地域・職場・青年革新懇全国交流会in愛知 問題提起と報告
2017年11月18日 全国革新懇代表世話人会


はじめに)、  複雑な困難・制約はあったが、はじめて全国各地で野党統一候補を擁立して「市民と野党の共闘」でたたかうという歴史的な総選挙を経験して革新懇全国交流会は開かれる。安倍暴走政治を打ち破る新たな出発点として大きく成功させよう。本交流会では、@たたかいを前進させるうえで、総選挙結果の評価と新しい情勢の特徴について何をつかむことが重要なのか、A来るべき国政選挙、安倍9条改憲阻止をはじめとする当面のたたかいで「市民と野党の共闘」を草の根からいっそう発展させる教訓と課題についてBそのなかで一貫して統一戦線を推進してきた革新懇と賛同団体はどういう役割を担うのか―などを大いに交流、議論しよう。

1)、総選挙後の情勢の特徴と課題
  〇総選挙の基本的評価
 私たち国民のたたかいに安倍首相は追い込まれて、解散に踏み切った/希望の党旗揚げ、民進党の解体によって、野党共闘は大きな困難に直面したが、「市民と野党の共闘」破壊、「共産党を除く」改憲翼賛体制づくりの企てを打ち破った。この力は、とりわけこの2年間の全国各地で戦争法廃止を求め、野党の共闘を願い、たたかい、ひろげてきた「市民と野党の共闘」のたたかいの蓄積があった。北海道、新潟、熊本などのように2016年2月の野党合意以後の参院選などでの共闘の成功とその継続の努力が激変のなかで共闘を実現し、成果をあげることに結びついた。さらに共謀罪、沖縄、労働法制など日常的な要求にもとづく大衆運動での共闘の継続的な追求と共闘の深化が総選挙で共闘をつくりだす基礎的な条件をつくりだしたことが強調されなければならない。
 立憲民主党、日本共産党、社民党は改選38議席から69議席に大きく前進し、立憲民主党は野党第1党に進出した。これは、憲法改悪を阻止するいたたかい、さらに「市民と野党の共闘」の発展を考えるときわめて大きな成果である/そのなかで野党共闘の破壊を打ち破り、民主主義を守るうえで大きな貢献をした共産党が議席を後退させたのは残念なことである/国民は安倍政治を支持したのでない。内閣不支持率は支持率を上回り、絶対得票率(自民比例)では17%にすぎず、小選挙区制による「虚構の議席」である/困難な条件でたたかわざるをえなかったが、「市民と野党の共闘」の力を発揮した北海道、新潟をはじめ野党勢力が勝利した選挙区などに示されるように、「野党は共闘」にこそ活路あり、を証明した。
〇改憲をめぐる重大な局面と矛盾  「市民と野党の共闘」破壊、「共産党を除く」改憲翼賛体制づくりの企ては、支配層の大きな戦略にそった動きであったとみられる。そのねらいは、「朝鮮有事」も想定した自衛隊の本格的な海外派兵態勢の確立、そのための9条改憲にあった。これを「市民と野党の共闘」がさしあたり阻止した、ということができる。それだけに改憲の動きを本格的に打破するためには、わたしたちの運動をいっそう発展させることが求められている。
   総選挙公約の柱に9条改憲をかかげた改憲勢力が3分2以上を占めた。安倍首相は改憲に執念し、自民党改憲案を通常国会に示す考えを重ねて示している。憲法をめぐる状況は、戦後もっとも危険な局面にある/改憲勢力は深刻な矛盾を抱えている。改憲勢力が改憲案をまとめるのも平坦ではない。希望の党内部にも公然と9条改憲反対を唱える議員もいれば、公明党も慎重とされる。何よりも国民との矛盾がある。多くの世論調査では9条改憲を支持するのは少数である。もっとも調査によっては幅があり、しっかりとした圧倒的多数の安倍9条改憲反対の国民世論を形成することが急務である(共同通信世論調査「9条に自衛隊明記 反対52.6%、賛成38.3%」11/3付各紙)/かつてない「憲法を守る」たたかいの態勢を構築してきた。総がかり行動実行委員会を土台に、9条の会も大きく合流し、国民的な大運動をめざす「安倍9条改憲NO! 全国市民アクション」が生まれた。国会内外で「市民と野党の共闘」の力を発揮してたたかい抜くなら、国会発議を阻止し、憲法9条を守ることは可能だし、絶対に守らなければならない。
 そのための中心的な課題として3000万署名を国民的な規模で取り組むことがきわめて重要である。革新懇と賛同団体は、その政策の力、組織の力、草の根の力を発揮して大きな役割を担おう。

   2)、「市民と野党の共闘」の教訓と課題
〇困難を克服して切り拓いた条件
   民進党の解体、希望の党への合流という背信、「市民と野党の共闘」を破壊する逆流を共闘を求める市民と野党が声をあげ、力を合わせて打ち破った。全国各地で「野党共闘」を求める無数の動きがおきた。市民連合は見解を出し、「共闘の再生」をよびかけた。全国革新懇はアピールを発表し、可能な共闘の追求を訴えた。限られた時間の制約のもとでも、野党間の候補一本化、市民と立憲民主党、日本共産党、社民党の各候補との共闘など多様多彩なバージョンの「市民共闘」候補を生み出した/多くの民進議員が希望の党の「踏み絵」を拒否し、共感をひろげた。この背景には「市民と野党の共闘」の蓄積がある/いち早い共産党、社民党の選挙協力合意は大きな励ましとなった。立憲勢力の前進のために自党の候補を降ろした共産党の英断は高く評価されている。社民党は野党共闘を結び付ける立場から各地で貢献した/「市民と野党の共闘」は鍛えられた。「市民と野党の共闘」は国民の間に根付いている。
〇本気の共闘への課題と留意点   安倍政治を終わらせ、戦争法廃止、憲法9条を守り生かすためには、政権を変えなければならない。この目標に向かって「市民と野党の共闘」を本格的に発展させることがいよいよ求められている。そのためには、第一に、憲法改悪阻止、戦争法廃止、辺野古新基地建設反対など現実の課題での国民的運動、市民のたたかいを発展させることである/第二に、「市民連合」が立憲民主党、日本共産党、社民党と合意した7項目の基本政策を土台に、政策の拡充を追求することである。さらに国民に魅力ある、新しい日本の姿(政権構想)を示すことである/第三に、全国各地で「市民と野党の共闘」をひろげ、市民共闘・市民連合をつくり、信頼関係を深め、相互支援と連携の強化をはかることである/この数年来のたたかいを通して、互いにリスペクトしてたたかい、議論するなら、「越えられない壁はない」ことを確信する。
 大いに交流・議論を―改憲勢力である希望の党の評価を明確にしつつ個々の事例の柔軟な対応、安倍政治の肯定が比較的多いとされる青年層をいかに結集するか、選挙で棄権する多数の市民へ届くたたかいの構築など― 

3)、革新懇運動が果たした役割と課題
〇総選挙をたたかった革新懇運動 
 「市民と野党の共闘」がうまれたもとで革新懇ははじめて総選挙に本格的に取り組んだ。全国革新懇は総選挙にあたり、アピールを発表し、突然生まれた困難を克服し、日々激変する動きのなかで「可能な共闘」の追求をよびかた/各地で革新懇は、「市民連合」をはじめ、広範な市民団体、声をあげた方々と連携・協力して、奮闘した。さまざまな状況に応じて市民と野党の共同候補が生まれた。この取り組みを通して多くの市民団体や政党関係者と新しい絆が生まれた。共闘を求める懇談会、申し入れ、ハガキ運動、街頭宣伝(新潟革新懇)、地域で選挙を担う「市民共闘」の結成へ、よびかけ人を組織し、下支えした(愛知・港区革新懇、兵庫・西宮革新懇など)、日常の住民要求活動が信頼され「市民連合」の軸におされて奮闘した(新潟・三条革新懇)、「革新懇のない地域は誰と相談して『市民連合』づくりをすすめればいいのか、と市民団体から聞かれる」(千葉県革新懇)なども革新懇の取り組みの一例である。
〇革新懇運動の先駆性
 そもそも革新懇運動は、社会党・共産党という政党間の共闘が1980年の「社公合意」によって、大きな障害に直面したもとで、政党合意待ちにならず、国民自身が共産党とともにみずからの課題として「統一戦線」を求める運動として立ち上げたものである。思想・信条の違いを超えて、一致点での共闘を追求し、営々と草の根で努力を続けた。近年、ひろがった「一点共闘」の「要」、政治を変える統一戦線への「かけ橋」の役割を担うべく奮闘し、今日の「市民と野党の共闘」に結実していった。革新懇の誕生は統一戦線運動の画期であり、「市民と野党の共闘」の先駆けだった。
 今日、わたしたちは、従来の壁をこえた、共闘をひろげている。不一致点や過去の運動についての見解の相違もある団体などとも相違点を脇に置いて共闘をすすめていることが重要である。同時に、共闘を深めていくうえで、それ自体、ある意味ではひとつの「壁」にもなりうるものであり、よく考慮してすすめてゆくことも求められている。
〇革新懇運動の力を発揮しよう
   革新懇は、「国民が主人公」の政府をつくることを展望し、安保条約廃棄を含む平和、民主主義、生活向上の「3つの共同目標」かかげ(政策の力)、政党・団体・個人が結集し(組織力)、草の根に組織を持つ(草の根の力)、「統一戦線運動の確固とした推進力」である。 たたかいの将来の展望を示しているだけでなく、現実の「市民と野党の共闘」を下支えもするブレない軸になっている/戦争法は、日米軍事同盟のグローバル化を立法化したものであり、日本の政治の根幹にかかわる問題である。それだけに日米支配勢力の攻撃は激しく、これを打ち破ることなしに共闘の発展はなく、ここにも革新懇運動が担うべき役割がある。
〇市民運動から学び、協力し、ともにすすもう
 この間、新しく生まれた市民運動は、主権者の自発的な運動として選挙をたたかうようになった。わたしたち「敷布団」も、1人ひとりの自発性を大切にする・国民目線で宣伝を重視する・熱心さ・専門性・SNSの活用などなど、学ぶ点が多々ある。各地でさまざまな運動を通じて、連携・交流を深め、ともにすすもう。
〇情勢と運動の発展にふさわしい革新懇運動、革新懇づくりを
 政権構想を持ち、相互支援する「本気の共闘」へ、統一戦線運動の新しい段階をむかえている。それを担いうる革新懇へ飛躍することが求められている/賛同団体の力それ自体を大きく強化することが必要だ。そしてその力を革新懇運動、「市民と野党の共闘」で発揮することが大切である/革新懇は、47都道府県革新懇をはじめ、草の根に847革新懇(681地域・141職場・25青年)が結成され、「全国革新懇ニュース」は30264部と過去最高水準に到達している。さらに大きく発展させよう/地域こそ政治を変える主戦場である。国政の焦点とともに地域の多彩な要求・関心事に応え、地域に根を張った豊かな多数派を形成しよう。全国すべての自治体・行政区に革新懇をつくろう。さらに学校区や町内会単位の地域革新懇をつくろう。すすんだところでは、@事務局長の専任化と事務局体制の確立A会議の定例化B企画・行動(要求と関心事)の具体化Cニュース発行―が共通している。地域の要求・関心事を取り上げ、また国政の焦点を追求するなかで、「市民権」をひろげ、地域革新懇をすべての自治体につくろうとしている香川県革新懇や川崎市革新懇の取り組みは教訓的である。また革新懇と賛同団体、共産党機関との定期協議など協力・援助を定着させることも重要である。小選挙区単位での革新懇の交流をすすめよう/広大な空白に存在し、政治を考える貴重な役割を果たす職場革新懇、青年革新懇をひろげよう/幅広い有識者と懇談・交流し、「市民と野党の共闘」を一貫して追求してきた「全国革新懇ニュース」は、革新懇運動を知っていただき、ひろげる最良のツールであり、5万部へ本格的前進をはじめよう。

4)、当面する行動のよびかけ
〇安倍9条改憲を必ず阻止しよう。日本の命運がかかったたたかいであり国会発議を許さない歴史的大闘争を巻きおこそう。 「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」がよびかける3000万署名をすすめよう。すべての革新懇組織が目標をもって取り組もう。4月25日までに1500万人の署名集約を目標としてすすめよう。憲法共同センターの取り組みを強め、9条の会、市民団体と力をあわせてたたかおう。
〇市民連合が野党と合意した7項目の政策課題をはじめ、核兵器廃絶国際署名など、平和、民主主義、くらしの課題でたたかいのなかで、「市民と野党の共闘」を草の根からひろげ、安倍暴走政治を大きく包囲しよう。
〇名護市長選挙(1月28日告示、2月4日投票)に勝利しよう。全国各地で沖縄連帯・支援の輪をひろげよう。自らのたたかいとして沖縄現地に代表を、カンパを送ろう。全国革新懇も独自の常駐体制を構築し、沖縄革新懇、統一連とともにたたかう。
  〇次期国政選挙を視野に、すべての自治体・行政区に革新懇をつくる目標とも結んで、「市民と野党の共闘」の発展をめざし、戦争法廃止をはじめとする運動をつうじて交流のある個人、市民団体・グループ、労組、民主団体、政党などとさまざまな形態で懇談をすすめよう。 

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全国革新懇第37回総会 「報告と提案」
2017年5月20日

 全国革新懇第37回総会は、安倍暴走政治と「市民と野党の共闘」が真正面から対決する歴史的激動の情勢のもとで開かれています。安倍首相は5月3日、憲法9条を改悪し、自衛隊を明記した「改悪憲法」を2020年に施行する目標を公然と打ち出しました。しかし国民は、安倍政治を許さない広大なたたかいを結集する「市民と野党の共闘」をつくりだしています。この共闘の発展に、「3つの共同目標」をかかげ、一致点での共同を追求してきた革新懇と賛同団体は、大きな貢献をしてきました。これまでのたたかいに確信を深め、多くの市民団体と個人、労組・民主団体、立憲野党との共同をさらに誠実にすすめ、大奮闘するだけでなく、実際に総選挙で勝利し、安倍政権を倒して暴走政治をストップし、新しい政治に道を拓こうではありませんか。

