド」をつけると豪語しました。

 2026年度予算案や国家情報会議設置法案の衆議院採決でも明らかになったように、高市首相は国会審議も不十分なままに「数の力」で採決を強行し、国会軽視、民主主義蹂躙の政治姿勢も露骨です。

(3) 国際法に反するアメリカの他国攻撃を批判しないだけでなく、ホルムズ海峡への自衛隊派遣にこたえる姿勢を繰り返し示すなど、世界的な動きとは一線を画し、日米安保が日本の外交・安全保障の「基軸」との立場に固執する「思考停止」の状態です。

 そのような高市政権の政治姿勢を批判する勢力が国会内で僅少で、野党の多くが自民党政治の補完にとどまらず、右傾化を競い合っている状況が危機を深刻にしています。

 

3 急ピッチですすむ大軍拡と改憲策動

(1) 2025年度の軍事費は、当初予算と補正予算を合わせて11兆円規模に達し、対GDP比2%規模という「目標」を2年前倒しで達成しました。2026年度当初予算では前年比3.8%増の9兆円規模を軍事費に振り向けています。

 軍事費捻出のための増税が戦後初めて実施され、2026年4月から法人税率とたばこ税が引き上げられ、2027年1月からは防衛所得税1%が徴収されることとなっています。

 これらに加え、米・トランプ政権が軍事費引き上げ圧力を強めていることこたえる目的で政府は、「安保3文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)」を2026年内に改定するとして、4月に有識者会議を発足させました。

(2) 軍事費が増額されたもとで、地下化などの基地機能の整備、各地での弾薬庫の増設、平時から自衛隊などが使用する特定港湾・空港の整備、沖縄県名護市・辺野古や鹿児島県西之表市・馬毛島での巨大基地建設、長射程距離ミサイルの健軍駐屯地(熊本市)、富士駐屯地(静岡県小山町)への配備、日米合同の訓練も強めるなど、「軍靴の音が身近に迫る」状況が全国各地で起き、これらに抗議する住民運動も強まっています。

(3) このような中、2026年3月には防衛省の内倉浩昭統合幕僚長が、長射程ミサイル配備に伴う地元住民の安全への不安に対し、「抑止力・対処力の強化効果の方が大きい」と発言するなど、自衛隊の軍事優先姿勢が露呈する事態も起きています。また、26年4月の自民党大会では、自衛官に「君が代」を斉唱させるという自衛隊の政治利用も起きました。

(4) 大軍拡と並行して、戦争遂行のための諸制度の改悪が進んできています。防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」への2025年度の応募は、大学などから過去最高の340件がありました。また、高市政権は、成長戦略の位置づけで「防衛産業」への投資を優先し、弾薬の安定供給などを目的に、政府が土地・施設を保有して民間企業が運営する「国営軍需工場」の創設もめざしています。

 2026年の国会にはスパイ防止法の先駆けとなる「国家情報会議の新設」などの法案を提出し、武器輸出「5類型(救難、輸送、警戒、監視、掃海」の撤廃を閣議決定しました。

(5) 自民党と日本維新の会の連立合意には、「憲法9条『改正』に関する両党の条文起草協議会の設置」が明記され、自民党大会での高市改憲発言を機に協議を加速させる動きです。自民党は、憲法に9条の2を新設して自衛隊を明記するとの「改憲4項目」を確認していますが、日本維新の会は9条2項の削除と国防軍の明記を公言し、より露骨な壊憲姿勢です。

 衆議院の憲法審査会は総選挙前と様相が一変し、憲法9条改悪と緊急事態条項創設を中心に、発議に向けた条文案論議に入る動きを強めています。一方で、参議院の憲法審査会は、衆議院比べれば論議はより慎重ではあるものの、予断は許しません。

(6) 改憲手続きとかかわる国民投票法に関し、テレビなどのCM広告は一定期間の規制があるものの、最近の選挙での影響の大きさが確認されるインターネットCMやSNSでの動画拡散についての制約はなく、日本弁護士連合会も従来から問題を指摘しいます。2026年2月の総選挙でもインターネット広告による誹謗中傷の拡散などの問題が明らかになりましたが、その点での論議は深まらないまま改憲論議だけが先行する状況です。

