全国革新懇と東京革新懇は10月6日、新宿駅西口で緊急街頭演説・宣伝を行いました。総選挙日程(10月31日投票)が確定するなか、五十嵐仁法政大学名誉教授(全国革新懇代表世話人)ら各弁士は、安倍・菅政治の継承でしかない岸田政権を厳しく批判し、「市民と野党の共闘」で政権交代を、とアピール。横断幕やプラスターを掲げてのスタンディング、チラシ配布など宣伝行動には、賛同団体、地域・職場革新懇から約50人が参加しました。
各氏の訴えから
〇岸田の顔をした安倍政権だ 五十嵐仁さん(法政大学名誉教授)
岸田政権と自民党の人事を見ると、安倍支配の継続だ。表紙は変わっても、めくってみれば安倍政治そのもの。岸田の顔をした安倍政権だ。そのため、新聞社の世論調査でも内閣支持率は高くない。賄賂を受け取るなど「甘い利権」にどっぷりつかった甘利氏が幹事長では、疑惑に頬かむり。今、腐った自民党政治を取り換える準備ができている。「市民と野党の共闘」で新しい政治、新政権樹立へ大きくジャンプしよう。いのちとくらしを守る政権の実現をめざす時だ。
〇野党政権に核兵器禁止を期待 木原秀子さん(東京母親連絡会)
私たちの団体は1954年のビキニ環礁で行われた米国の水爆実験に抗議し、核戦争から子どもたちを守ろうとつくられた。核兵器廃絶をめざすのが運動の原点。市民連合と野党の共通政策では、核兵器禁止条約の批准が盛り込まれており、歓迎したい。同条約批准国は56カ国になり、世界は核兵器廃絶へ歩みを進めている。しかし、自公政権は条約への署名も批准も拒んでいる。命を守る議席を伸ばすため、力をつくしたい。みんなで投票に行こう。
〇野党を強く大きくしたい 池田香代子さん(翻訳家)
自民党政治の下で、学問の力も経済の力も低下してきた。「アベノミクスで経済が良くなった」などと勘違いをしてはダメ。コロナ禍でボロボロになった生活を何とかするには、野党を強く大きくすることだ。その意味では今度の総選挙は大切。野党共闘が進められており、野党はお互いに違いを認め合って大同団結することが必要で、それこそが民主主義だろう。野党が勝つことを願っている。
〇安倍・菅政治は憲法違反だ 小林節さん(憲法学者)
もう10年以上も新自由主義に基づく弱肉強食の資本主義が続いている。安倍・菅のやりたい放題は、こういう弱肉強食の状況に歯止めをかけるよう命じている日本国憲法に違反している。今、立憲民主党と日本共産党などが共闘を進めているが、野党共闘を攻撃して「共産党は暴力革命を指向している」などという言説が云々される。だが、政府が国民に銃を向けるなど民主主義がない時代の条件のもとで暴力革命が行われたのであり、ロシア革命や中国革命だけでなく、米国の独立戦争やフランス革命もそうだった。にもかかわらず、それらは良しとされている。日本共産党は選挙で流れを変えようと訴えており、どこが暴力革命指向なのか。憲法壊し・生活壊しの政治を変えるため、投票に行き一票を入れよう。
〇働く者の暮らし改善こそ 小畑雅子さん(全労連議長)
市民連合と4野党による共通政策合意と、その政策を推進する選挙協力で、政権交代への道筋が見えてきた。私たちが特に訴えたい要求は2点。第一は、労働者の賃金を大幅に上げて暮らしを守る政治を実現すること。OECD諸国で20年以上も賃金が下がり続けているのは日本だけ。働いても貧困から抜け出せない人が5人に1人もいる。その一方でこの間、企業利益は4倍化し、コロナ禍のなかでも内部留保を積み増してきた。労働者・国民に冷たく、富裕層と大企業に優しい政治をやめさせよう。第二は憲法に基づく、まっとうな政治を取り戻すこと。「どうせ政治は変わらない」と諦めず、意思表示をしよう。政治を変えられることを行動で示そう。
〇気候危機打開に役割果たす 笠井亮さん(日本共産党衆院議員)
発足した岸田政権は「生まれ変わった自民党」をアピールしているが、執行部の顔ぶれは安倍・麻生のカラーが濃厚。弱肉強食の政策で格差を広げ、自己責任を押し付けた自民党政治への反省もない。古い自民党の体質にうんざりとの声が上がっている。今や気候危機は待ったなしであり、共産党は「2030戦略」を発表し、脱炭素・原発ゼロに向けた政策を提起した。これは我慢の社会ではなく、暮らしをよくする方向での提起だ。二酸化炭素をどれだけ減らせるか、政治が役割を果たさなければならない。その方向に向けて私たちは市民・野党と協力していく。野党共闘が進むと、「共産党」の名前が問題にされるが、間違いを犯した旧ソ連や中国の共産党の方こそ名前を変えるべきではないか。「市民と野党の共闘」の勝利に力を尽くしたい。そして野党連合政権をつくり、支えていくためにも強大な日本共産党国会議員団をつくることを訴えたい。