    T)、情勢の特徴と革新懇の活動〜私たちが歴史的情勢を切り拓いてきた
1、情勢の特徴 安倍政治の危険と行き詰まり

安倍内閣は、戦争法強行につづいて、共謀罪、沖縄新基地建設、原発再稼働、雇用破壊、福祉と医療の改悪など、文字通りの「暴走」を重ねています。このなかで共謀罪に関する法相の答弁忌避、森友疑惑での証人喚問拒否、南スーダン自衛隊の日報でのウソなど、国民に対する説明責任を放棄し、また、閣僚の暴言や不祥事が相次ぎ、「迷走」「モラルハザード」というべき状況におちいっています。
 これにたいして、これまでの立場の違いを超えて悪政に立ち向かい、包囲する共同が広がっています。共謀罪に反対して、日弁連や各地の弁護士会、日本ペンクラブ、刑法学者、「未来のための公共」、連合傘下の労働組合などがあいついで立ち上がり、私たちと手をつなぎ、共同を広げています。新基地を許さないオール沖縄の団結はいよいよ大きなものになっています。森友問題でも、国民の怒りは収まりません。これらのたたかいが、たがいにつながり、安倍政治包囲の輪を広げているのが、情勢の大きな特徴になっています。いま、この流れをさらに強く大きくして、衆院選挙に向けて野党共闘を実らせ、安倍政治をストップさせることが平和のためにも、民主主義のためにも、くらしを守るためにも、いよいよ緊急の重要課題になっています。
 北朝鮮への軍事攻撃シナリオをも選択肢と表明したトランプ米大統領に、安倍首相が「力強い発言」と歓迎したこと、こうした状況下で憲法9条改悪を期限を区切って公然と目標にしたことは極めて重大です。実際に海上自衛隊が初めて米空母へ補給する米鑑防護を実施、戦争法(安保法制)をはじめて発動しましたが、憲法の禁ずる「武力による威嚇」そのものです。日本国民の安全を脅かし、アジアを戦争の危機と惨害においやりかねないきわめて危険な姿勢です。ここには安倍政治の危険とともに、平和を実現できない行き詰まりと破たんが表れています。トランプ政権から、TPP(環太平洋連携協定)に代わる二国間交渉を求められ、さらなる譲歩を要求され、経済主権の危機、農業の解体的危機がせまっています。医療・介護・年金の連続大改悪がいっそうすすみ、国保滞納が312万所帯にものぼるなどくらしの破壊が深刻にすすんでいます。賃金は伸び悩み、非正規雇用が増大し、大宣伝された「働き方改革」の実態は過労死ライン月100時間残業を合法化するもので、過労死自殺した遺族から厳しい批判の声があがっています。核兵器廃絶条約のための国連会議で核兵器禁止条約交渉に反対するという被爆国としてあるまじき恥ずべき態度をとりました。
 こうした国民の声に応えることのできない行き詰まりを反動的に突破するかのように安倍政治は、特定秘密保護法、戦争法に続き、共謀罪、辺野古新基地建設の強行着工など、憲法を破壊し、国政を私物化する暴走と迷走を加速しています。 いま熱い焦点となっている「共謀罪」は、個人の思想や内心の自由を侵す違憲立法であり、監視社会をつくる現在の治安維持法というべき悪法です。日本弁護士連合会、連名で声をあげたジャーナリストをはじめ多くの市民、団体が立ち上がり、急速に反対の運動が高まっています。戦争する国づくりと一体の企てであり、「憲法違反の悪法は許さない」という一点で立場の違いを超えた共同を広げ、「市民と野党の共同」の力を発展させ、国会内外で力を合わせ必ず阻止しましょう。
 安倍政権は沖縄・辺野古新基地建設を強権的にすすめています。知事選挙をはじめ繰り返し表明されている明確な辺野古新基地NOの民意を無視し、さらに警察権力も動員し、法令で定められている県の岩礁破砕許可を不要と開き直るなど法治国家と思えぬ暴挙を重ねています。まさに民主主義と自治を壊す暴挙です。これに翁長知事を先頭にして沖縄県民は不屈にたたかい、「沖縄県民のたたかいは私たちのたたかい」とする全国の連帯・支援がひろがっています。総がかり行動実行委が沖縄問題も積極的に取り上げて運動をひろげているのも重要です。全国各地で連帯集会・学習・支援行動、カンパ活動がおこなわれ、賛同団体、地域・職場革新懇も次々と沖縄現地支援にかけつけています。
 「今日の集会、首を長くして待っていました」「沖縄の正義のたたかいに生き方を問われていると思いました」(感想文から)。各地の革新懇、賛同団体の沖縄連帯の取り組みのひとつの象徴が4・29「沖縄連帯のつどい」(主催:全国革新懇、東京革新懇、沖縄革新懇、共催:安保破棄中央実行委)でした。会場あふれる参加者の熱い思い、沖縄現地からの報告と訴え、「オール沖縄」国会議員のあいさつ、翁長知事・稲嶺市長からのメッセージ、志位日本共産党委員長の報告、総がかり行動実行委からの連帯のあいさつ、各団体の決意表明―これらを通して「沖縄のようにたたかおう」という決意があらためて固められました。
 核兵器廃絶をめぐっては、核兵器禁止条約のための国連会議が世界115カ国以上の参加で大きく成功し、7月7日までの第二会期で核兵器禁止条約が採択される可能性が生まれています。原水爆禁止世界大会をはじめ被爆国民と世界諸国民との世論と運動が、世界史の画期と言うべき情勢をつくりあげてきました。私たちの歩んだ平和行進の一歩一歩が、集めた署名の一筆一筆がここに刻まれています。ところが安倍政権は、国連会議でアメリカなど核兵器に固執する逆流のお先棒をかつぎ、核兵器廃絶に背を向けた恥ずべき態度をとりました。国連会議に参加した被爆者は「心が裂ける思い」「祖国に裏切られた」と語りました。核兵器国が容認する範囲でしか「軍縮」を語らず、実際には核抑止力に協力するものです。日本政府の態度に国際的にも批判が集中しましたが、被爆者、日本原水協、日本共産党などの代表が核兵器廃絶を訴え、大きな反響をよびました。安倍政権は、国際的にも、逆流に加担している姿を浮き彫りにしました。
 核兵器廃絶の動きだけでなく、ひろく世界の動きをみても、市民、労働者が平和と正義、個人の尊厳、格差・貧困からの解放を求めて声をあげ、政治を動かしています。このことは、アメリカ大統領選の“サンダーズ現象”とトランプ大統領への抗議行動の展開、フランス大統領選での極右政党党首の敗退、国民生活向上や平和への強い願いを受けた韓国新大統領の誕生などにも表れています。私たちの「市民と野党の共闘」はこうした世界の進歩の流れとともにあるのです。
 森友学園問題は、安倍政権の傲慢な政治の私物化を示しました。政府の教育勅語の教材使用の容認、道徳の教科化、銃剣道の中学武道への追加などまさに時代錯誤の反動化がすすんでいることも明らかにされました。
 しかも、答弁拒否、ウソと偽り、資料隠ぺい、強引な議会運営と強行採決など、その手口も異質異常であり、議会制民主主義を破壊するものとして厳しく糾弾されなければなりません。

2、たたかいの特徴と教訓 確信の表明とよびかけ
 ―「市民と野党の共闘」の発展 その到達点と特徴、課題

   @私たちは昨年の参院選挙で、初めて全国規模で共通政策をかかげ、統一候補を擁立して国政選挙をたたかいました。日本の歴史で初めての画期的な経験です。全国革新懇はアピール「市民・野党の共闘の力を発揮し、安倍政治に終止符を―歴史的な参院選挙に勝利し、『国民が主人公』の政治へすすみだそう」(2016年6月14日)を発表、全力をあげて取り組みました。参院選を中心とした一連のたたかいを通じて、4野党中央・本部間での政策合意、選挙共闘がすすむとともに、地方・地域段階でも、32すべての1人区で「市民と野党の共闘」が発展し、政党、労働組合、業者、女性、青年、市民団体、個人が様々な形で共同を深めました。参院選挙後も、日本共産党大会に野党各党代表がそろって参加し、また各地方の革新懇の総会や新年会・学習会にも野党各党が参加、あいさつするなど交流がすすみました。各分野での共闘、統一候補と各賛同団体の連係が深まり、重層的に関係が豊かに強化され、今後の共同の発展の土台をつくりました。
 A参院選挙、国会での共闘、共同提案などを通じ、要求・政策の合意、共闘の意思の深化がはかられました。
   「市民と野党の共闘」は直接には、戦争法に反対するという一致点にもとづく巨大な国民的闘争を土台に生まれました。その後、参院選で、野党4党は、@安保法制を廃止し、集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回、立憲主義を回復する、Aアベノミクスによる国民生活破壊、格差と貧困を是正する、BTPPや沖縄問題など、国民の声に耳を傾けない強権政治を許さない、C安倍政権の下での憲法改悪に反対する、との内容を共有・確認しました。総がかり行動実行委をはじめ、「市民と野党の共闘」は全国各地で、沖縄問題を日本全体の課題として取り上げるようになりました。また、雇用と労働法制をはじめくらしの諸課題、共謀罪阻止など安倍政治と対峙する熱い焦点の課題も積極的に取り上げるように発展しました。4月に市民連合と野党4党で意見交換会が開かれ、?安保法制廃止、集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回、憲法改悪阻止?「原発ゼロ」、再生エネルギーの飛躍的増強?就学前教育から大学まで原則無償化、子育て・教育への投資の劇的拡大?残業代ゼロ法案の阻止、長時間労働規制法の早期成立、最低賃金の大幅引き上げ?国民皆保険制度を維持し、年金の最低保障機能を強化する―など共通政策の土台となる方向が共有されています。この政策論議と合意の深化発展が、多くの地域で、共産党、民進党、自由党、社民党など政党、市民団体を含めひろがっているのも、重要な特徴です。
 B参院選での11選挙区で勝利、新潟知事選挙での大逆転勝利などを通じ、「市民と野党の共闘」をめざす勢力は、「勝利の方程式」(明確な争点をかかげ、本気の共闘でたたかうなら勝利する)をつかみました。

3、革新懇の活動 果たした役割と組織づくり
 @革新懇と賛同団体は、これまでの共闘の蓄積を土台に、多くの市民団体、個人の方々と誠実に対話・努力を積み重ね、草の根から「市民と野党の共闘」の発展に大きな役割を果たしてきました。全国革新懇は昨年10月22日、「市民と野党の共闘」の発展をめざす懇談会を開催しました。さらにアピール「市民と野党の共闘がアベ政治を終わらせる 各地で共闘の発展をめざす取り組みを一気にひろげましょう」を発表(2016年11月28日)、草の根から共同の発展へ努力することをよびかけました。各地方・地域で総選挙にむけた「市民と野党の共闘」の取り組みが加速されています。
 4野党に共闘の申し入れ・懇談(青森革新懇、岩手県革新懇、宮城県革新懇、福島県革新懇、奈良革新懇など)、野党代表や統一候補、市民団体代表を招いた意見交換会(滋賀革新懇、岡山革新懇、鳥取県革新懇、東京・小平革新懇など)、野党統一候補を求めるアピール・賛同署名運動(名古屋・緑区革新懇など)など多彩な活動をおこないました。東京革新懇や大阪革新懇では、「市民と野党の共闘」を発展させる取り組みをテーマにした地域革新懇事務局長会議や賛同団体会議も開かれました。市民連合の事務局の主要なメンバーとして活躍(千葉県革新懇、香川県革新懇)、全25区から「野党共闘」を求める市民の動きを総結集する集い(主催:市民と野党をつなぐ@東京)の成功に全面協力(東京革新懇)、広範な市民とともに野党統一候補を求める堺アピール賛同運動(大阪・堺市民懇)など、条件・状況に応じた様々な形で、積極的な役割を果たしています。多くのところで「縁の下の力持ち」を担っています。
 川崎・高津革新懇は昨年10月、市民連合の中野晃一さんを招いて講演会を開きましたが、野党4党の代表が参加、神奈川ではじめて野党が勢ぞろいする場となりました。新潟県革新懇のつどいには、米山隆一知事からメッセージが寄せられ、県知事選について「考え方が違う所もある政党、市民が『命と暮らしを守る』という一つの目標のために集い、お互いを尊重し合い、力を合わせることができたことが大きな勝利につながりました」とのべ、「多くの運動との連帯と革新懇運動の飛躍」へ期待を寄せました。
 全労連は、総がかり行動実行委のひとつの柱を担う「憲法共同センター」の中軸として大きな役割を果たしてきました。新婦人は「女性が願う『市民と野党共闘』の共通政策―新日本婦人の会の要求」を明らかにし、各地で野党共闘の実現をすすめています。全商連や全日本民医連、農民連、民青同盟は各地で野党統一候補と懇談、政策合意をひろげ、要求実現に新しい条件を開いています。
 A沖縄をはじめ国政の焦点課題と地域の要求を取り上げて
 革新懇は国政の焦点を「草の根」から取り上げて奮闘し、安倍政治を草の根から大きく包囲することに貢献しています。
 戦争法廃止署名をすすめる「推進委員会」を革新懇のよびかけでつくる(東京・世田谷革新懇)、共謀罪反対の街頭宣伝行動(西武・地下鉄・全日空・あいおい損保の4職場革新懇)や緊急キャラバン行動(山口県革新懇)など、地域から機敏に、共同をひろげて運動をすすめる「革新懇なら」ではの役割を発揮しています。
 革新懇は全国各地で、沖縄と連帯する運動を大いに重視して取り組んできました。連帯のつどい、学習・講演・映画会、宣伝・署名・募金活動をひろげるとともに、沖縄現地に行き、連帯・支援する地域・職場・青年革新懇が次つぎまれ、その多くが報告会、記録文集などでさらに支援の輪をひろげてきました(東京・中野区革新懇、大田区革新懇、神奈川・小田原革新懇、大阪・寝屋川革新懇など)。革新懇が沖縄との連帯・支援をみずからの課題として重視するのは、安倍暴走との対決の最前線であり、「市民と野党の共闘」の原点ともいえる「オール沖縄」のたたかいであり、日米安保=日米軍事同盟との一番鋭い対峙の現場だからです。
 国政の焦点を追求するとともに、地域住民の要求・関心事を取り上げて、共同を豊かにふくらませ、願いを実現しているところに、革新懇活動の真骨頂があります。豊田革新懇(愛知)は、市内で活動する団体の「市民運動交流のつどい」を開催、「防災無線」「こども園」「地域医療」などに取り組む13の住民団体と交流しました。高松市革新懇は場外舟券売り場建設に反対する市民の声を取り上げて運動化、自治会、振興会、PTA,などと懇談を重ね、「反対の会」を結成、ついに市議会で反対決議を実現するまでになり、「革新懇があってよかった」といわれました。あすか革新懇(奈良)がおこなう地域の河川清掃活動、「能登川清掃」は17回をかぞえ、地域の自治会から子ども連れなど40人参加、すっかり地域の行事として定着しています。各地の革新懇が高齢化と道路(生活交通圏)、ゴミ処理、買い物難民など多岐多彩な要求活動をすすめています。
 B地域・職場・青年革新懇組織づくりと「全国革新懇ニュース」の普及
 革新懇づくりでは、前全国総会以後、7地域革新懇1青年革新懇が新たに結成され、地域革新懇674、職場革新懇141、青年革新懇25の計840革新懇となりました。さらに12地域革新懇準備会、5青年革新懇準備会が結成を目指して活動しています。また休眠状態を脱し、活動を再開したところも少なくありません。
 「全国革新懇ニュース」は前総会比299部増の30356部になっています(5月18日現在)。「全国革新懇ニュース」は、「市民と野党の共闘」の発展を一貫して追求、多くの「一点共闘」や市民連合の中心的な方々をはじめ、学者・ジャーナリズム・経済界など幅広い各界各層の方たちと対話・懇談してきました。
 神奈川・川崎市では川崎区、多摩区、麻生区の革新懇を結成・再開、「市民と野党の共闘」を探求する懇談会、市政要求、平和の取り組みなどを活発におこなっています。7つの区革新懇と川崎労連、新婦人支部連絡会、共産党市委員会で革新懇連絡会をつくり、革新懇の運動と組織づくりをサポート、「全国革新懇ニュース」も前総会以後、川崎市で139部増になっています。神奈川では、「革新懇のある地域とない地域で『市民と野党の共闘』の取り組みが違ってきた。いまこそ革新懇が重要」と話し合っています。
 「再起動」して1年、兵庫・西宮革新懇は、「野党は共闘!西宮・芦屋市民の会」結成に大きな役割を果たし、市民団体との連携も強めるなかで、23部を増紙しました。県下の共闘で大きな役割を果たしている香川革新懇は昨年末から、毎月二けた拡大を意識化して追求、地域・職場での友人・知人、賛同団体構成員にのなかに「全国革新懇ニュース」を普及するとともに、JA、1000人委員会、民進党関係者など共闘を通じて知り合った人びとにもひろげています。福岡・宗像革新懇でも10人の読者を増やしましたが、多くが市民連合や安保法制のたたかいのなかで交流がはじまった人たちです。 全国の草の根での努力、賛同団体の協力によって、地域・職場・青年革新懇数も、「全国革新懇ニュース」部数も、史上最高の到達を更新しています。このことに確信を深めています。しかし、情勢にふさわしい到達になっているか、条件を組みつくしているか、革新懇の本来の力を十分に発揮できているか、という点からするとまだ大きな課題を残していることも直視しなければならないでしょう。先進例から学びつつ、真剣に議論し、本格的な取り組みにすすむことが求められています。

U)、新しい政治めざし、「市民と野党の共闘」を発展させ、都議選・総選挙勝利へ
 安倍暴走政治との対決の焦点の課題も、南スーダン自衛隊派兵、森友学園問題、共謀罪、辺野古新基地建設強行、北朝鮮への対応など次々に変転する激動の情勢です。しかし通底する対立軸は、憲法を大切にして個人の尊厳、国民のいのちを守るか、憲法をじゅうりんし個人の尊厳を踏みにじり、「戦争する国」にすすむか、です。それだけに「3つの共同目標」をかかげ、機敏にどんな問題にも取り組め、「政党、団体、個人」が結集する革新懇運動の果たす役割はいよいよ重要です。

1、国民の運動 各分野の課題
  (1)「市民と野党の共闘」の発展と革新懇の役割 都議選、総選挙の勝利へ

 「市民と野党の共闘」を守り、発展させるために、多くの市民団体をはじめ共闘でつながった団体、個人とリスペクトをもって誠実に力をあわせ、全力をあげて取り組みます。
 革新懇は、「3つの共同目標」をもち、「団体、政党、個人」が結集するという特質を生かし、確固とした展望をもった統一戦線運動の推進力としての役割を発揮します。地域革新懇の力を生かし、地域から、「野党は共闘」のうねりをひろげます。
 「市民と野党の共闘」による本気の共闘を実現し、総選挙で安倍政権を打倒する勝利をめざします。そのために、国民の期待に応える野党共通政策の豊かな発展、新しい政治の姿を明らかにする政権合意、相互推薦・相互支援、小選挙区での統一候補の実現を求めます。そのためには、安倍暴走政治に反対する、それぞれの課題でのたたかいをつよめ、総がかり行動実行委をはじめ、市民運動、国民運動を大きく発展させることが大切です。そのなかで、多くの国民のこころに響くように、安倍政治にとってかわる新しい日本像を語り、それを担う「受け皿」を「可視化」することが求められています。
   さしせまった東京都議選では、自民、公明都政と本当に対決してきた、「3つの共同目標」をかかげる政治勢力の勝利のために全力をあげて奮闘することをよびかけます。それは都民のくらしを守るためだけでなく、安倍暴走政治に打撃を与え、野党共闘をすすめるためにも大きな力になります。東京だけでなく、全国から都議選勝利をわがこととして支援活動をつよめましょう。
  (2)共謀罪を許すな、戦争法廃止、憲法を守ろう
  ・安倍首相が憲法9条改悪を公然と打ち上げたもとで、憲法を守り生かす活動を全面的に強めます。「自衛隊の存在を明記」する憲法改悪が、何の制約もなく海外派兵することに道を拓くものであり、自衛隊がアメリカの戦争に参加し、海外で「戦争する国」へ根本的な転換をもたらすことをひろく宣伝しましょう。憲法共同センターへの結集をはじめ9条の会や市民団体との広範な共同をもっとひろげ、学習・宣伝・署名・パレードなど多彩に取り組み、地域から憲法改悪を許さない圧倒的な多数派をつくりましょう。憲法を生かす立場から、安倍悪政と対決し、暮らしと権利を守り、要求の実現に努めます。
 ・「戦争する国」づくりを許すかどうか、の当面の焦点となっている「共謀罪」阻止のたたかいに全力をあげます。全国の草の根から、署名、街頭宣伝、集会・パレード、自治体決議など反対の声をいっそう急速にひろげ、共同の力で、「共謀罪」を必ず阻止しましょう(別紙 全国革新懇アピール「草の根から反対の声を急速にひろげ、共同の力で「共謀罪」を阻止しよう」4月12日付を参照)。
 ・戦争法の廃止、集団的自衛権容認の閣議決定の撤回を要求します。米艦護衛など戦争法の発動、戦争法にもとづく日米共同演習に反対します。
 ・安倍政権によるマスメディアへの威圧・コントロールが日本の民主主義にかかわる深刻な大問題になっています。メディアへの干渉に反対し、マスコミ労働者とも連帯し、偏向報道には抗議、公正ですぐれた報道には激励をしましょう。民意を歪め、政党の劣化をすすめるなど害悪がいよいよ明らかな小選挙区制の廃止、市民の選挙に参加する権利を大幅に制限する「べからず」選挙制度の抜本的改革を求めます。
(3)各分野の運動の課題
 〇原発再稼働反対・原発ゼロ、東日本大震災からの復旧・復興を