 

4 富の配分のゆがみを是正しない自民党政治

(1) 高市政権の経済政策は、失敗が明らかな「アベノミクス」の焼き直しであり、減り続ける実質所得の改善、急騰する物価の抑制、財政危機を招きかねない金利上昇などの課題に対処できないことは明らかです。株主本位の資産格差、所得格差のさらなる拡大も懸念されます。

 2015年度以降、大企業は純利益の増加分(約31兆円)のうち、8割にあたる約24.6兆円を株主に還元する一方で、2012年度には50%台であった労働分配率を2024年度には37.4%にまで低下させました。2024年度末の大企業の内部留保は13年連続で過去最高となる637兆円に達しながら、「黒字リストラ」や自社株買いで株価を吊り上げる大企業も少なくありませんが、それを規制する政府の動きはありません。

(2) 先進国で唯一実質賃金が低下し続け、国民負担率が50%に迫り、最低賃金の水準や年金の所得代替率の改善が遅々として進まず、高等教育の負担率が世界最高水準を維持し続けるなど「個々人が自由に使えるお金」が増えないことが、「失われた30年」の大きな要因です。

 加えて、2020年代初めからの物価高騰や金利の上昇、イラン戦争による原油価格の高騰、さらには消費税の重さや社会保障負担の連続した引き上げがくらしを圧迫し続けています。

 高市政権は、イラン戦争の影響を受けた石油や関連製品の高騰による物価に対応するとして、3兆円規模の2026年度補正予算を検討するとしています。しかし、年金生活者や低所得者や中小零細事業者の暮らしや生業に対する直接的な対策は検討対象にもなっていません。供給サイド偏重の経済政策に固執する姿勢はこの点からも明らかです。

(3) 蓄積された大企業の内部留保に課税して最低賃金引き上げのための公的助成を充実することや、金融資産への課税や金融所得への累進税率の適用、物価対策などのために110の国・地域ですでに実施されている消費税(付加価値税)の減税、社会保障予算や教育費予算の拡充など、富の再配分強化が緊急に求められていますが、高市政権にそのような政策転換を行う姿勢にはありません。総選挙対策で突然打ち出した食料品の消費税率ゼロ%の公約をうやむやにする「国民会議」の設置に、その姿勢が端的に表れています。

 

5 個人の尊厳の実現をめざす政治の立ち遅れと後退

 日本のジェンダー平等の国際的な立ち遅れは極めて深刻です。世界経済フォーラムが公表する「ジェンダーギャップ報告書」の2025年版で、日本は118位と先進諸国で最低レベルです。日本の改善のテンポは緩慢で、ジェンダー不平等はほとんど改善していません。国会図書館の調査で、世界平均の女性閣僚の割合は2005年から8ポイント増えて22%となっていますが、日本は平均13%にとどまったことにも立ち遅れが表れています。

 その状況にもかかわらず、国連からも繰り返し指摘をされ、法務省の法制審議会が1996年にだした選択的夫婦別姓導入の答申を30年間も棚上げにした上に、高市内閣は選択的夫婦別姓の実現をさらに遠くに追いやる「旧姓の通称使用の法制化」を行おうとさえしています。家父長的家制度に固執する姿勢は露骨です。

 

【今後1年間の取り組み】

1 取り組みの基本的な構え

(1) 「戦争はいや」、「戦争する国づくり」を許さないとする全ての市民との共同を幅広く、粘り強く追求し、世論と運動を草の根から広げるために奮闘し合います。

 高市政権による戦争する国づくりと改憲攻撃に対抗する「憲法を真ん中にすえた共闘」を各地、各分野で追求し、世論と運動のうねりを作り出すために奮闘します。

 要求の一致点での共闘も入口に、政治を大本から変えたいと願う人びとと「3つの共同目標」でつながり、「さよなら自民党政治」の大きなうねりを作りだす統一戦線運動の前進、発展をめざします。

(2) 革新懇の「三つの任務」(「要求と政治の架け橋として諸課題での共闘の前進をめざす」、「共闘の支え手として奮闘する」、「『3つの共同目標』にもとづく革新統一戦線の担い手の役割を果たす」)を発揮します。

