高市政権に対抗する世論と運動づくりは焦眉の課題 ― 第221回特別国会の閉会にあたっての声明【全国革新懇】

2026年7月27日

平和・民主・革新の日本をめざす全国の会 代表世話人会

 2月18日から158日の会期で行われた第221回特別国会は、自民党と日本維新の会の「政権合意」と言う党利党略がごり押しされ、円安と石油価格の高騰による物価高に苦しむ市民を顧みない最悪の国会であった。

 この動きを国会の外の世論と運動でブレーキをかけることは、くらしと平和、民主義をまもるための焦眉の課題である。「憲法を真ん中にすえた共闘」を発展させ、高市政権に真正面から抗う世論と市民運動のうねりを大きくするために奮闘し続けよう。特別国会が閉会した今、そのことを改めて呼びかける。

 2月の総選挙で大勝した高市首相は、再議決可能な衆議院での議席を「力」に、審議を軽視する強引な国会運営を特別国会の冒頭から強めた。9兆円もの軍事費を盛り込んだ大軍拡推進の2026年度予算を年度内成立に固執し、衆議院での審議時間を59時間に抑え込んで強行採決した。

 社会保障費削減の「政権合意」を優先して高額療養費負担の引き上げと、OTC類似薬などへの自己負担導入などの「健康保険法」改悪法案を市民の反対を押し切って強行した。

 また、「スパイ防止法」導入の突破口となる「国家情報会議設置法」や、罪刑法定主義を逸脱する「国旗損壊罪」の創設、ジェンダー平等社会への流れを逆流させる皇室典範の改悪などをまともな憲法論議もなく強行し、国家主義的な姿勢を如実に示した。さらに、病歴などの個人情報を本人同意不要で企業に引き渡す個人情報保護法改悪など、企業の儲けの自由を基本的人権に優先する法案も強行された。

 2月28日に、アメリカとイスラエルがイランを先制攻撃するいう国際法、国連憲章違反の暴挙が行われた。これに対しイランは、ホルムズ海峡を閉鎖して原油や石油関連製品の流通を妨げたことから、それらの不足や価格高騰が市民のくらしを直撃することになった。

 その時に開会されていた特別国会で高市政権は、アメリカとイスラエルの国際法違反を非難せず、NATO加盟諸国の対応との違いを鮮明にさせた。他方で、物価高騰に苦しむ市民に焦点をあてた物価対策は、消費税減税を先送りし続けていることに端的に表れているように、極めて貧弱な対応に終始した。この点は、総額370兆円と言われる17分野への集中投資などを内容とする「2026年骨太方針」でも露骨で、高市政権は拡大し続ける格差と貧困を是正する意思を持っていない。

 総じていえば、「国論を二分する政策」強行の名のもとに、憲法が求める基本的人権実現に向けた政府の責任をさらに後退させ、一方で「安保法制」を実行する「戦争する国づくり」と大企業の儲けの最大化に資する新自由主義政策が急加速した国会であった。

 このような政治の急速な右傾化に危機感を高めた市民が自発的、主体的に行動に立ち上がり、「戦争するな」「憲法壊すな」と声を上げ、全国に行動のうねりが広がったのも国会開催中の出来事であった。

 直近でも、7月10日に市民グループが呼びかけた「国会前アクションめちゃくちゃな政治に抗議します」で、国会前だけで27000人が参加し、45都道府県158カ所以上で連携した取り組みが行われた。また、7月の19日行動は、46都道府県・280カ所に35000人余りの市民が参加した。「デモカレンダー」で行動を知って行動に参加する市民の新たな運動が起きており、高市政権の暴走に抗う運動の希望が広がっている。

 そのような市民運動の広がりに反比例するように、高市政権の支持率が低下している。運動の中で高市政権の危険性が共有されはじめているからに他ならない。

 ここに確信を深め、「戦争する国づくり」と改憲阻止の大きな世論と運動をつくりだすために引き続き奮闘しよう。心から呼びかける。

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