   ・東日本大震災から7年目を迎えても、まだ復興は大きな課題をかかえています。政府は避難指示区域の解除を次つぎに急ぎ、補償打ち切りをすすめるなど、「終わり」にしようとしています。しかし現在も、福島では避難者数が7万人にものぼっています。避難者とその子どもへのこころない「いじめ」が告発されましたが、福島県民を差別し、棄民にすることは絶対に許されません。福島原発事故をめぐって国と東電の責任を初めて認める判決が下されました(3月、前橋地裁)。国と東電の責任を明確にした完全賠償を求めます。全国各地でたたかわれている福島原発訴訟を支援します。福島第一原発では、いまだに高い放射能のため溶けた燃料の実態もつかめず、汚染水のコントロールもできていません。福島の震災関連死者数は2139人で(2017.4.11)、津波や地震で命を落とした直接死の1614人を上回っています。原発再稼働反対、原発なくせのたたかいを強めます。
 毎週金曜日の官邸前行動に呼応して全国各地で広範な市民団体との共同をさらにひろげ、集会、パレード、学習会、いっせい行動などを粘り強く発展させましょう。各地の革新懇がすすめてきた現地視察や交流などを通じて、福島原発事故の実態を知り広げる活動を強め、福島県民への連帯・激励・支援をすすめていきましょう。
 ・東日本大震災で、いまだに10万もの人びとが苦しい避難生活を余儀なくされています。多くの被災者が経済的にも精神的にも追いつめられています。生活再建最優先の復旧・復興を強く要求します。  〇食の安全、日本の農業を守ります。
 ・トランプ米政権のもとで日本の農業は「TPP以上の」圧力が加えられます。日米FTA(自由貿易協定)を拒否する運動をすすめます。安倍政権は、農業を大企業のもうけの対象にする「農政改悪」に踏み出しています。市場原理一辺倒の「農政改革」は、日本の農業と農村地域を破壊し、食料自給率のさらなる低下をまねくものです。安倍政権がすすめるJA解体攻撃に強く反対し、食の安全、日本の農業を守ります。
   〇暮らし・消費税・医療・介護・地域
 ・子どもが保育園に入れず、学生は高い授業料・ブラックバイトに苦しみ、社会保険料を払えない人が医療を受けられず、介護を受けられない老人がたくさんいる――こんな社会は異常です。年金制度の改悪反対、抜本的改善を。社会保障の充実、誰もが安心してかかることができる医療提供体制を強く求めます。
 ・消費税は最悪の大衆課税であり、10%への増税は、国民生活を破壊するとともに日本経済に大きな打撃を与えるもので、強く反対します。大企業優遇をやめ、応能負担にもとづく税制を求めます。中小企業を大切にしてこそ、地域社会が成り立ち、日本経済の健全な発展につながります。住民と地元中小業者が主人公となる循環型地域経済の実現をめざします。
 〇「過労死」促進の労働法制改悪反対、労働者の尊厳あるくらしを
 まともな人間らしいくらしの土台としての雇用を守ることは、国民共通の課題です。労働者の尊厳あるくらし、働き方の実現をめざします。賃金・最賃大幅引き上げ、長時間労働是正、同一労働同一賃金などを要求します。「過労死基準を超える上限規制」を認める過労死促進、残業代ゼロの労働基準法改悪案の撤回、「月45時間、年間360時間」の法律明記と罰則強化を求めます。
 〇教育・カジノ・大学軍事研究
 ・道徳の教科化、銃剣術の中学武道取り入れ、教育勅語の教材容認、「君が代・日の丸」の保育所・幼稚園への強制など教育の反動化に強く反対します。教育内容と教育現場への干渉・介入に反対し、子どもの豊かな成長をめざし、教育と学校、教職員を支える共同をひろげましょう。
 ・詰め込みではなく公的保育所の増設による待機児童の解消、深刻な「子どもの貧困」を解決するために教育費無償化の前進、就学援助の拡充、「世界一高い」大学学費の引き下げと奨学金制度の改革などをすすめましょう。母子家庭、低所得家庭への多面的な援助の拡充を求めます。
 ・自民、維新などのカジノ解禁法案の強行に抗議し、カジノにつよく反対します。ギャンブル依存症を深刻化させ、反社会的勢力の介入、マネーロンダリング、青少年への悪影響など弊害は明らかです。共同をひろげ、カジノ実施法を許さず、世論を高めます。
   ・大学が予算削減・財政難で苦境に追い込まれているもとで、防衛省や米軍からの資金提供による軍事研究の動きがすすんでいます。大学の軍事研究に反対するとともに、政府・防衛省・米軍の介入をゆるさず、大学の自治、学問の自由を守ります。
   〇ジェンダー、性的マイノリティー
 ・安倍政治の「女性活躍」政策のもとで日本のジェンダー平等度は世界144カ国中111位に後退、女性の生きにくさ、貧困がいっそうひろがっています。自立できる賃金や選択的夫婦別姓、家族従業者の人権を認めない所得税法第56条の廃止、女性の政治参加を阻む小選挙区制の廃止と議会への平等参加などを求めます。
 ・性的マイノリティーへの差別と偏見に反対し、権利を守ります。
 (4)沖縄、核兵器廃絶
 〇沖縄と一体となった連帯・支援の強化、安保条約廃棄の世論の拡大

   ・「沖縄県民のたたかいは私たちのたたかい」(4・29沖縄連帯のつどいのスローガン)として、沖縄連帯・支援活動を強めましょう。「政府は既成事実づくりにやっきになっている」(翁長知事)のであり、辺野古新基地阻止のたたかいはこれからが正念場です。「勝つ方法はあきらめないこと」―「オール沖縄」の提起を積極的に受け止め、全国各地で学習会、署名、宣伝、カンパなど沖縄連帯・支援の輪をひろげるとともに、沖縄現地のたたかいにも積極的に代表を派遣しましょう。
 ・軍事費増強・戦争法体制を強めるのも、辺野古新基地建設を強行するのも、農産物の輸入自由化を推進し農業破壊をすすめるのも、原発を推進するのも、核抑止力に依存するのも、その根源には、安保条約=日米軍事同盟があります。安保条約を廃棄し、対等・友好・相互互恵の日米関係をめざします。
 〇旺盛な核兵器廃絶の活動を
 ・6,7月に開かれる国連会議(第二会期)で核兵器禁止条約が採択されるように力を尽くしましょう。安倍政権が核兵器禁止条約に反対するという態度をとっているだけに、被爆国・日本での運動をいっそうひろげてゆくことが決定的です。広島・長崎の被爆者がよびかけた、核兵器禁止条約を求めるヒバクシャ国際署名をすすめます。国連会議への代表派遣に取り組みましょう。原水爆禁止世界大会の成功をめざし、積極的に代表を派遣しましょう。
 (5)地域で多彩な要求実現の活動をすすめ、共同を
 多様で切実な要求が渦巻く地域でこそ、「どんな課題でも、なんでもできる革新懇」が活躍する場です。“草の根”から、小選挙区での野党共闘の実現を求める声をあげます。疲弊した地域の復興をはじめ、身近かな要求実現の取り組みをすすめるとともに、国政の焦点の課題にも積極的に取り組みましょう。自治体との懇談・申し入れを強め、地方政治への参画をすすめましょう。さまざまな課題を取り上げるなかで、新しい層との対話・懇談をすすめ、共同を広げましょう。
 (6)総選挙(都議選)に臨む革新懇の基本姿勢
  全国革新懇は、野党統一候補の勝利と「3つの共同目標」をかかげる政治勢力の躍進をめざします。国政選挙をきわめて重視し、悪政と対決し、政治を革新する勢力の躍進を期待してきましたが、野党共闘が実現していないもとでは、特定の政党・候補を支持・推薦するという対応はしませんでした。それは、政党支持の違いを超えたより幅広い人との共同を追求するとともに、将来の「野党統一候補」を展望しての対応でした。しかし、実際に野党統一候補が誕生した先の参院選挙では、その候補が無所属であれ、どの党の公認候補であれ、「市民と野党の共闘」の統一候補として、その勝利のために全力を尽くしてきました。
 年内にも想定される総選挙でこうした見地をいっそう発展させ、多くの市民団体などと共同を強め、野党共通政策の拡充、相互推薦・相互支援、「本気の共闘」を求め、小選挙区での野党統一候補の実現に尽力し、選挙戦本番でもその勝利のために全力を尽くします。
 同時に全国革新懇は、「3つの共同目標」をかかげ、「国民が主人公」の政府の樹立を展望してきました。「3つの共同目標」をめざす政治勢力の躍進を強く期待します。それは、現実の「市民と野党の共闘」を守り発展させてゆくために大きな力になるものです。さらに安倍政治を打倒し、「市民と野党の共闘」が生み出す野党連合政府は、紆余曲折はあれ、アメリカいいなり、財界べったりの政治からの転換をめざし、さらに発展してゆくだろう、というのが、私たちの展望であり、確信です。
 全国の革新懇組織と賛同団体が、それぞれの条件に応じて可能な形で、歴史的な総選挙に積極的に参加してゆくことをよびかけます。総選挙の前哨戦として、すでに安倍自民党も総力をあげて取り組んでいる東京都議選をこうした見地から積極的に取り組みましょう。全国からの支援を強めましょう。
 全国革新懇はこれまでも日本の政治を前にすすめる共同の発展に大きく貢献する首長選挙に積極的に支持・支援してきました。2014年の沖縄県知事選挙では、賛同団体とともに各地の地域・職場・青年革新懇からも次つぎと支援に入り、事務室の現地常駐体制もつくりました。こうした経験を生かし、来年の名護市長選挙・沖縄県知事選挙では全国的な支援体制をつくります。

2、革新懇運動と組織づくりの飛躍
 (1)統一戦線運動の新しい段階での革新懇運動と組織づくり

 −革新懇運動の他にない役割と特徴(政策、組織、運動)
革新懇運動は、「3つの共同目標」をかかげて日本の将来について政策的展望をもっています。また「団体、政党、個人」が結集する大きな組織力をもち、地域革新懇をはじめ800を超える草の根の力をもっています。他にない、革新懇ならではの性格です。だからこそ「市民と野党の共闘」に大きな役割を果たせます。
 ―賛同団体の役割として以下のような役割が期待されます。
 @各団体が大きくなり、各分野で統一戦線を求める影響力を高める。
 A一点共闘、「市民と野党の共闘」、野党共闘の選挙闘争のなかで積極的な役割を果たす。
 B革新懇運動の意義を団体のなかにひろげ、構成員の革新懇運動への参加、事務局体制、財政、地域革新懇結成などに積極的に参加する。
 (2)すべての地方自治体に革新懇をつくり、「全国革新懇ニュース」5万部をめざそう
≪都道府県革新懇 事務室体制の拡充 専任化の追求≫

 ・革新懇運動を今日の情勢にふさわしく発展させてゆくうえで都道府県革新懇の果たす役割は重要です。都道府県の政治動向、各分野の運動全体を視野に入れた議論と活動をすすめるとともに地域・職場・青年革新懇の活動交流、賛同団体との懇談などを担います。「団体、政党、個人」が結集する革新懇の力が発揮できるように代表世話人会での充実した議論、事務室体制の拡充と事務室(局)長の専任化を追求しましょう。
≪地域革新懇を網の目のように≫
 ・地域こそ安倍政治と対決し、政治を変える主戦場です。そこで「市民と野党の共闘」を支え、地域の要求を実現し、地域から政治を変える地域革新懇を1900余すべての自治体・行政区に網の目のように結成しましょう。さらに横浜市や香川・高松市などで取り組まれている校区革新懇など、いっそう地域に密着した革新懇つくりをすすめましょう。
≪「全国革新懇ニュース」5万部をめざしましょう≫
 ・「全国革新懇ニュース」は、「市民と野党の共闘」を一貫して追求してきた新聞です。手にした方々からは、「政治を変える共同の広がりに心がおどる」と好評をえています。革新懇運動がわかる最高の資材、革新懇活動の交流・情報交換の場であり、配達・集金・交流を通じ革新懇組織を「生きた組織」にするツールです。また財政基盤としてもカナメです。
 ・野党連合政府の樹立を視野にした数年のスパンでの中長期目標として5万部をめざしましょう。さしあたり各都道府県革新懇の自主目標を大切にして追求し、秋の全国交流会を目標にして数千規模の普及をすすめましょう。
≪職場革新懇運動の強みを生かして活動を広げ、引き継いでいきましょう≫
 ・職場革新懇は、働く人たちの共同をめざすよりどころとして、かけがえのない強みと魅力を持っています。労働組合の違いを超え、非組合員も管理職もふくめ、正規・非正規の別なく、現職か退職者かを問わず、誰でも参加できます。活動の内容も、広い視野で政治・経済・産業・企業のあり方をともに考え行動することから、職場の要求の実現、働く人たちの交流と親睦まで、なんでもできます。最近では、4職場革新懇共催の「産業・企業の『社会的責任』を問う」シンポジウム(東京)、岡山国公革新懇の「職場フォーラム」などが注目されました。その活動は、労働運動・組合運動の発展にも寄与します。職場の中で新自由主義の思想が根強く、労働者が分断される一方、労働者の働き方の改善や政治参加への要求も高まらざるをえない情勢です。いまこそ、職場革新懇が持ち前の強みを発揮して運動を広げ、受け皿となり、次の世代に引き継ぐ努力を注ぎましょう。
≪青年の「居場所」の要となる青年革新懇をすべての都道府県に≫
 ・青年革新懇は現在、結成で25、準備会で4つの地域でつくられています。県内に4つの青年革新懇が結成されている神奈川県では、平和で豊かな社会を子どもたちへ手渡そうと結成した「虹色@ピースフレンズ・青年パパママ世代革新懇」、参議院選で野党候補を応援した青年たちが「8時間働けば普通に暮らせる社会」の実現をめざし結成した「UNIEQ(ユニーク)」など活動を発展させています。今年2月京都市で開催した「青年革新懇全国交流会」に過去最高の240人が参加しました。貧困が深刻化し、自己責任と激しい競争に直面する青年が、個人の尊厳が守られる社会をめざし共同できる「居場所」の要として青年革新懇の役割を学び合いました。各地で交流会の報告会が開かれ、新結成の相談会も始まっています。すべての都道府県で青年革新懇の結成をめざします
≪地域・職場・青年革新懇全国交流会に参加しましょう≫
 ・地域・職場・青年革新懇全国交流会を2017年11月18日(土)〜19日(日)、愛知で開催します。新しい段階での革新懇運動の飛躍をめざす交流の場とし成功させましょう。それまでに運動の発展、組織づくりをすすめて、全国各地の地域・職場・青年革新懇から参加しましょう。
   ≪情報の発信、交換のためにインターネットのコミュニケーションツール(ホームページ、フェイスブックなど)の改善をすすめます≫
 ・情報の発信、収集のためにインターネット利用が広くいきわたり、多くの人がホームページやフェイスブックを活用しています。革新懇も運動をすすめていくうえでの情報の発信、各地域、職場、青年革新懇の情報交換などをインターネット上でも積極的にすすめていくことが必要です。そのためにホームページの全面リニューアルとフェイスブックページ、フェイスブックグループ等の充実をおこないます。こうしたツールでの情報の発信・共有をすすめ、運動を前進させる力とします。
                                                       以上

全国革新懇第36回総会「報告と提案」
2016年5月21日

(はじめに)歴史的情勢のもと結成35周年を迎えた全国革新懇
 戦争か平和か、独裁政治か立憲主義・民主主義か、憲法改悪か個人の尊厳を尊重する憲法の花開く日本か、戦後最大の歴史的岐路にたつなかで、全国革新懇は結成35周年を迎えました。革新懇運動は、日本共産党を政権構想から排除する「社公合意」によって、革新統一による政治変革の道に重大な困難がうまれたもと、国民の共同によって国政革新の道が切り拓かれるとの見識と勇気を持つ社会党関係者を含む多くの無党派の個人、団体、日本共産党が力を合わせて生み出した統一戦線運動です。
 全国革新懇は1981年の結成以来、総力をあげて、平和とくらしを破壊する反動政治とたたかい、「3つの共同目標」をかかげながら、一致点を追求し、対話と懇談、行動を重ね、共同をひろげてきました。この努力のうえに3・11以後の東日本大震災復旧・復興の取り組みや原発ゼロのたたかいをはじめ、沖縄基地問題、TPP(環太平洋連携協定)、特定秘密保護法、消費税増税、社会保障拡充などの「一点共闘」の重層的発展に尽くし、さらに戦争法反対の空前の国民運動の発展に下支えの役割も担いながら貢献できたことを誇りにしています。いま私たちの運動は、「戦争法廃止の政府」構想を持ち、国政の中心的な課題を共通目標にかかげ、現実に国政選挙での全国的な政党間共闘をすすめるという新しい段階を迎えています。
 私たちが、さまざまな苦労を乗り越え切り拓いてきた道のりに確信を持ち、当面する参院選挙での勝利を必ず勝ち取り、「国民が主人公」の政治へ確かな歩みを力強く踏みだそうではありませんか。

