外国人差別、スパイ防止法は戦争への道 東京・日野革新懇が講演会と街頭宣伝

 日野革新懇は10月5日、外国人差別と戦争する国づくりをやめさせ、多様性を尊重した多文化共生の優しい地域・社会をつくろうと、法政大学名誉教授の五十嵐仁さんを講師にお呼びし、「改憲・排外主義勢力に対抗する新しい共同を考える学習決起集会」を開催。50人が参加しました。
 集会では、参政党の神谷代表が政府に出した「共産主義及び文化的マルクス主義の浸透と国家制度への影響に関する質問主意書」、天皇を「神聖な存在」「元首」とし国民に「日本をまもる義務」を強制する「新日本憲法構想案」を全員に資料として配布し、開会あいさつで磯崎事務局長が差別・排外主義のねらいが「スパイ防止法」、戦争する国づくりにあることを説明し、これとたたかう市民の共同を広げようと訴えました。

 講演で五十嵐さんは、自民党総裁選で高市早苗氏が新総裁に選ばれたことについて、「社会全体の右傾化が背景にある」とその危険性を指摘。参政党や国民民主党などの議席増については、貧困と格差の中で特に中間層の暮らしが苦しくなってきたことから、目先の生活支援の政策、SNSなどに振り回され、教育の低下や事実を隠されている状態の中でこれらの政党が選択されたと述べ、秋の臨時国会に向けて、生活を守り、差別に反対する共闘、野党の分断を許さないたたかいが必要になっていると指摘しました。

 参政党が「日本人ファースト」と訴えていることは、人種差別であり、国内の分断と対立を生むものだと指摘。福祉・建築・製造業・土木・農水産・外食など各種の分野と産業で外国人材は不可欠であり、現実と乖離していると述べ、参政党などがねらうスパイ防止法について、共産党や民主主義者、平和主義者などを公職から排除し、憲法9条を無くして集団的自衛権、敵基地攻撃能力や法的整備など、戦争準備を進めることに狙いがあると強調しました。

 講演後、日野革新懇から、改憲・排外主義勢力に対抗する新たな共同の取りくみについて、外国人へのデマ、極右勢力の危険な狙いをていねいに知らせるとともに、くらし・権利・平和などの要求で対話し信頼と連帯を広げていくことが大切と提案。宣伝行動の参加を呼びかけました。
 討論では、「参政党は外国人の生活保護受給を攻撃したが、分断・差別ではなく受給者や低所得者の暮らしを守る共同こそ必要だ」(日野生活と健康を守る会)、「高幡駅南口でおこなった『反差別読書会』に若者が集まって意見を交流した。差別があると戦争になってしまうという意見が出た」、「しっかりものを言って9条が生きる時代になるようたたかうことが大事だ」などの意見が出されました。

街頭アピール行動に大きな反響
 10月12日には、日野革新懇の呼びかけで高幡不動駅前アピール行動にとりくみました。準備した手作りチラシ()は、リレートークの訴えに受け取る市民があいつぎ、40分で用意したチラシ80枚がなくなりました。リレートークでは、参政党が選挙で流した外国人差別の言動のウソを事実に基づいて説明し、ウソと知りながら参政党の党首や議員候補が外国人差別をあおったのは、国民を分断し、スパイ防止法で監視社会に変え、戦争国家づくりをねらうものであることを訴え、多様性を尊重した多文化共生の優しい地域・社会をつくろうと呼びかけました。

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