2021年11月2日
平和・民主・革新の日本をめざす全国の会(全国革新懇)代表世話人会
10月31日投票でたたかわれた第49回総選挙は、政治の転換をめざして「市民と野党の共闘」でたたかった野党4党(立憲民主、共産、れいわ、社民)の議席獲得が110にとどまり、一方で与党は改選前より議席を減らしたものの293議席を占め、補完勢力が議席を伸ばして第3党となった。
選挙区の7割で「市民と野党の共闘」が前進して「安倍菅政治」からの転換を訴え、少なくない選挙区で大激戦をくり広げて与党を追いつめ、自民党の現職、元幹事長などに競り勝つなど、野党で一本化をはかった62の選挙区で激戦に勝ち抜く貴重な成果もつくり出した。
今の選挙制度のもとで政治を変えるには、共通政策を明確にし、政権獲得を目標に一騎打ちの対決構図をつくり出し、有権者に選択肢を示す道しかない。その方向に踏み出し、たたかいぬいたことを確認するとともに、成果や明らかになった課題などでの論議を深め、引き続くたたかいにつなげていきたい。
全国革新懇は、今回の総選挙を、「市民と野党の共闘」の力で政権交代をめざす歴史的なたたかいの第一歩と位置づけた。各地の革新懇なども協力し、市民連合との連携も深めながら、代表世話人を先頭に選挙戦に積極的にかかわり、最終盤まで奮闘してきた。また、各地の革新懇や賛同団体も、それぞれの条件のもとで、かつてない構えで取り組んだ。それぞれの奮闘が野党共闘を深化させ、貴重な経験をつくり出し、次につながる相互の信頼を深めあったことを確認し、その奮闘に心からの敬意を表明する。
総選挙の結果、9条改憲などを主張する勢力、「アベノミクス」の継続や社会保障の削減、規制緩和の強行など、破綻が明らかな新自由主義政策の継続、強化を主張する勢力が3分の2の議席を占めることとなった。
一方で選挙をつうじ、争点となった科学的知見にもとづく新型コロナ感染対策への転換と医療、公衆衛生の拡充や、格差と貧困を生み出し続ける新自由主義政策からの転換、ジェンダー平等など一人ひとりが大切にされる社会の実現、さらには安保法制・戦争法の廃止をはじめとした憲法の平和原則をいかす政治など、いのち、くらしを守り平和で公正な社会を求める要求への市民の関心と支持もよせられた。
新たな政治状況をのりこえて要求を前進させ、「市民と野党の共闘」の力で新しい政治を実現して未来を切りひらくためにも、それらの要求課題での共闘を日常的に強め、革新懇の組織と運動を地域、職場に根付かせ、共闘の時代の運動前進、革新の役割発揮をめざしたい。
来夏の参議院選挙で「市民と野党の共闘」をさらに前進させ、次の総選挙での勝利を獲得するために、引き続きの取り組みを積みあげる決意である。