  【T】、戦争法反対のたたかいから5野党合意へ 国民のたたかいと革新懇運動 (1)憲法・立憲主義と平和・民主主義を破壊―戦後体制を否定する安倍暴走の危険―いま日本は戦後最大の岐路にある
 安倍政権は従来の自民政治とは違う、憲法を平然と破壊する独裁政治にすすんでいます。現実に自衛隊員が南スーダンに派遣され、「殺し殺される」危険が切迫しています。明文改憲も公然と持ち出しています。平和の問題だけでなく、原発推進、貧困と格差の拡大、メディア威圧などくらしと民主主義の破壊もすさまじいものがあります。
 同時に戦争法反対に示される空前の国民運動が生まれ、「野党共闘」を求め、力強く豊かに発展しています。この立憲主義・民主主義・平和主義の新しい政治を求めるうねりと安倍政治が真正面から「激突」し、いま日本は戦後政治で最大の岐路を迎えています。
(2)新たな扉を開いた空前の戦争法反対のたたかいの特徴と教訓
 ○戦争法に反対する空前のたたかい
・憲法をじゅうりんする戦争法に反対して空前の国民運動がひろがりました。反動的政治の台頭に危機感を持った日本国民は、戦後70年に蓄積された平和と民主主義のエネルギーを噴き出しました。この戦争法反対運動の特徴は、@全労連、新婦人など革新懇賛同団体が結集する「憲法共同センター」と平和フォーラムなどの「戦争をさせない1000人委員会」や「解釈で憲法を壊すな!実行委」など従来の運動では分岐していた枠組みを超え、総がかり行動実行委員会が結成され、運動の土台となったASEALDs、安保法制に反対するママの会、学者の会など一人ひとりの市民が主権者として自発的に立ち上がったB憲法学者、歴代内閣法制局長官など専門家が声をあげた――そしてこの3つの流れが大合流したことが重要です。
・戦争法反対のたたかいを通じ、国会での野党共闘が実現したこと、さらに国会、政党と市民、国民が協力し、国会内外で共鳴しながら運動を発展させていったことも特筆すべきことです。
 ○一致点での共同から、3・11を経て「一点共闘」、その重層的な発展、戦争法反対の空前の国民運動へ 統一戦線運動の発展
・戦争法反対の国民運動は一夜にして生まれたのではありません。自公政治の矛盾が拡大し、各分野のたたかいが発展していました。とくに3・11以後の「一点共闘」が切り開いた土台のうえに、空前の運動が実現したのです。革新懇は、国政の基本課題の3目標での共同をめざしつつも、ひとつでも一致する要求があるなら、その一点での共同を発展させることを先駆的に追求してきました。この見地と経験が、今日の「一点共闘」の発展を生み出す力につながったことは間違いありません。
  ・「一点共闘」の重層的な発展のなかで、どの課題でも要求実現の障壁になっているのが安倍政治であることが共通の認識になりました。主権者として運動に参加するなかで「政府を変えなければ要求は実現しない」との思いが共有され、「一点共闘」が力を合わせて安倍NO集会を重ねて開くようになったことも画期的な発展でした。この流れがあったからこそ、「野党は共闘」「選挙に行って政治を変えよう」などのスローガンが叫ばれるようになり、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」が生まれることにつながっていったのです。市民連合がかかげる@安保関連法(戦争法)の廃止A立憲主義の回復B個人の尊厳を擁護する政治の実現は、革新懇がかかげてきた「3目標」と大局的には同じ方向をめざしたものです。市民連合が広範な市民・国民運動を土台に誕生したことは、国民の力で政治を変革していくうえで、きわめて大きな意義があり、全国革新懇は市民連合の誕生を歓迎し、連携してすすみたいと考えています。
 ○政府・自公勢力の「野党共闘」攻撃への反撃
「野党共闘」の発展を恐れる政府・自公勢力は、衆院北海道5区補選でも、「野合」攻撃を加え、政策問題ではとくに安保条約問題を歪めて取りあげるとともに、時代錯誤の「反共攻撃」を強めました。こうした攻撃自体、かれらがいかに野党共闘を恐れているか、示すものですが、これを打ち破っていくことは重要な課題になっています。市民の声に押されて実現した「野党共闘」を「野合」などと悪罵をなげつけるのは、市民への攻撃です。安保条約の廃棄は現在すすんでいる「野党共闘」の課題でなく、立憲主義の回復、戦争法の廃止を求めるという一致点での共闘であることを説明するとともに、革新懇としては安保条約が危険な従属的軍事同盟であり、将来、これを終了させ、対等な平和の日米関係に転換させることが本来的な課題であることを明確にかかげて積極的に懇談・対話していくことが求められています。また「反共主義」について、多くの有識者、市民運動家、他党幹部が、野党を分断し、安倍政治を延命させる謬論であると批判するようになったことも大切な変化です。
(3)5野党合意の歴史的意義と切り拓いた新たな政治条件
 ○戦争法廃止の国民連合政府の提唱と革新懇

 戦争法案は「強行採決」されましたが、国民のたたかいが持続し、急速に発展していることが特徴です。「野党は共闘」、「選挙に行こう」のコールに象徴される国民の運動に応え、強行採決された日に日本共産党が「国民連合政府」を提唱し、野党の選挙協力をよびかけました。全国革新懇は見解を表明して、「戦争法廃止を求める野党間の共闘と選挙協力、さらに解釈改憲による集団的自衛権容認の閣議決定を撤回するための政府をつくることは、いま多数の国民が願う戦争法廃止を実現するために必要であり、かつ空前のたたかいと野党共闘の到達のうえに立った現実的提案」「立憲主義、民主主義、平和を願う多くの人びとが熱望する国民的な課題」と指摘し、「戦争法廃止、立憲主義を取り戻す国民連合政府の提唱を心から歓迎し、みずからの課題として追求します」ことを明らかにしました(2015年9月29日)。  ○戦後政治史で初めての画期的合意 国民のたたかいが生み出した5野党合意 
 ことしに入って2月19日、市民、国民の運動に背中を押されて5野党合意が実現しました。これは、歴史的画期的な意義を持つものです。(1)安保法制の廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回を共通の目標とする。(2)安倍政権の打倒を目指す。(3)国政選挙で現与党およびその補完勢力を少数に追い込む。(4)国会における対応や国政選挙などあらゆる場面でできる限りの協力を行う―この4項目の合意はいずれも、立ち上がった国民の声に応えたという点でも、安倍暴走を阻止し新しい政治の扉を開くという点でも、画期的な合意です。
 全国革新懇は、「『戦争法廃止 野党は共闘』をかかげ、若者、学者、ママをはじめ、大義に立ち上がったすべての団体、人びとと、過去を問わず、いっそう共感を高め、団結を固め、すすむことを表明します。この立場から、参院選で野党共闘が成立した選挙区では、市民運動と連携し、候補者が無所属であれ、どの政党に所属しているかにかかわらず、野党統一候補として支持して勝利させるために全力を尽くします」(2016年3月4日)との声明を発表し、歓迎しました。
 この合意にもとづいて参院選1人区32選挙区のうち29区(5月21日現在)で「野党統一候補」が誕生し、自公対市民・国民・野党連合の構図を浮き彫りにしつつあります。野党と市民・国民の共同の力がいかに大きいものであるかは衆院北海道5区補選の結果も示しました。5区補選では、当初大差といわれた選挙を合意後2ヵ月、互角に争うところまで急追し、官邸を震撼させました。
(4)「3目標」「国民が主人公の政府」と戦争法廃止・立憲主義の回復・個人の尊厳の政府構想の関連
 千葉県で開催した全国交流会での「問題提起と報告」は、「革新懇は生活向上、民主主義、平和の『3つの共同目標』にもとづく『国民が主人公の政府』をめざしている。戦争法廃止の政府は、『一点共闘』型の政府であるが、主権者・国民が政治を動かし政府を樹立するという日本の歴史上、かつてない画期的な出来事になる。国民の声と運動によって誕生するこの『立憲主義』政府は、他の国政課題についても、国民多数の世論を尊重し、安倍暴走の歯止めにもなりうるだろう。この国民的経験を通じ、当面の生活向上、民主主義、平和の緊急課題で一致する政府、さらに『国民が主人公の政府』へ大きくすすむ新たな条件が生まれるだろう」と見通しています。
実際、参院徳島・高知選挙区では、市民・野党・統一候補が、安保関連法の廃止をはじめ、消費税10%増税反対、正規雇用化、TPP反対、原発に依存しない社会の早期実現、辺野古新基地建設反対など11項目を合意して前進しています。
(5) 戦争法反対の巨大な運動が発展すると同時に、くらしの問題からも安倍政権を打倒し、政治の転換を求めるかつてない動きが生まれました。
 原発ゼロ、TPP阻止、消費税増税許すな、医療・社会保障改悪反対、労働法制改悪阻止など各分野の国民運動が「安倍内閣打倒」を共通のスローガンとし、戦争法反対の国民運動に大きく合流しました。これは、格差と貧困を拡大し、国民のくらしを成り立たせなくする安倍暴走に抵抗し、人間らしい生活を求め、憲法25条をはじめ憲法を守り、生かす運動でもありました。「保育園に落ちたのは私だ」に象徴されるように、一人ひとりの国民が主権者として声をあげ、それが大きな社会的共感を呼び、政治を動かす時代です。「保育園問題」だけでなく、賃金・雇用、年金、医療・介護、社会保障、学費・奨学金・・・あらゆる分野で、国民の怒りが爆発し、政治を揺り動かす可能性が大きくなっています。アベノミクスの破たんがいよいよ明らかになったいま、安倍政治の基盤は、この面でもいっそうの脆弱ぶりを見せつけています。
(6) 革新懇の役割と独自活動と組織づくり
 ○戦争法反対闘争をはじめ沖縄基地闘争、TPP反対、消費税増税反対など一連の国民の運動の発展に革新懇が果たした役割はきわめて大きいものがありました。
この点では、革新懇運動をどうとらえるか、が重要です。革新懇運動を、全労連、新婦人、全商連、民医連、農民連、民青同盟など賛同団体、日本共産党、都道府県革新懇、地域・職場・青年革新懇、会員個人の運動の総体、全体としてとらえることが大切です。こうしてこそ、革新懇が国民のたたかいのなかで果たした役割をしっかりつかむことができます。そしてこの見地は、革新懇が国民的共同を発展させ、戦争法廃止の政府、さらに「国民が主人公」の政府を実現する統一戦線運動を担うため大切になっています。
 ○都道府県革新懇、地域・職場・青年革新懇は、多くの地方・地域で草の根から、戦争法廃案・廃止のたたかいの共同の「要」の役割を発揮しました。
全国ではじめて市民・野党の統一候補を誕生させた熊本では、県革新懇は戦争法反対の県民の共同をすすめるために活躍し、多くの市民団体と協力して統一候補を生み出し、選挙をたたかう「戦争させない・9条壊すな!くまもとネット」の事務局団体のひとつとして奮闘しています。
岩手革新懇が提唱し、小林節講演会をよびかけ人方式で開催しましたが、自治労連委員長も自治労委員長も名を連ね、会場あふれる参加者で大盛況になり、知事夫人や生活の党参院議員も参加しました。
 東京革新懇は連続してFAXニュースを連打し、「共同センター」と共同して街頭宣伝に立つとともに、地域での共同をひろげることに努力し、多くのところで民主、共産、維新、社民など野党共闘を含む共同をかつてない48地域でつくりだしました。
 香川革新懇は、賛同団体と共同して毎月の昼デモを実施、そこに民主、共産、社民の県議も参加するなど野党共闘を推進しました。また総がかり行動実行委の結成をよびかけて実現、その事務局団体としても活動すすめ、野党統一候補を求める先頭に立っています。
 東京・日野市革新懇は、「戦争はいやだ!平和憲法を守ろう!日野の会」の結成をよびかけ、その軸を担いましたが、「平和のつどい&ピースパレード」には1000人を超える賛同者と70万円を超える募金を集め、10万枚のチラシを全戸配布するなどに取り組み、野党5党から連帯のあいさつが寄せられました。磯崎四郎事務局長は、「市民参加」と「手作り」をキーワードに「全市民を視野に」した活動を貫いた、と報告しています。
 ○全国革新懇は、戦争法など国政の重要課題で、アピールを発表し、たたかいをよびかけました。◆「歴史的な大闘争で『戦争立法』を必ず阻止しましょう」――国民のみなさんによびかけます(2015年4月27日)、◆「戦争法案の強行採決を糾弾する」(2015年9月19日) ◆「戦争法廃止の国民的共同を土台に、野党の選挙共闘をすすめ、国民連合政府の樹立を」(2015年9月28日)◆「安倍政権の辺野古新基地建設強行の暴挙を満身の怒りを込めて糾弾し、沖縄県民への国民的な支援・連帯を緊急に強めることをよびかける」(2015年10月31日、全国交流会決議)◆「宜野湾市長選挙の勝利のために全国からの支援を強めましょう」(2015年12月8日) ◆「野党共闘を守り発展させ、参院選挙勝利・安倍内閣打倒・戦争法廃止へ 歴史的局面にふさわしい取り組みをすすめよう」(2016年3月4日)◆「野党統一候補(衆院北海道5区補選)池田まきさんの必勝へ 全国から支援を」(2016年4月5日)
 ○全国革新懇は戦争法案強行のあと「国民の共同を発展させ戦争法廃止の政府を」のスローガンをかかげて、千葉で全国交流会を開催しました。全国から1600人がたたかいを持ち寄り参加、戦争法廃止の展望について学び、活動を交流しました。この全国交流会は、戦争法反対のたたかいの確信を深め、「野党共闘」を求める新たな出発点になりました。この交流会に、小林節さん(憲法学者)、仲里利信さん(“オール沖縄”衆院議員、沖縄4区)、ミサオ・レッドウルフさん(首都圏反原発連合)、内田聖子さん(PARC事務局長)、諏訪原健さん(SEALDs)が参加し、連帯の熱気に包まれ、全国交流会自体が、共同の場として大きく成功しました。
 ○「全国革新懇ニュース」は、戦争法廃案・廃止の共同をひろげ、さらに発展させてゆくうえでも、貢献しました。この間、憲法学者の小林節さん、平和フォーラム代表の福山真劫さん、「安保関連法に反対するママの会」発起人の西郷南海子さん、「アベ政治を許さない」俳人の金子兜太さん、政治学者の山口二郎さん、市民連合よびかけ人の中野晃一さん、元法制局長官の阪田雅裕さんらが登場し、それぞれの立場から戦争法廃止、安倍打倒の熱い思いを語りました。
 ○革新懇は引き続き沖縄連帯に力を入れました。宜野湾市長選挙では現地支援をはじめ、支援カンパを送付しました。島根革新懇など多くの革新懇が沖縄を訪問、キャンプシュワブ前で座り込み行動に参加し、辺野古、高江現地を訪れ交流しました。愛知、新潟、奈良、香川、山梨、神奈川など全国各地で、仲里利信衆院議員や伊波洋一元宜野湾市長、仲山忠克沖縄県革新懇代表世話人らを招き、「沖縄連帯のつどい」を開催してオール沖縄から学び、“草の根からの連帯”をひろげました。
   ○地域での多彩な活動  革新懇は、矛盾が集中する地方・地域こそ「主戦場」と位置づけてきました。疲弊がすすむ地域で、くらしを守り、人間らしいふれあいを求めるなど多彩で切実な要求を実際に実現することを重視して取り組んできました。そのなかで要求を実現するために、根本的には地方政治を変え、国政の焦点とむすんでいく努力をしてきました。「まちづくりシンポジウム」(箱根革新懇)、「安心・安全・『安楽』の保育をめざす財政問題学習会」(東京・墨田革新懇)、「市政問題学習会」(島根の松江市革新懇)、農協中央会会長も参加した「TPPシンポジウム」(香川革新懇)、県土木事務所も参加した「能登川清掃活動」(奈良・あすか革新懇)、「子ども食堂サミットinちくご」(くるめ革新懇)などはその一例です。すべての問題を政治に委ねるのでなく、住民の助け合い、協力にも目がむけられているのも特徴です。
 ○代表世話人会は編集員会を任命し、結成35周年を記念して『全国革新懇35年のあゆみ』を発刊しました(2016年3月)。激動の情勢と統一戦線運動をめぐる動きの劇的な展開というタイミングのもと、「いま必読の書」と大きな反響をよんでいます。また全国革新懇は「野党は共闘」ポスターを緊急発行、1ヵ月に3万枚を超す普及をしました。3・11から5年を迎えたことし3月、全国革新懇は福島革新懇と共催し、原発シンポジウムを開催しました。原発再稼働・推進を強行し、福島県民を切り捨てる安倍政権の施策を糾弾し、いまの原発問題を、現地の告発、科学の立場、政治の視点から「いまの原発問題の全体像」を浮き彫りにし、たたかいの方向を示すなど大きな意味を持ちました。
 ○地域・職場・青年革新懇、ニュースの組織的到達  空前の国民運動の発展のなかで、全国革新懇は組織的にも着実に前進しました。前総会以後11地域革新懇、4青年革新懇が結成され、地域667、職場141、青年24の計832革新懇(その他、10地域5青年革新懇準備会の総計847革新懇)と最高の峰を築いています。「全国革新懇ニュース」も30047部(5月18日現在)と3万部を突破して過去最高になりました。1部1部地道に普及をすすめられた全国の革新懇のみなさんの努力の賜です。「戦争法廃止のたたかいで知り合った市民団体の方たちに普及した」(徳島革新懇)経験は、各地で共通しています。しかし情勢の発展に相応しい革新懇づくりという視点からみるならば、新しい条件が生み出した可能性を汲み尽くしたとはいえず、課題を残しています。