(3) 要求運動と政治変革の運動をつなぐ「共闘のネットワーク」づくりでの革新懇、賛同団体の役割を再確認し、運動の具体化をはかります。

「憲法9条改憲反対の国会請願署名(私たちは戦争につながる憲法改悪に反対します─憲法9条改悪に反対する請願署名)」を軸に対話に取り組みます。

(4) 情報伝達手段としてSNSの活用が広がり、AIの急速な進歩がそのコンテンツ作成の敷居を低くしたことで、選挙や運動の様相も変わりました。いわゆる「ペンライト行動」でも、SNSを通じて行動をよびかけ、市民が自主的に参加する状況が広がっています。

 このことをふまえ、SNSなどを活用した運動づくりに挑戦することを目的に、先進的な取り組みも教訓にしながら、「情報の発信」、「情報の拡散」の二方向からの「活用マニュアル(仮称)」の作成などを検討します。

 また、SNS活用の現状交流や、「活用マニュアル(仮称)」教室などの開催を検討します。

(5) 4ブロック(北海道・東北、関東甲信越、近畿、九州・沖縄)での「地域革新懇交流会」の開催をめざします。

 職場革新懇、青年革新懇の全国的な交流会の開催を検討します。

(6) 適宜の時期に、都道府県革新懇事務室(局)長会議や賛同団体代表者会議をオンラインも含めて開催します。

 情勢に応じて講演会、シンポジウム、つどいの開催を具体化し、見解などの適宜の公表に努めます。

 

2 「さよなら自民党政治」の大運動

 自民党政治の行きづまりのもとで、政治を大本から変える取り組みとして「さよなら自民党政治」の大運動を位置づけ、不断に取り組みます。

 自民党政治そのものが、各団体が掲げる諸要求実現の障害となっていることを構成員に明らかにし、代わる政治の実現の展望を示す講演会、学習会の開催を呼びかけます。

 

3 国政選挙などの取り組み

(1) 「戦争する国づくり」と改憲への暴走を食い止め、格差と貧困の是正をめざし、悪政推進の改憲翼賛体制阻止の共闘に奮闘します。

(2) 共闘の要としての「3つの共同目標」を支持する勢力の躍進に力を合わせます。

(3) 「戦争法廃止」などの一致点を確認した「市民と野党の共闘」で選挙が取り組まれる場合、「市民連合」の活動を支え、政治を変える共闘の構築、発展に奮闘します。

(4) 地方自治体の首長選挙での「市民の共闘」の経験にも学び、都道府県革新懇、地域革新懇とともに首長選挙での共闘とその候補者勝利に挑戦し、統一戦線運動を地域、草の根から広げます。2027年春の統一地方選挙での取り組みを重視します。

(5) 2026年9月に予定される沖縄県知事選挙での「オール沖縄候補」の勝利にむけ、全国からの支援を呼びかけます。県知事選挙に向けた決起の場と位置付けられる「憲法を生かす『命どぅ宝』沖縄シンポジウム」(6月6日・土)の全国での視聴を呼びかけます。

 

4 革新懇の要求とめざす社会

(1) 憲法を守り生かし、立憲主義を取り戻し、自由と人権、民主主義の発展を追求します。

 大軍拡と軍拡のための増税に反対し、くらし重視の政策への転換を求めます。

 安保法制(戦争法)、秘密保護法、共謀罪、土地利用規制法など憲法違反の法律の廃止、集団的自衛権行使容認の閣議決定、「安保3文書」の撤回を求めます。「スパイ防止法」など戦争体制づくりの法案の成立に反対します。学問の自由と「日本学術会議」の中立を侵害する政治介入に反対します。

