2022年6月22
平和・民主・革新の日本をめざす全国の会(全国革新懇)代表世話人会
本日・6月22日に参院選が公示され、7月10日投票で選挙戦がたたかわれる。今回の選挙は、ロシアのウクライナ侵略も契機にさらに強まった軍事大国化への暴走をストップし、憲法9条をはじめとする改憲を許さない正念場のたたかいとなった。新型コロナウィルス感染拡大でもあらわになった新自由主義経済の破綻をのりこえ、物価急騰に苦しむ庶民のいのち、くらし最優先の政治への転換を迫るたたかいとしても重要である。
「三つの共同目標」を真正面に掲げ、「戦争につながるあらゆる策動に反対し、憲法が輝く民主的で尊厳ある社会」をめざす全国革新懇は、今回の参院選を平和と民主主義、立憲主義の実現をめざす政治勢力の前進をめざして奮闘する。
各党の参院選公約では、自民党と日本維新の会が憲法第9条などの改憲実現を前面に掲げた。両党に加えて公明党、国民民主党も、他国への先制攻撃を可能とする「敵基地攻撃能力」の保有と、そのための大軍拡、対GDP比2%以上への軍事費拡大に道を開こうとしている。日本維新の会は、核兵器をアメリカと共有する「核共有論」までも公然と主張した。
このような軍事一辺倒の主張は、近隣諸国に危機感を与え、際限のない軍拡競争をひきおこし、偶発的な戦争の危険性を高め、市民のいのちとくらしの安全を脅かすもので、断じて許されない。
現在、世界第9位の軍事費を倍加する財源は示されていない。大軍拡のためには、教育や社会保障費など人間らしいくらしに不可欠な予算の削減か、消費税などの大増税、将来の大増税を既定のものとする国債発行の選択肢しかない。いずれも、市民に負担を押し付けることでしかない。国民負担と軍拡との関係を示さないまま選挙での選択を迫ることは、民主主義を壊す政治の暴走である。大軍拡ありきの主張を行う政党に、市民のくらしと未来を託すことはできない。
新自由主義政策そのものである「アベノミクス」の失政で円安が急激に進み、輸入物価を押し上げ、消費者物価を急騰させている。コロナ感染で雇用とくらし、営業が壊され疲弊した上に物価高騰が直撃し、「痛み」が庶民だけにしわ寄せされている。くらしに直接とどく消費税率の緊急の引き下げなどの政策対応が緊急に求められている。くらし軽視の政治にNOの声を突き付けるためにも、政権与党への批判を投票の形で示す必要がある。党派の違いを越え、くらし守れの一点で声を広げ投票をうながそう。
今回の参院選での「市民と野党の共闘」は、市民サイドのねばり強い働きかけが行われたものの限定的になったが、与党に競り勝てる条件のある一人区での共闘は実現した。候補者の統一が実現した選挙区での勝利に力をつくそう。「市民と野党の共闘」を守り、引き続き発展させるためにも「三つの共同目標」を支持する勢力の躍進に、選挙区、比例区の双方で力をつくそう。
6月19日投票の東京杉並区長選挙では、共闘が支えた市民候補が現職に勝利した。この流れを引き継ぎ、平和とくらしを守る政治への確かな足場を築くために、参院選を全力でたたかいぬこう。全国の仲間の奮闘を心から訴える。