【U】戦争法廃止の実現へ 野党共闘を守り発展させ、参院選挙・国政選挙で勝利を
 ―各分野のたたかいと地域での活動を豊かにすすめよう
 (1)戦争法廃止、立憲主義の回復、個人の尊厳を擁護する政治の実現を
 ○戦争法廃止を求める広範な国民の運動をいっそうひろげ、政府に戦争法の具体化・発動を阻止するとともに、参院選選挙・総選挙での「野党統一候補」を求めて行きましょう。
「共同センター」をはじめ各団体と力を合わせ、「総がかり」に積極的に参加し、広範な市民との共同を追求しましょう。
・2000万署名を必ず達成するため、6月30日まで全力で取り組みましょう。津々浦々、地域、各分野で集会、パレード、街頭宣伝などを旺盛に展開しましょう。圧倒的な世論をつくるため、疑問にも答えられるように、戦争法の違憲性、現実の危険について学ぶ学習・講演・交流会をひろげましょう
・6月5日国会大行動を大きく成功させましよう。首都圏の地域・職場・青年革新懇はノボリをかかげて参加しましょう。
 ○安倍首相は公然と「明文改憲」を打ち出し、参院選で補完勢力を含め改憲発議に必要な3分2以上の議席を狙っています。戦争法は「強行成立」させられましたが、憲法9条は厳存しており、軍法会議が設置できず、直接の武力攻撃に加わることもできないなど、「9条改正反対」68%(世論調査「朝日」5月3日付)に示される国民の世論・運動とともに、「戦争する国づくり」に多くの制約を加えています。安倍首相はこれらを取り払う野望を隠していません。明文改憲の企てを絶対に許すことはできません。戦争する国づくり、個人の尊厳を踏みにじる自民改憲案を批判し、国民にその危険をひろげましょう。
 ○民主主義を乱暴にふみにじるファッショ的政治の具体化とたたかうことが重要になっています。NHKに象徴的に示されているマスメディアへの威圧・介入に反対する声をひろげることは大切な課題です。日本共産党を破防法の調査対象団体にしていることは、単に共産党の問題というのでなく、日本の民主主義の根幹にかかわるきわめて重大な問題です。こうした不当な措置をただちに撤回することを強く求めます。民意を歪め、政党の劣化をすすめるなど害悪がいよいよ明らかになっている小選挙区制の廃止、選挙制度の抜本改革を求めます。  (2)安倍暴走からいのちとくらし守る各分野のたたかい
 貧困と格差の拡大は、日本国民の多くを不安と生活苦に追いやり、いまや30%以上の世帯が貯蓄ゼロ、40%以上が非正規労働者という恐るべき社会になっています。一方で大企業はかつてない利益をあげ、さらに法人税を引き下げるという財界本位の政治がおこなわれています。「戦争する国づくり」で軍事費が膨張し、社会保障費を圧迫するという点からも、国民一人ひとりの尊厳を踏みつけるという点でも、「戦争する国づくり」と暮らしの破壊は一体の問題です。こうしたもと各分野でいのちと暮らしを守る切実な要求の実現をもとめる国民の運動が重要になっています。
★原発再稼働反対・原発ゼロ、東日本大震災からの復旧・復興を
  ・3・11から5年たった現在も、福島では県内外避難者数が9万6千人にものぼっています。帰還困難区域は7市町村にあり、そこに2万5000人が住んでいました。福島県民を差別し、棄民にすることは絶対に許されません。福島第一原発では、いまだに高い放射能のため原子炉に近づくことさえできず、汚染水のコントロールもできていません。福島の震災関連死者数は2038人で(4/18)、津波や地震で命を落とした直接死の1604人を上回っています。原発事故収束宣言の撤回、国と東電の責任で元の生活を取り戻す完全賠償を求め、原発再稼働反対、原発なくせのたたかいを強めます。「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟を支援します。
 酷暑の日も、雪の日も続けられている官邸前行動に呼応して全国各地で広範な市民団体との共同をさらにひろげ、集会、パレード、学習会、いっせい行動などを粘り強く発展させましょう。各地の革新懇がすすめてきた現地視察や交流などを通じて、福島原発事故の実態を知り広げる活動を強め、福島県民への連帯・激励・支援をすすめていきましょう。シンポジウム「原発ゼロをめざして今、福島から」(全国革新懇・福島県革新懇)の記録集パンフレットを普及し、学習会をひらきましょう。
・東日本大震災で、いまだに17万もの人びとが苦しい避難生活を余儀なくされています。多くの被災者が経済的にも精神的にも追いつめられています。生活再建最優先の復旧・復興を強く要求します。
★熊本地震は、震度7、震度6が繰り返され、複数の活断層が連動して地震がおこるなどかつてない災害です。罹災証明のすみやかな発行、避難所の環境改善など災害弱者にこころを寄せた救援、住宅確保、生活支援、就労支援、雇用創出のための緊急支援など生活と生業の再建、再生・復興など政府の責任で、被災者の救援、復旧・復旧に万全を尽くすように強く要求します。鹿児島・川内原発の再稼働中止を強く求めます。熊本地震の被災者への支援に全力をあげて取り組みましょう。日本が地震大国であり、どこでも大地震がおこることをあらためて教えました。またオスプレイの使用や「緊急事態」を悪用した憲法改悪への言及など安倍政治の反国民的な姿をあらためて浮き彫りにしました。どこでも地震は起きる―日本全体での大地震対策の強化を追求します。
★TPP、農協解体、農業・農家を切り捨てる農政改革反対
   安倍政権はTPP承認案・関連法案を国会提出していますが、TPPは、日本の農業を破壊し、食の安全をおびやかす危険とともに、日本の主権と国民のくらしをグローバル大企業に売り渡すものです。加えて国会で交渉過程をいっさい明らかにせず「外交は秘密」という暴論を重ねていることは、民主主義にかかわる重大問題です。
 安倍政権は、さらに農業を大企業のもうけの対象にする「農政改悪」に踏み出しています。市場原理一辺倒の「農政改革」は、日本の農業と農村地域を破壊し、食料自給率のさらなる低下をまねくものです。TPP協定の承認案を撤回することを強く求めます。
★消費増税反対、医療・介護・社会保障の破壊反対、「貧困と格差」をなくせ
8万人以上もの子どもが保育園に入れず、学生は高い授業料・ブラックバイトに苦しみ、社会保険料を払えない高齢者が24万人にのぼる――こんな社会は異常です。社会保障の充実、誰もが安心してかかることができる医療提供体制を強く求めます。
 消費税は最悪の大衆課税であり、10%への増税は、国民生活を破壊するとともに日本経済に大きな打撃を与えるもので、強く反対します。大企業優遇をやめ、応能負担にもとづく税制を求めます。中小企業を大切にしてこそ、地域社会が成り立ち、日本経済の健全な発展につながります。住民と地元中小業者が主人公となる循環型地域経済の実現をめざします。
★労働法制の破壊許すな
   安倍政権は「残業代ゼロ」法案を強行し、労働時間の規制をまったく取り払おうとしています。また「金銭解雇制度」など大企業が解雇をしやすくする雇用改悪を狙っています。労働者を犠牲にして、「企業が世界で一番活躍しやすい国」を実現しようとするものであり、絶対に許せません。まともな人間らしいくらしの土台としての雇用を守ることは、国民共通の課題です。野党が共同提案している長時間労働規制法案や介護・福祉職賃上げ法案などの実現を要求します。
★教育の統制に反対、すべての子どもにゆきとどいた教育を
 子どもの貧困問題は、多くの国民が胸を痛める深刻な問題です。非正規労働、低賃金に加え、国民年金や健康保険などの逆進性が高く、所得再配分後にいっそうの格差がすすんでいます。こうしたもとで一人親家庭の貧困率は54・6%と経済協力開発機構(OECD)加盟34カ国のなかでも最悪になっています。すべての子どもにゆきとどいた教育をするために、就学援助制度の拡充、奨学金制度の改善、国の責任で小・中・高すべてで30人以下学級を実現することを求めます。
 安倍政権のもとですすむ教育を「戦争する国」づくりの道具とすることに強く反対します。教育と学校、教職員を支える共同をひろげましょう。

(3)地域にねざしたたたかいを
 多様で切実な要求が渦巻く地域でこそ、「どんな課題でも、なんでもできる革新懇」が活躍する場です。要求実現の取り組みをすすめるとともに、国政の焦点の課題にも積極的に取り組みましょう。自治体との懇談・申し入れを強め、地方政治への参画をすすめましょう。さまざまな課題を取り上げるなかで、新しい層との対話・懇談をすすめ、共同を広げましょう。
(4)辺野古新基地建設反対、安保廃棄の国民多数派へ 革新懇運動ならではの大切な役割
 ○辺野古新基地建設を阻止する課題は、「戦争する国」づくりを阻止するたたかいと一体であり、日本の平和と民主主義、誇りを守る国民的な課題です。
辺野古新基地建設に反対する“オール沖縄”のたたかいを強く支持し、本土と沖縄の連帯をすすめます。辺野古、高江など沖縄現地での支援行動をすすめます。全国各地で“沖縄連帯のつどい”を開催し、沖縄基地問題を学び、支援を広げます。
 ○北朝鮮の核実験、事実上の弾道ミサイル発射は、国連決議に違反する暴挙です。これらに抗議するとともに、対話による解決を強く求めます。戦争法の口実にすることは、事態の解決に結びつかず、危険な悪循環に陥る道であり、許されません。
   北東アジアの平和の地域共同体の実現、核兵器廃絶をすすめるためにも憲法9条を生かした外交こそ求められています。
 ○安保廃棄の国民多数派を 革新懇ならではの課題
 「戦争法」の企ても根源は、日米軍事同盟の地球規模での侵略的強化があります。「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」改定は、アジア太平洋地域にとどまらず、世界規模で自衛隊による米軍支援を取り決めました。戦争法は新ガイドラインの「立法化」ともいえるものです。沖縄基地問題はもちろん、TPPもその背景にあるのは、日米軍事同盟です。各分野で「一点共闘」で悪政に反対して声をあげはじめた多くの人も、日米安保条約の問題に目を向け始めています。野党合意が安保法制廃止で合意したことは、安保条約廃棄をかかげるものではありませんが、安保体制に大きな打撃となるものです。日米軍事同盟からの脱却は、「3つの共同目標」の要であり、国民が主人公の政府をつくるための最も重要な根本課題です。
(5)参院選・総選挙で必ず勝利しよう
 ★日本が戦争か平和かの歴史的岐路に立つもとでおこなわれる参院選は特別に重要な意義を持つたたかいです。市民・国民と野党が力を合わせてこそ威力を発揮し、自公とその補完勢力を打ち破る道が開かれます。
 戦争法のたたかいを通していま多くの市民が新たにたちあがり、声をあげ、選挙戦デビューしています。市民連合も活発に活動を展開し、SEALDs、ママの会、学者の会などに加わるメンバーも、一人ひとりが主権者として「投票に行こう」「選挙で変えよう」と立ち上がっています。選挙戦のスタイルも従来にない「市民運動型」が生まれます。いまこそ、一貫して政治変革に尽力してきた革新懇がもてる経験と力を出し切って、参院選の必勝にたたかい抜くときです。革新懇組織、賛同団体はそれぞれの条件に応じて、市民団体とも共同を追求し、市民・国民・野党共闘が力を発揮できるように尽力しましょう。
 ★全国革新懇は従来から国政選挙を重視してきました。特定政党を支持することはしませんが、主権者に正しい選択をすることをよびかけ、そのために大いに政治について語り合うことを訴え、「3つの共同目標」をかかげる政治勢力が躍進することへの期待を表明してきました。野党共闘が生まれるという新しい政治条件のもとで、全力をあげて無所属であれ、どの政党に所属する候補であれ、野党統一候補を支援します。それは私たちの代表として、国民の願いに応え、大義ある野党統一候補を国会に送ろうとする主権者としての行動です。同時に全国革新懇は新しい政治条件のもとでも、「3つの共同目標」をかかげる政治勢力が躍進してこそ、野党共闘がいっそう発展し、「国民が主人公の政治」への道を切りひらく力になることを訴えます。

  【V】、新しい情勢、条件のもとでの革新懇づくり
【革新懇づくりの現状と課題】
 ○情勢と運動の発展に応じた革新懇づくりの飛躍を

 いまかつてない歴史的な情勢が生まれ、運動も「一点共闘」が重層的にひろがり、「野党は共闘」「新しい政治」を求め、市民運動、国民運動も共闘・共同を重ねながら発展しています。こうしたもとで新しい政治の展望を示す「3つの共同目標」をかかげ、「政党、団体、個人」が恒常的に組織され、全国各地の草の根で運動をすすめる革新懇組織を大きく飛躍させることが、市民・国民と野党の共同を守り、発展させていくために強く求められています。いま、共同の「要」、政治を変える共同への「架け橋」を担う革新懇づくりは、今後の日本の未来を切り拓いていくことにかかわる大きな課題です。革新懇運動の発展の組織的土台は、賛同団体が大きくなるとともに革新懇組織自体の強化によってもたらされます。
 ○最高の峰にある地域・職場・青年革新懇の到達点と目標
 革新懇運動は結成35周年を、47都道府県革新懇、地域667、職場141、青年24の計832革新懇、10地域5青年革新懇準備会の総計847革新懇という過去最高の組織で迎えました。さらに飛躍させていくための重点的な目標と課題は次の通りです。
 ○ますます大きくなっている都道府県革新懇の役割
 多くの地方で、野党統一候補づくりや戦争法反対の県民運動で積極的な役割を果たしました。地方政治の変革や県民運動の共同の発展にいっそう大きな役割を果たすとともに、地域・職場・青年革新懇づくりやその活動を交流し発展するように努力しましょう。代表世話人会の議論を大切にし、事務室(局)体制の確立と活動の日常化をすすめましょう。
 ○地域革新懇を「すべての自治体に」を結成しましょう
全国1800自治体に対応する地域革新懇が生まれることが日本を変えてゆく根本的な力になります。「すべての市区町村に革新懇を」(東京)など多くのところで取り組まれていますが、計画を持って意識的にすすめましょう。また神奈川や香川では、「校区革新懇」などさらに身近な地域密着型の革新懇づくりが追求されています。「徒歩15分」「町内会単位」「顔がわかる」活動をすすめる岸谷地域革新懇(神奈川)などの活動からも学んで地域密着型の革新懇づくりをすすめましょう。
   東京革新懇は総会で、「現情勢のもとにおける地域革新懇確立の意義」について、「野党共闘への攻撃をのり越える」、「政治変革の統一戦線に発展させる」、「共同して民主的首長を実現」、「国政レベルの課題に機敏に対応が可能」などの角度から議論しています。革新懇運動についての学習会の開催、事務局を担う中心的な人の確保と活動の保障、具体的な行動や企画を持つこと、政党や団体の協力など多面的な取り組みを工夫しましょう。
 結成された地域革新懇が実際に生き生きと活動できるように交流会、事務室長会議、活動ニュースなどでの情報・経験交流など積極的におこないましょう。
 ○職場革新懇の魅力を発揮して
 職場革新懇は、「なんでもできる」革新懇活動の特徴、「楽しくなければ革新懇でない」経験を積み重ね、労組の違いをこえて、また管理職も対象にひろがる魅力を持ちます。非正規雇用の増大、長時間過密労働などで労働者がバラバラにされているという点でも、一方で労働者の政治への関心が高まっているという点からも、職場革新懇が果たす役割は大きなものがあります。まわりの労働者の要求と関心に応えた学習会やレクリエーションなど地道な努力を一歩一歩続けるとともに、すべての労働者を視野に入れた活動をすすめましょう。
 4職場革新懇合同街頭宣伝(東京)、職場革新懇連絡会(大阪)、国公革新懇交流会などの経験からも学び、地域・産業別のつながりも生かして活動をすすめましょう。
 ○すべての都道府県に青年革新懇を 青年革新懇全国交流会(京都)の成功を
前回総会以降、青年革新懇は新たに4つ結成され、全国で結成24、準備会5です。新結成の特徴は、労働やくらしの要求でつながった青年が、戦争法廃止のたたかいで生まれた青年の共同に呼応し、広範な青年と政治革新に取り組むことができる革新懇運動の魅力に確信を広げたことです。
 2017年2月に開催する「青年革新懇全国交流会in京都」へ青年を送り出すよう各地で支援も行い、大きく成功させます。すべての都道府県で青年革新懇の結成、活動の発展をめざします。
 ○賛同団体・政党の力を革新懇づくりにも発揮しましょう
 賛同団体・政党はその経験と影響力を地域で革新懇づくりにも発揮しましょう。役員・事務局体制の確立・運営に協力しましょう。革新懇の会議、催し物などに参加するとともに、企画から積極的にかかわりましょう。各地ですすめられている賛同団体・政党と革新懇代表世話人会・事務局との懇談や相談会の定期的開催も力になっています。
 ○「全国革新懇ニュース」の普及に力を入れましょう
「全国革新懇ニュース」は30057部(5月21日現在)と史上最高の部数になっています。「全国革新懇ニュース」は、@幅広い各層各分野の人との対話・懇談の場であり、日本の政治の変革について考え、共同をひろげる場A草の根の革新懇活動の交流の場であり、革新懇運動を学び理解できる一番の「宝」です。読者をひろげ、配達し、読み、集金することは、革新懇の組織を生きたものにします。個人会員、賛同団体構成員に購読をすすめましょう。戦争法廃止などの運動で交流を持つ幅広い方たちに購読をすすめましょう。
 ○2017年秋に地域・職場・青年革新懇全国交流会を愛知で開催します
 ○SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の積極的活用をすすめます
   戦争法反対のたたかいでもSNSの有用性が注目されました。フェイスブックを各地域、職場、青年革新懇やそこに属する人たちが、お互いの意見や経験を交流し、励まし合える場にするよう運営していきます。
 ホームページの充実をおこない、通信などで寄せられる各地の活動をより多くの人に伝え、革新懇の存在とその意義を広範な人に知ってもらう努力をします。