 「裏金」問題の全容解明と企業団体献金の全面禁止、内閣人事局の廃止を求め、強権政治からの転換をめざします。

 憲法9条改憲を阻止し、改憲発議につながる一切の動きに反対します。

(2) 国連憲章、国際法に反する侵略戦争の中止、即時撤退を求めます。違法な戦争への自衛隊派遣に反対します。

 国連憲章と憲法にもとづく平和秩序の構築、包摂的な東アジアの平和協力の枠組みづくりを追求します。

(3) 対米従属の軍事同盟から抜け出し、自主・自立の平和外交への転換を求めます。米軍と自衛隊の軍事的一体化に反対します。

 沖縄県民の民意に背く辺野古新基地建設の中止、普天間基地の無条件返還を求め、馬毛島での軍事基地建設、南西諸島などの「軍事要塞化」に反対します。

 日米地位協定の抜本的改正を要求します。米軍への「思いやり予算」の中止、高額で他国攻撃可能な武器の「爆買い」に反対します。

 核兵器禁止条約の早急な署名・批准を日本政府に求めます。

 新自由主義から転換し、くらしを守る政治をめざします。

 政府の責任による医療・介護・障害者福祉・保育などのケアワーカーの待遇改善を求めます。社会保障削減・抑制に反対し、拡充への転換をめざします。「マイナンバー健康保険証」、「運転免許証」の強制と健康保険証廃止に反対します。

 7時間働けばくらせる人間らしい雇用のルール整備を求めます。労働法制の規制緩和に反対し、最低賃金全国一律・時給1700円以上への即時引き上げを求めます。

 地方経済の立て直しの柱に中小企業と農林水産業の振興を位置づけるよう求めます。中小企業「淘汰(とうた)」の政策、歯止めなき自由化路線の見直し、農家への所得・価格保障の拡充、食料自給率の目標明確化、食糧危機を克服する農政を求めます。

 大学等の学費値上げに反対し、負担の軽減と給付型奨学金の大幅な拡充、高校までの少人数学級の速やかな実現、授業料無償化など教育費の負担軽減を求めます。

 教職員の長時間労働の抜本的な是正と教職員定数の抜本的改善を求めます。

 小中学校での学校給食の完全実施、給食費無償化の即時実現を求めます。

 消費税一律5%へのすみやかな減税、インボイス制度の廃止を求めます。コロナ禍でも資産を増やした富裕層、大企業に応分の負担を求める税制改革、大企業の内部留保への課税を求めます。

 被災者生活再建支援法の抜本改正、能登地震被災地など災害被災地の住民本位の復興を求めます。

 地震大国、災害大国の日本にふさわしい災害対策、被災者支援体制の整備を求めます。

 原発の再稼働、新増設に反対し、原発に依存しない脱炭素社会の実現を求めます。

 地球規模の環境破壊を止めるため、大型石炭火力の建設計画の中止、既存施設の計画的停止・廃止、再生可能エネルギーへの転換によるカーボンゼロ社会の実現を求めます。

 「福島第一原発」の汚染処理水の海洋放出に反対し、原発被災者への支援強化を改めて要求します。

(6) ジェンダー平等社会の実現、女性の権利の国際基準への引き上げ、多様性を大切にし、個人の尊厳を尊重する社会を求めます。

 雇用の場における男女差別の撤廃、選択的夫婦別姓制度のすみやかな実現、同性婚の法整備、LGBTQ差別禁止法の制定を要求します。

 あらゆる政策・意思決定の場におけるジェンダー平等を求め、政治分野における男女共同参画法(パリテ法)の実効性ある改善を求めます。

(6) 外国人労働者への差別をなくし、労働者としての権利保障を求めるとともに、外国人入国者の人権保護を徹底させ、出入国管理の人道的改善をめざします。

 

【運動を支える革新懇づくり】

1 要求の一致点での共闘、統一戦線を追求する革新懇運動の重要性

 政治の右傾化が進行するもとで、政党の組み合わせではなく要求の一致点の共闘を追求し、政治を変える統一戦線につなげる「確固とした展望」をもった革新懇運動が重要になっています。その点を再確認し、「革新懇づくり」の取り組みを進めます。

 

2 「三つの任務」を再確認して「三つの力」の発揮を

 「三つの任務」の実践に力を寄せ合います。

 「三つの任務」を果たす革新懇運動の「三つの力(政策の力、組織の力、草の根の力)」の発揮をあらためてよびかけます。

 「三つの力」を十全に発揮するためにも、運動に参加する人びとをリスペクトし、ハラスメントのない革新懇づくりをめざします。

 

