≪アピール≫共謀罪の国会提出阻止へ、取り組みを急速につよめましょう

2017年1月30日

平和・民主・革新の日本をめざす全国の会(全国革新懇)代表世話人会

安倍政権は、共謀罪の今国会成立を公言しています。共謀罪は、これまで3回にわたって国会に提出されたものの、言論・思想の自由を圧殺するとのきびしい批判をうけて廃案になったものです。全国革新懇は、こんな悪法をまたも持ち出そうとする暴挙に強く抗議するとともに、国民のみなさんに、国会提出を断念させ、成立を阻止する取り組みを急速に強めることをこころから訴えます。
政府は、名前を「テロ等準備罪」と変え、「要件」を限定するなどして、あたかも問題点を解消したかのように宣伝しています。しかし、法案の名前などを変えても、「結果」に刑罰を科すという近代刑事法の大原則に真っ向から反し、実際の犯罪行為がなく相談・計画しただけでも犯罪として処罰するという本質はいささかも変わりません。また政府は「組織的な犯罪集団」を処罰するためといいますが、捜査当局の判断で一般市民も対象にされます。内心を取り締まりの対象とし、憲法で保障された思想・良心の自由をじゅうりんする「現代版治安維持法」というべきものです。
また政府は、東京オリンピックでのテロ対策まで持ち出し、「国際組織犯罪防止条約」が共謀罪を設けることを求めているかのように強調していますが、共謀罪など必要とされていません。そもそも同条約はマフィアなどの経済国際犯罪への対処を目的にしたものであり、実際、同条約締結を受けて新法(共謀罪)を整備した国は187カ国中2か国しかありません。テロ対策というなら必要な国内法も整備されており、共謀罪を持ち出す理屈づけにはなりません。
この悪法は、特定秘密保護法、戦争法などと同根の流れの動きであり、権力に都合のいい監視社会とする、まさに「戦争する国」づくりと一体のものです。悪法を阻止するためには、国会提出をさせないことが大切です。沖縄・辺野古新基地を許さないたたかい、南スーダンからの自衛隊の撤退をはじめ、さまざまの課題に取り組みながら、急いで共謀罪の危険性についての認識を多くの国民にひろげ、国会に提出するな、成立を許すな、の声を急速に高めましょう。そのため全国各地で、多くの人びとと手をつなぎ、「市民と野党の共闘」の経験と力も生かし、無数の学習会、宣伝・署名行動、要請行動をすすめましょう。

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