 私たちが政治を変える―歴史的な情勢にふさわしく革新懇運動と組織の飛躍的な発展で、日本の未来を切り拓きましょう。
                                                       以上

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地域・職場・青年革新懇全国交流会in千葉 問題提起と報告
2015年10月31日 全国革新懇代表世話人会


≪今回の地域・職場・青年革新懇全国交流会の目的≫
 戦争法案反対のたたかいは、歴史的な空前の国民運動となった。戦争法案は前代未聞の異常な「強行採決」をされたが、これに反対する国民は深い確信と希望をつかんだ。戦争法廃止、立憲主義、民主主義と平和を守れ、が共通の認識になっている。こうしたもとで開かれる地域・職場・青年革新懇全国交流会in千葉は、@情勢を語り、戦争法案反対のたたかいの経験を交流し、戦争法廃止、立憲主義と民主主義を取り戻す新たなたたかいの意思統一A「戦争法廃止の政府」をどうつくるのか、各分野・草の根での取り組みを交流するBこれらの運動を支え、発展させてゆくために、各地の経験に学び、革新懇の運動と組織を大きく飛躍させる――この三つの目的を持って開催される。戦争法反対の巨大なうねりを土台に具体的な政府構想が提唱される新しい段階にふさわしい革新懇運動をつくりだしてゆく歴史的な交流会にしよう。

T、戦争法反対のたたかいと革新懇 〜政治を動かす私たちの取り組み〜
《戦争法案反対の空前のたたかいのひろがりと深まり》

○戦争法案反対のたたかいは、空前のひろがりを持った。憲法学者、日弁連、学者の会、「ママの会」、シールズ、文化人、芸能人、元内閣法制局長官、元最高裁長官など各界各層で戦争法案反対、立憲主義と民主主義を守れ、の声がひろがった。全国各地の地域にひろがり、世代を超え、主権者としてのひとり1人の自発的な運動参加が目立った。
○戦争法案反対のたたかいはまた深まりという点でも画期的だった。社会運動をすすめてきた諸潮流が大きく団結した。これまでの社会運動のなかで対立・分岐をした潮流も大きく共同し、「総がかり行動実行委」をつくったことは特筆される。この大きな土台ができたことによって、新しく自覚的自発的に声をあげた多くの人びとが次つぎに行動に参加、運動が急速に発展し、かつて経験したことのない新しい国民運動がつくられていった。
○国民の運動と政党が共鳴して、呼応して、たたかいの輪をひろげたことも特徴である。国民の声が野党共闘を強いものにした。
○かかげた要求は、「戦争法案」反対だけでなく、立憲主義、民主主義 国と政治のあり方を根本から問いかけた運動となった。そして「安倍退陣」が共通のスローガンになった。
○こうした国民運動の発展は、戦争法案反対で突然、生まれたのではない。とくに3・11以後の原発反対の取り組み、“オール沖縄”のたたかい、TPP(環太平洋連携協定)反対の共同、秘密保護法反対闘争、労働法制改悪反対の取り組みなど、「一点共闘」の重層的発展の流れがある。どの分野でも、革新懇運動に結集する勢力は、誠実に役割を果たし、多くの分野で共通認識と信頼関係を発展させた。革新懇は、国政の基本課題の三目標での共同をめざしつつも、ひとつでも一致する要求があるならば、その一点での共同を発展させることを先駆的に追求してきた。この見地と経験が、今日の「一点共闘」の発展を生み出す力になった。
○一致する要求を真正面からかかげ、誠実に追求するなら、平和、民主主義を求める国民の間で超えられない「壁」はない。私たち国民の運動が政治に影響を与えてきた。「政治は変えられる」―この確信をいっそう広範な人々に伝え、ともに立ち上がるようによびかけていこう。
《「革新懇」が果たした役割》
○戦争法案反対のたたかいは、共同の力が発揮されたが、各界各団体、個人がそれぞれ自発的に役割を担ったからこそ実現できた。ともに声をあげたすべての団体、個人にこころからの連帯と敬意をあらためて表明する。これらの方々から、信頼関係の構築、1人ひとりの自発性を尊重した運動の形態など私たちも多くのことを学ぶことができた。
○革新懇の果たした役割を考える前提として、革新懇運動をどうとらえるか、が重要である。革新懇運動を、全労連、新婦人、全商連、民医連、農民連、民青同盟など賛同団体、日本共産党、都道府県革新懇、地域・職場・青年革新懇、会員個人の運動の総体、全体としてとらえることが大切である。この見地は、革新懇が国民的共同を発展させ、戦争法廃止の政府、さらに「国民が主人公」の政府を実現する統一戦線運動を担うため必要である。
○全労連など賛同団体は、憲法共同センターを「戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター」に改組・発展させた(革新懇は運営団体)。このことによって、憲法・戦争法問題での一点で革新懇に結集する勢力が力を合わせて自覚的に運動を推進する態勢を確立し、組織的全国的に世論と運動を強化するうえで大きな意義を持った。同時に、この力の結集が、「戦争をさせない1000人委」「解釈で憲法を壊すな!実行委」と共同する柱になった。また賛同団体は、女性、青年など各分野各地方で共同をよびかけ、次々とわき起こる新しい運動を歓迎し、それぞれを尊重し、協力し、経験と組織力を生かし自覚的に下支えの役割も担いながら、運動の輪をひろげる大きな役割を果たした。
○都道府県革新懇、地域・職場・青年革新懇は、多くの地方・地域で、共同をよびかけ、宣伝・署名、学習・講演会、集会、パレードなど行動を重ね、協議の場をつくり、多彩な共同の要、推進力となって全国各地の草の根から運動をすすめた。多くの革新懇と個人がSNSなどインターネットを活用した。「地域で革新懇は、実行委やセンターなど共同をひろげ、軸になってがんばった。革新懇がある地域とない地域でくっきり違いが出た」(神奈川革新懇代表世話人)、「(戦争法反対で)革新懇の提起した運動がこんなに大きな広がりを見せたことに、運動を担ってきたものとして感慨無量であり、革新懇の示す方向がまったく正しいものであったことをいまあらためて感じている」(名古屋・瑞穂区革新懇)などの声が寄せられている。
 特徴として、@都道府県段階でも(岩手、埼玉、香川など)、地域でも(北海道・ていね、群馬・前橋、東京・日野、千葉・松戸、船橋、神奈川・小田原、愛知・瑞穂区、大阪・寝屋川など)、共同の「要」として、共同行動、実行委、センターなどをよびかけ、軸になって行動A1人ひとりの自発性を大切にし、ポスターなどアピール運動と地域での網の目行動(宮城・多賀城、神奈川・湯河原、奈良・西の京など)が目立った。大阪革新懇は、憲法学者・小林節講演会を開催、維新とのたたかいで結びついた保守の人たちとともに安倍NO、戦争法反対での共同を発展させた。大企業の職場・門前でも、戦争法反対行動をすすめた東京・西武革新懇、神奈川・京浜製鉄革新懇、京都・三菱重工・自動車革新懇などの活動も、「職場革新懇ならでは」の役割を発揮した。青年革新懇は、神奈川青年革新懇が事務局を努め大規模な若者デモをおこない、大阪・堺市Meeting Sakaiは戦争法廃止の一点共闘をSNSで呼びかける新しい青年グループを発足させるなど、青年の共同をひろげている。
 全国革新懇(事務室)は総会以後、ほぼ3日に1回のテンポでFAXニュースを発行、8月30日の国会大包囲行動には地方の革新懇から多数参加し、翌日には国会内で戦争法案廃案のための革新懇交流会を開催した。

U、戦争法廃止にむけたたたかいの展望 〜運動の基本方向について〜
○戦争法廃止を目標として明確にかかげてたたかおう。国会論戦で明らかになった戦争法の危険性を徹底的にひろげよう。戦争法の具体化に反対し、発動を阻止するたたかいも廃止と結んでこそ力を発揮する。日本共産党の戦争法廃止の国民連合政府の提唱を私たちの願いに応えたものとして、心から歓迎する。1980〜81年の結成以来、要求実現の取り組みを強めつつ、国民の願いにもとづいて政治を変える政府をめざしてたたかってきた全国の革新懇運動は、いままさにその実現へ第一歩を踏み出す歴史的な瞬間にある。戦争法を廃止するためには、衆参両院での多数派を占めなければならない。それだけでなく策動の根拠となる解釈改憲「集団的自衛権の行使容認」閣議決定を撤廃することが不可欠である。それは安倍政権を倒し、新しい政府を樹立しなければ実現できない。この政府実現のためには、野党の選挙協力が必要である。立憲主義を取り戻し、戦争法を廃止する野党選挙共闘と政府を要求する世論を圧倒的な多数派にひろげよう。
○戦争法反対のたたかいを通じて、戦争法を廃止する運動主体が大きく形成された。「総がかり行動実行委」、新しく立ち上がった広範な各界各層の運動と共同を大切にし、さらに巨大な国民運動を草の根からつくりだそう。国民運動と野党共闘の一体的な発展に力を尽くそう。
○戦争法を強行した安倍政権は深刻な矛盾を深めている。安倍政権は、内閣改造し、「新3本の矢」「1億総活躍社会」をかかげているが多くの国民から疑問と批判が出ている。またTPP大筋合意についても、「安保法案」についても「丁寧に説明」としながら、臨時国会開会を拒否している。戦争法自体の矛盾が顕在化するだけでなく、沖縄県民の民意を無視して強行されている辺野古新基地建設、強引にすすめられる原発再稼働、国会決議に違反したTPP大筋合意、消費税10%への増税など各分野で国民との対立を鋭くしている。
 どの分野でも国民の意思に反する暴走であり、解釈改憲、戦争法強行で示した立憲主義否定と根はひとつである。各分野の国民のたたかい、「一点共闘」を発展させ、安倍政権を大きく包囲し、打倒しよう。
 翁長知事の辺野古埋め立て承認撤回で新しい段階を迎えた辺野古新基地建設反対を「戦争法廃止」と一体のたたかいとして国民的な支援・連帯をいっそうひろげよう。原発事故から5年を迎えようとしているが、賠償打ち切りなど福島切り捨てを許さず、福島の実相を告発し、原発再稼働反対、原発ゼロへの国民的運動をさらにつよめよう。2016年3月の福島シンポジウム(主催:全国革新懇、福島県革新懇)を成功させよう。
○戦争法廃止の共同を大切にひろげ、宣伝、集会、パレードに取り組もう。力を合わせ、「戦争法廃止2000万署名」を必ず早期に達成しよう。そのため国会論戦で明らかにされた戦争法の危険を国民にひろげるため学習活動を強めよう。PKO南スーダンでの「武力行使」新任務など戦争法の具体化・発動を阻止しよう。戦争法廃止の野党選挙共闘、政府の実現をめざす申し入れ・対話・懇談を無数にひろげ、多彩な取り組みをすすめよう。
○安倍別働隊である「橋下維新」との激しいたたかいとなっている大阪知事・市長ダブル選挙で勝利することが、戦争法廃止の野党共闘をすすめてゆくためにも重要な焦点となっている。全国的な支援を強めよう。

V、情勢と国民運動の発展に応える革新懇へ 〜運動と組織を飛躍させよう〜
○いま日本の統一戦線運動は、国民運動の発展を土台に具体的な野党選挙共闘と政府構想が提起される新しい段階、歴史的な地平を切り開いて前進しており、革新懇運動と組織の飛躍が求められている。
○革新懇が果たすべき役割はいよいよ重要である。「一点共闘」を重層的に発展する「要」、政治を変える共同への「架け橋」の役割を新しい政治情勢のもとで果たそう。草の根で各議員と政党、保守を含む広範な団体、個人と積極的に対話・懇談しよう。戦争法廃止の野党選挙共闘を求め、野党共闘が実現した選挙区では、沖縄の経験にも学び、候補の所属党派にこだわらず全力支援しよう。
○革新懇は生活向上、民主主義、平和の三つの共同目標にもとづく「国民が主人公の政府」をめざしている。戦争法廃止の政府は、「一点共闘」型の政府であるが、主権者・国民が政治を動かし政府を樹立するという日本の歴史上、かつてない画期的な出来事になる。国民の声と運動によって誕生するこの「立憲主義」政府は、他の国政課題についても、国民多数の世論を尊重し、安倍暴走の歯止めにもなりうるだろう。この国民的経験を通じ、当面の生活向上、民主主義、平和の緊急課題で一致する政府、さらに「国民が主人公の政府」へ大きくすすむ新たな条件が生まれるだろう。
○地域・職場・青年革新懇は、草の根の多彩で切実な要求を実現するとともに、国政の焦点課題を系統的に取り上げてきた。そして「団体、政党、個人」の総合的な力を発揮できる恒常的共同組織が革新懇である。安倍政治の矛盾が集中し、多くの要求が渦巻く地域こそ、新しい政治をつくる主戦場である。地域住民の暮らしに根差した取り組みを大いに交流し、共通の財産にしょう。
○新しい情勢のもとで、激しいたたかいがおこなわれるが、このなかでいっそう幅広い人々との対話・懇談がいよいよ大切である。ここでも革新懇が培ってきた「経験と力」を大いに発揮しよう。「楽しくなければ革新懇でない」スタイルを大切にし、一致点を大切にし、みんなが力を発揮できる楽しい活動を貫こう。
○新しい国民運動の発展と「戦争法廃止」の政府をつくる運動を担う革新懇の組織づくりの飛躍が求められている。2013年の前回全国交流会時と比べ、22地域5青年革新懇が増え、661地域141職場22青年の計824革新懇(他に9地域5青年革新懇準備会を加えると838革新懇)と前進した。「全国革新懇ニュース」は約500部増の2万9393部となっている。しかし情勢と国民運動の発展に応える組織づくりという点では、十分でない。
 すべての自治体・行政区に網の目のように革新懇をつくることに本気で取り組もう。「なんでも取り組める」革新懇の特性を生かし、計画を持って結成し、安倍暴走と対決する地域の砦をつくろう。そのために軸になる人を配置し、事務局体制を確立しよう。意識的計画的な努力をしてきた神奈川革新懇などの経験から学ぼう。 大企業職場をはじめ多数の職場革新懇を非正規労働者や管理職を含め、組合の違いを超えてつくろう。青年・学生の立ち上がりに確信を持ち、大胆に青年革新懇をつくろう。早期にすべての県で青年革新懇を結成しよう。
 革新懇運動の理解をひろげ、最も確かな力になる「全国革新懇ニュース」3万部を突破し、2016年の35周年を革新懇運動の躍進のなかで迎えよう。

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全国革新懇第35回総会「報告と提案」
2015年6月20日

はじめに
 全国革新懇第35回総会は、日本の命運にかかわる歴史的大闘争のなかで迎えました。憲法を破壊し、日本を戦争する国にする「戦争法案」を総力あげてなんとしても阻止しようではありませんか。「戦争法案」反対の一点での国民的共同を発展させ、壮大な国民的運動で安倍暴走政治の野望を打砕きましょう。今総会をそのための意思統一と決起の場にすることをよびかけます。
 戦後70年の日本は、ふたたび「戦争する国」になるのか、それとも憲法の花開く平和で豊かな日本へすすむのか、歴史的岐路にたっています。安倍内閣は、「戦争する国」、「企業が世界で一番活躍しやすい国」をめざして暴走し、特定秘密保護法の制定、武器輸出3原則の破棄、集団的自衛権の行使を容認する憲法違反の閣議決定まで強行しました。そしていま戦後最悪の法案=「戦争法案」を提出し、会期を大幅延長してでも強行成立しようと企てています。安倍首相は、「戦後レジームからの脱却」をかかげ、憲法に示された平和と民主主義の国のあり方を根本からくつがえす特異な政治路線を歩んでいます。しかし、安倍政権は、国民と激しい矛盾を生み出し、多くの分野でたたかいと共同が発展してきました。ここには、沖縄のたたかいが先駆的に示しているように、安倍暴走を阻止するとともに、新しい政治につながるエネルギーが満ちています。私たちのたたかいが安倍政権を大きく包囲し、追いつめつつある歴史的情勢を切りひらいてきたのです。
 いまこそ、全国津々浦々で「戦争法案」阻止へ総力をあげて取り組みましょう。3つの共同目標をかかげて「国民が主人公の政治」を求める革新懇運動を飛躍させましょう。