3 革新懇運動における賛同団体の役割

 革新懇は、全労連、新婦人、全商連、民医連、農民連、民青同盟などの賛同団体と日本共産党、都道府県革新懇、地域・職場・青年革新懇、そして個人会員のそれぞれの運動が力を発揮し、総体の力を高め、運動を前進させてきました。

 そのことをふまえ、賛同団体には以下の役割を期待します。

① それぞれの団体が大きくなり、各分野で影響力を高め、統一戦線運動の発展に貢献します。各分野で要求の一致点での共同を広げるとともに、それぞれの領域で新しい政治の実現をめざす要求政策を提起し、統一戦線運動の前進をめざします。

② 各団体のなかに革新懇運動の意義を広げ、革新懇ニュースも活用して「要求と政治を語る場」を作り出し、地域などの革新懇運動や事務室(局)体制を支え、地域革新懇の結成にかかわるなど、革新懇づくりでの積極的な役割発揮を期待します。

4 都道府県革新懇の取り組みと態勢の強化

(1) 現在、47都道府県革新懇とそれに結集する地域革新懇は自治体数比29.5%で、衆院の小選挙区に対応する組織状況にもなっていません。様ざまな共同の取り組みを各地域で支え、統一戦線運動を地域に根付かせていくため、進んだ都道府県、地域の経験に学び、交流を深め地域や職場に密着した革新懇づくりに挑戦します。

 未結成の地域や休止状態の地域革新懇を把握し、新結成や準備会発足、活動再開の可能性を追求するため、次の取り組みをよびかけます。

  • 地域・職場・青年革新懇づくりの目標を持ちます。
  • 「全国革新懇ニュース」普及について議論し、目標と計画をつくります。
  • 各地で地域・職場・青年革新懇、賛同団体の交流会・学習会を計画します。

(2) 都道府県革新懇は、都道府県内の地方政治分析や選挙闘争への参画、各分野の運動全体を視野に入れた活動をすすめます。

① 革新懇の役割を探求する運動交流会・シンポ、地域・職場・青年革新懇の活動交流、賛同団体、市民運動との懇談会などを開催します。

② 「団体、政党、個人」が結集する革新懇の力が発揮できるように、代表世話人会の充実、事務室(局)体制の拡充と事務室(局)長の専任化を追求します。世話人などの役員、事務室(局)員などに女性や現役世代、若者が参加し、多彩な構成となるよう努めます。

③ ジェンダー平等、気候危機打開など次世代の切実な要求にこたえ、若い世代に魅力ある革新懇運動を追求します。

④ 身近なニュースを伝える「都道府県革新懇ニュース」は、対話と共同、革新懇運動への理解を広げるうえでも、大きな役割を果たしています。体制を確立してニュース発行に取り組みます。

(3) 困難を抱える県革新懇の事務室(局)体制整備、強化を全国革新懇としても位置付け、問題解決への支援を強めます。

 集団的な事務局体制の確立と世代交代を意識した運営をめざします。

 

5 地域に「網の目」の革新懇を、すべての自治体・行政区さらに校区に革新懇を

(1) 革新懇を各地に「網の目」でつくることは、自民党政治を転換して新たな政権を誕生させ、地方自治を前進させる組織的な土台です。「地域の草の根運動の主役」と位置づける地域革新懇の結成・維持・強化を重視します。

(2) 地域には営業、医療・介護、教育、子育て、交通、住宅、環境など多岐にわたる分野で、切実な要求の実現を求める住民の声が渦巻き、運動が生まれ、政治を変える力が蓄積されています。この点に目を向けた取り組みを強めます。

① 地域要求と国政課題を2つの柱にして取り組みます。

② ひとつひとつの企画で市民、団体との新しい結びつきを探求します。

③ 多様な共同行動、共同組織との協力・連携をめざし、すべての自治体・行政区さらには校区単位での地域革新懇の結成を引き続き追求します。

 当面、小選挙区単位の革新懇(革新懇連絡会)の結成、整備をめざします。

 

