青年のくらしと憲法との関わりにスポットをあて身近な問題として憲法をとらえようと京都青年革新懇「HoMe―はんなり」は22日、高山佳奈子京都大学教授と冨田宏治関西学院大学教授を迎えた対談を京都市内で開催し、約40人が参加しました。
司会は、堀川あきこさんと、早矢仕なおきさんが務めました。司会者の質問に答える形で対談は進められました。
「憲法をわかりやすく一言でフリップに書いて下さい」という問いに冨田教授は「血染めの契約書」とフリップに書きました。高山佳奈子教授は「剣よりも強い武器」とフリップに書きました。
司会者から、「今国会では憲法改正の議論がされていて、改正する場合には、最終的に国民投票という選挙で私たち国民に委ねられる」ということだが、青年たちはどうのようにこのことを受け止められているか、3月31日に行ったアンケートの紹介がありました。青年たちは「知らない」「別にあまりわからない」「憲法改正よりも他の事が今はクローズアップされている」「いま憲法を変えなくてもいいのでは」という声がありました。
また「憲法に対して率直な意見を聞かせて」という質問に、青年は「国のルールを別に変えてもいいがみんなわからないですよね」「他のニュースも多いしそれに隠れている。もっと話をして欲しい」「元々あったルールが元で今があるのではないのか、地味になっているからもう少し大々的にやったほうがいい」
この青年の意見を聞いて2人の教授からコメントがありました。冨田教授は「憲法は国民と政府との約束ごと、今の政府は国民が知らないうちに憲法を変えようとしている。憲法を変えて欲しいという声は国民の方から声は出ていない」高山教授は「自民党の憲法改正草案は、①9条に自衛隊を書き込む②緊急事態法③教育の充実④選挙区の変更が出ているが③④は法律改正でこれまでやられてきたこと。」とコメントがありました。
また冨田教授は「森友問題や加計疑惑、自衛隊イラクでの報告書隠ぺい、公文書改ざんなど、国民と政府との信頼感が失われている現在、憲法改正など論外だ。高山教授は「騙さない、嘘つかないは民主主義の基本だ。いまニュースのあり方、教育のあり方が問われている。報道自由ランキングも安倍内閣の下、下がり続けている世界で70位以下になっている。
対談終了後に参加者は輪になって自己紹介を兼ねて、今日のつどいの感想や憲法についての各自の思いを交流しました。