1、歴史的情勢のもとでの革新懇運動と前総会以後の活動
 ○安倍暴走政治と真正面から対峙する全国革新懇――全国革新懇に結集する賛同団体と都道府県革新懇、800を超える地域・職場・青年革新懇は、憲法守れ、辺野古新基地建設反対、労働法制の破壊を許さない、TPP(環太平洋連携協定)反対、大阪「都」構想ストップなどの「一点共闘」の発展に力を尽くすとともに、安倍内閣の打倒をかかげ、さらに国民が主人公の新しい政治への道をきりひらくために全力をあげてきました。全国各地で革新懇は、「一点共闘」の前進の「要」となるとともに、政治を変える共同へ発展させる「架け橋」の役割を果たすために尽力してきました。この1年間の各分野での国民の運動・「一点共闘」の発展と政治の舞台での日本共産党の躍進は、国民が主人公の政治の実現と統一戦線の展望に新しい条件をきり開いています。
《統一戦線への展望を開く画期的意義持つ発展》
 ○原発、集団的自衛権、憲法、沖縄米軍基地、秘密保護法、TPP、消費税増税、社会保障、雇用・労働法制、農業・農協改革、大阪「都」構想、NHK・メディアへの圧力問題など各分野で「一点共闘」が発展しました。さらにこれらの運動が合流して「(安倍政権は)すべての問題に立ちはだかる障壁」と断じ、「解決のためにはまず政権を打倒する必要がある」とよびかけ、「安倍政権NO!☆0322大行動」を1万4千人の参加で開催しました。続いて「STOP安倍政権!6・13大集会」が開かれるなど、「安倍内閣打倒」を一致点とした共同へ各分野各世代の共闘が大きく結集する画期的な発展がありました。
 改憲の企てに反対する共同も重層的に連携を強めながらひろがり、「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」、「戦争をさせない1000人委員会」、「戦争する国づくりストップ!憲法を守りいかす共同センター」が継続的な共闘組織として「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」を結成しました。またこれまで東京で開かれる5・3憲法集会は、超党派の市民団体や労組などが参加する「5・3憲法集会実行委員会」と平和フォーラムがそれぞれの集会を開いていましたが、ことしの5・3集会は、安倍暴走と対決してさまざまな課題に取り組む人びととともに大きく手をつなぎ、「平和といのちと人権を!5・3憲法集会〜戦争・原発・貧困・差別を許さない〜」を開催、3万人以上で大きく成功させました。
 各分野の「一点共闘」のなかで、これまで自民党の地盤となっていた「保守」の団体や個人との協力・共同がひろがりました。また多くの市民団体、青年がたたかいにすすんで参加し、新しい息吹を運動に吹き込みましたが、私たちも共同のあり方や運動スタイルの工夫など多くのことを学びました。このような「一点共闘」の発展のなかで個別要求の実現から出発し「安倍内閣打倒」が共通のスローガンとなったこと、また多くの市民団体、保守系の人びとと革新懇運動の主要な担い手である全労連や新婦人、全商連、民医連、農民連、共産党などとの共闘が当たり前になり「反共主義の壁」が大きく崩れつつあることは、日本の統一戦線運動の発展に画期的意義を持つものです。これらは新しい政治を実現する芽が確実に生まれ、政治変革の主体形成への胎動がはじまっていることを示しています。
《政治変革への胎動―“オール沖縄”のたたかい》
 その先駆けが、保守・革新の違いを越え、辺野古新基地建設反対で団結を深める“オール沖縄”のたたかいです。激しいたたかいを勝ち抜いて再選した名護市長選、与党が過半数を獲得した名護市議選、圧勝した沖縄県知事選、全小選挙区4区で自民候補を打ち破って勝利した総選挙――沖縄県民は辺野古新基地建設反対の断固とした意思を明らかにしました。翁長知事を先頭にした沖縄県民の不屈のたたかいは、理不尽な仕打ちを加える安倍内閣に一歩も引かず、堂々と対峙し、国民世論を動かしつつあります。経済界、知識人・文化人が「辺野古基金」を設立しましたが、「基金」は3億円を超え、その7割が県外からで、沖縄と本土の連帯が大きく前進していることを示しています。
 一連のたたかいで、全国革新懇と賛同団体は、かつてない規模の支援・連帯行動を展開、大きな役割を果たしました。全国革新懇は知事選を前にして、東京、大阪で「沖縄と連帯する夕べ」を開催、仲里利信元沖縄県議会議長を招き、“オール沖縄”を実感しつつ、沖縄連帯をひろげる先頭にたちました。ある参加者は「人生で忘れられない集会となるだろう」と感動を語っています。知事選ではかつてない規模のカンパに取り組み、全国革新懇事務室も安保破棄中央実行委員会とともに現地常駐体制をとり、各地域・職場革新懇からも沖縄にかけつけるというはじめての取り組みをしました。また総選挙では“オール沖縄”候補を支援し、全国革新懇の牧野富夫代表世話人が全4区の選挙事務所を激励にかけつけました。さらに総選挙後、安倍政権の理不尽な圧力とたたかう翁長知事を激励するために提起した激励ハガキは事務室に1日で57本もの問い合わせがあるなど反響をよび、3万7千枚をこえて翁長知事に届き(沖縄県知事公室)、大きく連帯の輪をひろげています。これらの取り組みを通じて、全国各地の地域・職場・青年革新懇が、早期に100カ所を超える沖縄連帯のつどいや学習会を開催し、草の根から沖縄との連帯を強め、本土の世論を深部から変える大きな役割を果たしたことは特筆されることです。
《理性と良識の勝利、共同の勝利―“改憲戦略”に痛打与えた大阪市住民投票》
 大阪「都」構想の是非が問われた住民投票は、反対多数で決着しました。この大阪市民の理性と良識の勝利は、大阪市の解体を阻止し、市民のくらしと自治を守るとともに、橋下大阪市長をして「政界引退」を表明せざるをえなくし、安倍首相の“改憲戦略”にも痛打を与えました。このたたかいも、「一点共闘」の新しい地平を切りひらきました。首相官邸と“改憲タッグ”を組んだ橋下・維新の会との激しいたたかいとなりましたが、大阪市をなくすな、大阪市をよくしようの一点での幅広い共闘が市民団体、個人、労組、政党の間で実現、まさに「共同の勝利」でした。この「共同」のなかで、公明・自民・OSAKAみらい・共産の各会派間で大阪市政の今後の方向について、大型開発への批判、住民サービスの向上など大きな柱で認識が共有化されてきたことも重要なことです。全国革新懇は告示前に、大阪革新懇とともに、市内3カ所で街頭演説会を開き、小田川義和全労連議長、笠井貴美代新婦人会長、藤末衛全日本民医連会長、山下芳生日本共産党書記局長の各代表世話人や岡崎民人全商連事務局長(常任世話人)が弁士にたち、全国的意義を持つたたかいであることを先駆的に示しました。また大阪市解体反対の「一点共闘」で結集した保守系、文化人ら著名人と池田香代子、志位和夫両代表世話人ら11氏の連名ポスターを作成、1万2千部を街頭に貼り出しました。この取り組みでも、近畿各府県の革新懇をはじめ、愛知、岡山革新懇などからの人的支援を含め、全国的な物心両面の支援がひろがったことも画期的でした。
《政治変革の共同への発展に新しい条件をつくった「自共対決」の鮮明化》
 ○暴走政治をすすめる安倍自公政権と国民の矛盾の激化、国民のたたかいの発展は、政治戦線にも反映しました。政治の舞台で、参院選挙に続き、総選挙、いっせい地方選挙で日本共産党が躍進したことは革新懇運動を発展させ、統一戦線の結成をめざすうえでも大きな意義を持つものです。自民党は、総選挙で多数議席を占めましたが、小選挙区制による虚構の多数であり、有権者の16%の「支持」でしかありません。また各種世論調査をみても、国民が「集団的自衛権」「原発」「消費税増税」「辺野古新基地建設」など安倍内閣がすすめるどの政策も支持していないことは明白です。また政治とカネの問題でみんなの党が解党し、橋下大阪市長の「政界引退表明」など維新の党が壊滅的危機を迎えるなど“第三極”がいよいよ解体局面に入り、政治の舞台で「自共対決」がいっそう浮き彫りになっています。このことによって国民にとって、日本の政治変革の対決の構図がわかりやすくなり、共同の輪をひろげてゆくうえで新しい可能性を生み出しています。
 ○一点共闘をいっそう前進させるとともに、政治を変える共同へ発展させることを重視した懇談・シンポジウムが各地で開かれました。全国革新懇が昨年4月に開催した「『一点共闘』と政治を変える共同の発展をめざす懇談会」を受け、大阪、京都、埼玉、岐阜などの各府県革新懇をはじめ、京都・伏見、山科など地域革新懇などでも懇談会が開催され、共同の探求がひろがっていることも大切な前進です。
 ○憲法への攻撃をはじめとする安倍内閣の暴走は、国民のくらし、地域、教育・文化などあらゆる分野に攻撃を加えており、地域を疲弊させています。それだけに地域・職場で活動し、あらゆる問題をとりあげることのできる革新懇は、国政の焦点の課題を追求するとともに、身近で切実な要求をとりあげてきました。コミュニティバスについての学習会(金沢北部革新懇)、介護シンポジウム(奈良市革新懇)、戸籍業務外部委託中止要求(足立革新懇)、リニア中央新幹線学習会(山梨、神奈川)などに取り組んでいます。
 ○この1年間、運動の発展と結んで、革新懇は組織的にも前進をとげました。昨年の総会以後、13革新懇(地域12、青年1)が結成され、668地域、141職場、26青年革新懇の計835(11地域6青年革新懇準備会を含む)と最高の峰になりました。「全国革新懇ニュース」は前総会比637部増(6月20日現在)の29431部で、目標とした3万部達成をめざしてがんばっていますが、これも最高の到達になっています。
 地域革新懇は、「米軍Xバンド基地反対のたたかいをすすめるために革新懇が必要となった」(京都・京丹後革新懇)、「原発反対でのひろがった共同をさらに政治を変える共同に発展させるために革新懇が必要と考えた」(福島・信夫革新懇)と結成されています。また「全国革新懇ニュース」の新規読者は、「翁長知事激励ハガキ運動で革新懇を知って興味をもった。ニュースを購読したい」(東京)、「これからは統一戦線について知ることが大切だと思い、申し込んだ」(鹿児島)などと語っています。大阪革新懇は、「大阪都構想反対」の一点で結びついた多くの著名な方がたにも気軽にすすめ、多くの読者をふやしています。革新懇の組織建設が、運動の発展と結びついて前進していることが大きな特徴です。
 第2回となる青年革新懇全国交流会を5月、愛知で開催しました。18都道府県から202人が参加し、青年革新懇が、安倍暴走政治のもとで苦しむ青年自身がつながる場となり、さまざまな体験の交流、討論、学習を通じ、社会の主人公としての成長の場となる魅力が語られました。「革新懇運動の意義をあらためて実感させられた2日間だった」「まず中心になる人に集まってもらい革新懇づくりをはじめたい」などの感想が寄せられ、青年革新懇運動に新しい活力を生み出しています。
 ○「全国革新懇ニュース」には、沖縄問題では、仲里利信(元沖縄県議会議長)、菅原文太(俳優)、三上智恵(映画監督)、NHK問題で池田恵理子(元NHKディレクター)、「朝日攻撃」問題で青木理(ジャーナリスト)、さらに憲法問題や歴史認識などをめぐり、保守系人士とも懇談、伊東光晴(経済学者)、丹羽宇一郎(前中国大使)、中島岳志(政治学者)、小林節(憲法学者)、共闘問題で内田聖子(アジア太平洋資料センター事務局長)、また文化人では高橋克彦(作家)、鵜山仁(演出家)、海老名香葉子(エッセイスト)の各氏らが登場し、社会や政治の現状についての意見を寄せていただきました。紙面全体として、情勢や国民のたたかいの課題をみすえつつ、幅広い対話をすすめ、共感をひろげてきました。