6 職場革新懇運動の再活性化をめざして

(1) 職場革新懇は、労働組合の違いをこえ、非組合員も管理職も、正規も非正規も、現職も退職者も誰でも参加できることを特徴に結成をめざしてきました。

 どこの職場でも厳しさが増し、政治的な論議が難しくなっている現状を打開し、様ざまな分断を乗り越えて「職場に政治の風を吹かせる」職場革新懇の役割を再評価する時期にきています。職場革新懇の新たな役割について論議と探求を深めます。

(2) 継続的な取り組みをおこなっている職場革新懇の経験に学び、退職者が中心で消滅するところも少なくない職場革新懇の現状の前向きな打開に努力します。

(3) 現役労働者にどう接近するかを含め、賛同団体とも連携しながら職場革新懇運動のあり方について論議を進めます。職場革新懇の現状についての実態調査を行い、「職場革新懇あり方検討委員会(仮称)」の開催を検討します。

 

7 すべての都道府県で青年革新懇の結成を

(1) 青年の働き方やくらしの現状、地域のまちづくりを話し合う中で青年革新懇の結成につながり、多彩なテーマに取り組むことで活動を継続している教訓を広げ、いかす努力を強めます。

(2) 活動を継続・発展させるために、定例会議の重視と「全国革新懇ニュース」の配達・集金、仲間を増やすこと、青年の要求にかみ合った企画を持つことなど、青年の自主性を尊重しつつ運営の基本的な在り方を検討します。

(3) 都道府県革新懇や地域革新懇での支援の強化、賛同団体の協力も得て、すべての都道府県で青年革新懇の結成をめざします。

 

8 革新懇づくりの「核」、「全国革新懇ニュース」の拡大、発信力の強化など

(1)「全国革新懇ニュース」の普及について、2年をめどに減紙から増紙に転ずる転機を作り出すために、力を寄せ合います。

 2026年11月を「ニュース拡大月間」に設定し、見本紙の積極的活用などを呼びかけます。ニュース拡大、革新懇づくりを目的にした「宣伝リーフレット」を作成します。

(2) 読者の減少を止め、増紙の目標を確立した取り組みを進めます。会議の未開催、配達・集金の乱れなどの活動停滞を解消し、拡大運動と財政基盤の確立を呼びかけます。

 ニュースの拡大への賛同団体の協力を呼びかけます。

(3) 増紙(拡大)と、革新懇(困難県での体制確立、地域・職場・青年革新懇)づくりを一体で進めます。要求課題での取り組み(講演会、学習会、シンポジウムなど)を具体化し、つながりを広げてニュース拡大につなげます。

 

おわりに

(1) 5月3日の産経新聞は、高市首相のインタビュー記事を掲載しました。その中で高市首相は、2027年通常国会での改憲発議を念頭に、参院選「合区」の解消と緊急事態条項創設を先行する意図を述べています。自民党総裁としてインタビューに応じたとの体裁をとっているものの、憲法遵守義務に反するだけでなく、改憲条項の明示は国会の専権を脅かしています。しかも、2028年実施予定の参院選挙前の改憲にも言及しており、改憲には国民投票で過半数の賛成が必要という主権者の存在すら軽視するインタビュー内容です。

(2) 憲法の制約を軽視して改憲を煽るマスコミの姿勢や、改憲自体を目的化して遮二無二突き進もうとする高市首相の姿勢が露骨に表れたこの記事が、今の国会状況を反映していることは明らかです。同時に、国会での改憲論議が立憲主義から大きく逸脱して進められていることも示しています。憲法を改憲派が弄んでいるともいえる前のめりの改憲論議状況なのです。

(3) なぜ、何のために改憲が必要なのか、法改正によらずに850億円以上の税金を使って国民投票を行う必要があるのか、などの点も含め、具体的な問題指摘を行う準備も必要になっている状況です。

 もちろん、改憲派の目標が「9条改憲」にあり、その問題点を知らせることとあわせ、改憲発議を許さない多数派形成を運動も視野に入れ、相手方の攻撃に機敏に対抗する構えと運動が求められています。

(4) これからの1年は、学習と世論への訴えの取り組み、そして世論を可視化する運動の具体化と言う「循環の取り組み」が求められます。まさにフル稼働が求められる正念場の1年です。

 この総会で情勢を共有し、たたかいを全国草の根から総力を挙げてすすめる意思を固めあいましょう。

以 上

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