2、新しい情勢と革新懇運動の課題、方針
《戦争法案を阻止し、憲法を守るたたかいに総力をあげよう》
 戦争法案は、全国革新懇アピール「歴史的な大闘争で『戦争立法』を必ず阻止しましょう」(4月27日付)が指摘しているように、憲法を破壊し、日本を海外で戦争する国に変える希代の悪法です。「存立危機事態」や「国際平和共同対処事態」など6つの「事態」を並べ立てていますが、核心は、日本が武力攻撃を受けていないにもかかわらず、アメリカが戦争をはじめれば、世界のどこであれ、どんな戦争であれ、いつでも自衛隊に軍事支援させる体制をつくるということです。そもそも立憲主義を否定し、憲法を踏みにじった法案であり国会に提出すべきものでありません。衆院憲法審査会では、与党推薦の参考人を含む3人の憲法学者全員が戦争法案を違憲と断言しました。また国会論戦をはじめ議論されるにしたがい危険な内容が明らかになり、世論調査でも反対・慎重が増え、とくに今国会での成立に反対が多数派になっています。にもかかわらず、答弁に窮しまともな審議もしないまま、会期を大幅延長し、ゴリ押しして今国会で成立させようとすることは、議会制民主主義を踏みにじるという点でも、絶対に許されない暴挙です。
   ・学習会、宣伝・署名、集会・パレードを無数にくりひろげましょう。そのさい地域の賛同団体をはじめ多くの市民団体、労組と協力しましょう。革新懇の憲法ポスターを普及し、「戦争立法許さない」「憲法を守り生かそう」ノボリを活用しましょう。
 ・あらゆる地域、すべての分野で「戦争法案反対」の共同をひろげ、保守系の方がたも含め、圧倒的多数派を形成しましょう。地方議会への請願、地元選出国会議員への要請・抗議・激励をしましょう。国会にかけつけましょう。
 ・革新懇独自の行動とともに、「憲法共同センター」のなかで積極的役割を果たし、「9条の会」と連携しましょう。
《辺野古新基地建設阻止へ 沖縄と連帯して国民的な運動を》
 翁長知事が、安倍首相・菅官房長官との会談、訪米しての米政府・議会関係者らとの会談で、沖縄の歴史にも言及しながら辺野古新基地建設に反対する県民の強い意思を伝え、撤回を求めたことによって、県民の団結はいっそう強まり、国民の関心も急速に高まっています。5・17県民大会に3万5千人が参加して成功させるなどたたかいは、新しい局面をきりひらきつつあり、いよいよ正念場を迎えます。沖縄と本土の連帯をいっそう強め、国民世論を動かし、安倍暴走政治を大きく包囲することがカギです。沖縄と本土との連帯をすすめます。すべての革新懇が@全国各地で網の目のように学習会や連帯のつどいを開催しましょうA翁長知事激励ハガキ運動をひろげるとともに、辺野古基金、名護共同センター、沖縄革新懇へ支援カンパを届け、辺野古現地への代表派遣に継続的に取り組みましょう。
《一点共闘を発展させるとともに政治を変える共同・統一戦線への発展を》
 ・各分野、各地での「一点共闘」の発展に力を尽くすとともに、「政治を変える共同」の発展を探求するシンポジウム、懇談会を多彩に開催しましょう。
 ・保守系団体も含め、これまで交流のなかった業界、経済団体、市民団体、労組とも懇談しましょう。兵庫・姫路革新懇は「一致点」を性急に求めず、ゆるやかな懇談からはじめています。この経験に学び、ひろげることが大切です。
 ・安倍政権打倒をかかげて共同した「3・22」大行動、「STOP安倍政権!6・13大集会」の流れを大きく発展させるとともに、地方政治、国政で安倍暴走に対抗する共同を求める声をひろげましょう。
《国政の焦点と要求を結んで 国民のたたかいの諸課題》
 いま安倍暴走と対決する焦点になっている課題を重視してとりあげ、一致点での共同を大切にし、要求実現に力を尽くしましょう。
 ☆労働法制の破壊許すな、まともな人間らしいくらしの土台としての雇用を守れ  非正規雇用、長時間労働、低賃金、ブラック企業・バイトの横行・・・多くの労働者は、劣悪な労働条件のもとで心身とも疲れ果てて働いています。ところが安倍政権は、労働基準法と労働者派遣法の大改悪を強行し、いっそう劣悪な雇用環境をつくりだそうとしています。安倍政権・財界のねらう労働法制の改悪は、戦後日本の働くルールを土台から破壊し、「残業代ゼロ」「正社員ゼロ」など「企業が世界で一番活躍しやすい国」をめざすものです。まともな雇用の保障は、人間が人間らしく生きていく土台です。労働法制の大改悪に反対し、国民世論をひろげ、正規雇用が当たり前の社会にしましょう。
 弁護士会などのよびかけを軸に中央でも地方でも全労連と連合が労働法制改悪反対集会の舞台に並んで上がるなど二つのナショナルセンター結成以来の画期的共同が始まっています。労働戦線の共同の動きが注目されます。
 ☆原発再稼働反対・原発ゼロ、東日本大震災からの復旧・復興を ・福島第一原発では、いまだに高い放射能のため原子炉に近づくことさえできず、汚染水のコントロールもできていません。福島の震災関連死者数は1905人で、津波や地震で命を落とした直接死の1604人を上回っています(5月24日現在)。原発事故収束宣言の撤回、国と東電の責任で元の生活を取り戻す完全賠償を求め、原発再稼働反対、原発なくせのたたかいを強めます。150回を超えて続けられている官邸前行動に呼応して全国各地で広範な市民団体との共同をさらにひろげ、集会、パレード、学習会、いっせい行動などを粘り強く発展させましょう。
 ・東日本大震災では、いまだに22万もの人びとが苦しい避難生活を余儀なくされています。福島では県内外避難者数が11万8千人にものぼっています。多くの被災者が経済的にも精神的にも追いつめられています。生活再建最優先の復旧・復興を強く要求します。引き続く支援をすすめましょう。また日本全体での大地震対策の強化を追求します。
 ・福島を忘れない、現地交流運動をすすめましょう。福島では第一原発からの距離、放射線量、賠償などで県民が分断され、被災者の切り捨て策がすすんでいます。各地の革新懇がすすめてきた現地視察や交流などを通じて、福島原発事故の実態を知り広げる活動を強め、福島県民への連帯・激励・支援をすすめていきましょう。民青同盟や全日本民医連などがすすめてきた経験に学び、若い人の現地交流を重視しましょう。
 ☆消費増税反対、医療・介護・社会保障の破壊反対、「貧困と格差」をなくせ  国民生活と日本経済に打撃を与える消費税増税に強く反対します。
 安倍政権は、医療・介護・年金・生活保護・障害者施策などあらゆる分野で、給付削減と負担増を求めています。各分野の運動をひろげ、共同して安倍政権のくらしの破壊を阻止しましょう。安倍政権がことし強行した医療保険制度改悪は、国保の財政運営を市町村から道府県に移行させて保険料負担増・徴収強化、国庫補助削減をすすめるなど、国民皆保険を揺るがす大改悪です。すでに「お金がなく受診遅れ」で56人が死亡(2014年、全日本民医連調べ)など深刻な事態が進行しています。いつでも、どこでも、だれもが安心してかかれる医療制度を守り、充実を求める圧倒的な国民の声を結集しましょう。国民のくらしと日本経済を大破綻の淵に立たせている「アベノミクス」をやめさせ、国民の仕事と所得を増やす、本格的な景気回復を実現する経済政策に切りかえましょう。
 ☆TPP、農協解体、農業・農家を切り捨てる農政改革反対
 安倍政権は、TPP参加への暴走に加え、農業を大企業のもうけの対象にする「農政改悪」に踏み出しています。TPPを前提にした市場原理一辺倒の「農政改革」は、コメ交付金を半減・廃止することをはじめ、農地政策、農協・農業委員会制度などを総見直しし、日本の農業と農村地域を破壊し、食料自給率のさらなる低下をまねくものです。国会決議に違反し、譲歩を重ねているTPP交渉からの撤退を求めます。
 ☆中小企業を大切にしてこそ 地域社会が成り立ち、日本経済の健全な発展に 8%への消費増税から1年―-、景気の悪循環、格差拡大が、中小業者を苦しめています。「地域社会と住民生活に貢献」(中小企業憲章)する中小企業を大切にしてこそ、日本経済の健全な発展があります。この立場から、中小企業予算の増額を要求し、大企業の単価たたきに反対するとともに、リフォーム助成、まちづくりと商店街振興、再生可能エネルギーの活用などを通じ、中小業者と住民が共同して地域から経済と国民生活を発展させる取り組みをすすめましょう。
 ☆教育の統制に反対、すべての子どもにゆきとどいた教育を
 安倍政権のもとで、とりわけ深刻なのが、子育て・教育をめぐる状況です。文部科学省は学習指導要領を改定し、「道徳教育」の教科化、統制をすすめています。教育を戦争する国づくりの道具にすることは許せません。歴史歪曲、憲法敵視の教科書を採択しない運動をひろげましょう。格差がすすむもと、すべての子どもにゆきとどいた教育をすすめるため、就学援助制度の拡充、奨学金制度の改善、国の責任で小・中・高すべてで30人以下学級を実現することを求めます。教育と学校、教職員を支える共同をひろげましょう。
《地域にねざしたたたかいを》
 ・悪政が続くもと、人々が暮らす地域に矛盾が集中し、要求が渦巻いています。買い物難民、「孤独死」、保育所待機児童・・・教育、医療・介護、まちづくりなどどれも切実で解決が求められる課題です。待ったなしのこれらの課題を解決してゆくために、世論と運動をひろげ、ひとつひとつの要求を実際に実現していく取り組みが大切です。また地方政治を変革してゆくことと結び、運動を発展させていくことが求められています。この間、全国革新懇は、地域こそ政治をトータルに変える原点だということを強調してきました。それはまた「国民が主人公」の政治をつくってゆくうえでもきわめて重要な力になります。原発、消費税、TPPなど国政の中心問題も地域に根ざしてたたかってこそ、国民的な多数世論がつくれます。地域革新懇が果たす役割は、決定的です。
《地方政治の変革へ 条件のあるところは首長選挙にも積極的に》
 ・神奈川・小田原市革新懇など市長との懇談を定期化し、要求実現しているすすんだ例が各地で生まれています。また多くの地域革新懇で自治体施策の分析・提言の活動に取り組んでいます。神奈川・茅ヶ崎革新懇総会に民主党県議をはじめ自民党市議から共産党市議、無党派市議5人が参加、公明市議からもメッセージがよせられるなど議会と交流をすすめている革新懇もあります。最近の結成総会では、市長が参加してあいさつ(滋賀・米原市革新懇)、市長からメッセージと議長が参加してあいさつ(山梨・笛吹市革新懇)、市長・議長がメッセージ(香川・三豊革新懇)など、自治体との関係を強めています。地域の疲弊から住民を守り、要求の実現、地方政治の変革のため首長、自治体当局とも対話・連携をつよめましょう。
   ・堺市長選や沖縄知事選など、態様や条件は違いますが、保守とも共同した新しい「一点共闘」型の首長選挙を経験してきました。ことしのいっせい地方選挙でも、開発優先市政・維新政治持ち込みに反対して前自民党府議の無所属候補を自主的に支援した大阪・寝屋川市長選挙など、多様な経験を重ねています。こうした経験に学び、地域の要求と共同を土台に、それぞれの条件に応じて首長選挙に対応することが求められます。
《安保廃棄の国民多数派へ 独自の追求は革新懇運動ならではの大切な役割》
 ・日米両政府は、米軍オスプレイを普天間基地(24機)に続き、横田に10機配備する方針を打ち出しました。その直後、ハワイでオスプレイの墜落事故が起き、国民に衝撃を与えています。「戦争する国」づくりのため、自衛隊の海外派兵体制とともに在日米軍基地の再編・強化がすすんでいます。普天間に並ぶ住宅密集地でもある、首都の基地に危険なオスプレイを配備するなどまともな独立国家が許容するものでありません。全国各地で「基地強化反対」「住民の安全を守れ」の一致点で、自治体、住民の広範な共同をひろげ、取り組みをすすめましょう。
 ・「戦争法案」の企ても根源に日米軍事同盟の地球規模での侵略的強化があります。「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」改定は、アジア太平洋地域にとどまらず、世界規模で自衛隊による米軍支援を取り決めました。沖縄基地問題はもちろん、TPPもその背景にあるのは、日米軍事同盟です。各分野で「一点共闘」で悪政に反対して声をあげはじめた多くの人も、日米安保条約の問題に目を向け始めています。日米軍事同盟からの脱却は、「3つの共同目標」の要であり、国民が主人公の政府をつくるための最も重要な根本課題です。安保条約をなくしたあとに切りひらかれる、憲法が花開く平和で豊かな日本の展望を大いに語り、安保解消の世論をひろめることに革新懇運動ならではの役割があります。

3、壮大な展望を担う革新懇づくり
《いまなぜ革新懇づくりか》
 各分野での「一点共闘」の重層的な前進、「安倍内閣打倒」を旗印とした共同の発展、また政治の舞台での日本共産党の躍進と「自共対決」の鮮明化は、「国民が主人公」の政治をつくるための新しい条件を生み出しています。いま安倍暴走政治とたたかいながら「新しい政治」を求め、行動し、探求している多くの人たちに、3目標にもとづく共同と国民が主人公の政府を――という展望を示し、議論し、合意の輪をひろげてゆく、この「架け橋」を担うのが革新懇です。政治を変える共同をつくっていくうえで大切なことは、意識的な努力、独自の追求が必要だということです。これを追求する組織的保障となるのが網の目のように組織された革新懇です。革新懇運動の発展のためには、賛同団体の奮闘と発展とともに、地域・職場・青年革新懇を中心とした革新懇組織自体の発展が不可欠です。その総体の力量を発展させることです。全国各地の革新懇組織の努力によって前進し、最高の現勢で総会を迎えています。しかし「情勢の展開と国民運動の各分野での発展からみると、まだまだ十分といえないのも明らかです」(第34回総会「報告と提案」)という状況は脱していません。いま安倍暴走政治と激突し、新しい展望を切りひらくために求められているのは、「飛躍」です。
 ことし秋に2年ぶりに開催する地域・職場・青年革新懇全国交流会(2015年10月31日〜11月1日、千葉県)にむけ、革新懇運動と組織づくりを発展させ、その経験と教訓を持ち寄って、大きく成功させ、さらに飛躍することをよびかけます。
《都道府県革新懇の強化・発展を》
 ・革新懇運動を発展させてゆくうえで、重要な役割を担うのが、都道府県革新懇です。「一点共闘」の発展、さまざまな分野での対話・懇談・共同、地方政治の変革、草の根での革新懇組織づくり・・・都道府県革新懇の役割は、新しい条件のもと、いっそう大きくなっています。ブロック会議など交流もすすめ、都道府県革新懇と全国革新懇が力を合わせて前進できるようにします。
《すべての地方自治体、行政区に革新懇を》
 ・すべての自治体、行政区に革新懇をつくることに本腰を入れて取り組みましょう。地域こそ政治をトータルに変える原点です。多様な要求が渦巻く地域こそ「何でも取り組める」革新懇の活躍の場です。全国1800自治体に対応する地域革新懇が生まれることが日本を変えてゆく根本的な力になります。
 ・多様で身近な革新懇づくりをすすめましょう。校区単位、町内会革新懇をすすめ、「住民の顔が思い浮かぶ」革新懇づくりをすすめましょう。また政令市単位の革新懇が果たす独自の役割も大切です。
《職場、青年革新懇の発展を》
 ○いま多くの職場では、雇用の不安定化、長時間過密労働、成果主義・低賃金のもとで労働者がバラバラにされています。それだけに人間らしい働き方とくらしを求める強い要求が生まれています。また憲法や戦争法案、社会保障破壊など社会と政治の激動が反映し、労働者の政治への関心も高くなっています。こうしたなかで職場の1人ひとりの多彩な要求を大切にし、労組の違いをこえて、また管理職も対象にひろがる魅力を持つ職場革新懇の役割はいっそう大きくなっています。国政の焦点や身近な要求をとりあげながら「楽しくないと革新懇でない」という精神を大切に取り組みましょう。大阪職場革新懇連絡会が関係労組の協力をえて開催した「職場のブラック化を考える」シンポジウム、岡山国公革新懇の連続したシンポジウムや合宿など、労組や地域と力を合わせた取り組みは、教訓的です。
 全国交流会での職場革新懇交流会を重視し、職場革新懇の活動に役立つ場として成功するように取り組みます。
 ○青年革新懇は現在、結成で20、準備会で6の地域でつくられています。昨年7月に結成した、京都青年革新懇HOME―はんなりで共同代表を務める若手弁護士は、「若者に憲法をもっと身近に感じてもらいたい。自分にできることは、と考えたのが青年革新懇をつくることだった」と結成の思いを語っています。愛知でひらかれた青年革新懇全国交流会は、平和、沖縄、はたらき方、ブラックバイト、奨学金ローンの問題など青年をとりまく様ざまな課題をとりあげ、青年の深刻な実態とこれからの運動の道筋を学びました。愛知の青年、県革新懇の奮闘と、多彩な講師・助言者に支えられ、これからの青年革新懇の発展の展望を示す交流会になりました。暴走政治に青年は黙っていません。秘密保護法や原発反対で声をあげた青年が、沖縄のたたかいに連帯し、「安倍政権ノー」と声をあげるなど共闘を発展させています。青年のなかで政治を変える要求と条件が広がっているなか、幅広い青年の共同を発展させる青年革新懇の役割は重要です。全国交流会の成功を力に、すべての都道府県で青年革新懇の結成、発展をめざします。
《賛同団体・政党の力の発揮を》
 ・「政党、団体、個人」の力が結集されてこそ革新懇の力が発揮され、革新懇運動も組織づくりもすすみます。革新懇を構成する団体が、みずからの要求の実現、よりよい社会を求めて運動と共同をひろげ、組織をつよめることは、それ自体が革新懇の活動を前進させることにつながります。同時に革新懇の運動と組織づくりに積極的に貢献しましょう。労働組合、市民団体などがその構成員のなかで統一戦線と革新懇運動についての理解をひろげ、それぞれの団体の性格や条件に応じて、革新懇運動でいっそう積極的な役割を担うことが期待されます。神奈川県革新懇がおこなっている賛同団体との懇談などの努力も貴重です。 ・新しく革新懇が誕生・再開したところでは、革新懇学習会をよびかけるなど、日本共産党が政党としての役割を発揮しているところも少なくありません。こうした努力をいっそうひろげましょう。
《「全国革新懇ニュース」の普及を》
 ・秋に開かれる地域・職場・青年革新懇全国交流会への参加へ向けて「全国革新懇ニュース」3万部を早期に突破し、来年5月の全国革新懇35周年を迎えてさらに飛躍させましょう。
 ・革新懇会員の一人ひとりが「全国革新懇ニュース」を購読しましょう。革新懇の結成のさい購読をよびかけている経験をいっそうひろめましょう。
 ・北海道・ていね、東京・立川、三重・鈴鹿、大阪・交野などの地域革新懇は、国政の課題と地域の要求をとりあげて持続的に活発な取り組みをすすめるなかで意識的に「全国革新懇ニュース」の普及を追求しています。この経験に学びましょう。
 ・革新懇が関係する賛同団体と力を合わせ、役員や構成員に普及する例が生まれています(大阪国公革新懇)。賛同団体のなかで購読者を増やしましょう。
《インターネットの活用》
 ・ウェブサイトやSNSなど、インターネットを活用した情報活動は重要性を増しています。ホームページの充実、フェイスブックの本格的な運営にとりくみます。
《35周年を革新懇運動の新たな飛躍のなかで迎えましょう》
 ・全国革新懇35周年記念誌を刊行します。
 ・1981年5月26日、全国革新懇が結成されました。2016年は全国革新懇結成35周年です。歴史的情勢と国民のたたかいの発展のもと、安倍暴走と対決し、日本の進歩に尽くした先達たちの苦闘と業績に学びつつ「国民が主人公」の政府の実現にむけて、新たな気概をもって前進しましょう。
                                                       以上

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地域・職場・青年革新懇全国交流会in大阪 問題提起
2013年11月16日
「激突の情勢 政治を変える新しい共同を」
はじめに
 ○今回の全国交流会は歴史的な情勢のもとで開かれている。いま「国民が主人公」の政治を求める新しい共同へのさまざまな胎動がはじまっている。橋本・維新の会との激しいたたかいで市長選挙に勝利した堺市で全国交流会が開催されるのも、その象徴だ。30年余の営々とした努力で地域・職場・青年革新懇は808(11準備会含む)が草の根で活動、どの運動でも革新懇がいっそう大きな役割を果たすように期待されている。参院選挙後に生まれている情勢の発展に対応した革新懇運動の飛躍へ、全国の経験から学び、交流し、情勢について語り合い、新しい出発の場にしよう。

1、情勢:今回の交流会の重要な意義と特徴〜政治情勢の激変と革新懇運動の役割
○参院選の結果、情勢は激変している。参院選の結果自体、悪政にむかって立ち上がった国民の世論と運動、共同のひろがりの反映でもある。国民対財界・アメリカいいなり勢力の対決、憲法と安保の対決、「自共対決」――対決軸がいよいよ鮮明になってきている。私たちがかかげる「3つの共同目標」は、新しい希望ある日本を展望する旗印である。
○安倍自民党政治は、日本を「企業が世界で最も活動しやすい国に」、「日本を取り戻す(戦後レジームからの脱却)」、「アメリカとともに戦争する国(積極的平和主義)」をかかげ、日本国憲法の理念を真っ向から否定した国=「暗黒の日本」につくり変えようとしている。ここに安倍首相が憲法改悪に執念を燃やす動機があり、いま私たちが阻止するために全力をあげている秘密保護法案もその重要な一環である。
しかし、日本国民は安倍政治の暴走を許さない。実際に、各分野で反撃がおこなわれ、安倍政治の基盤の脆弱性を浮き彫りにしている。原発、TPP(環太平洋連携協定)消費税、基地などの「一点共闘」がひろがり、若者の立ち上がりと結んで「ブラック企業追及」が話題になっている。また大企業の内部留保を労働者・国民に回せ、という私たちの主張が国民的世論となり、安倍内閣も、これを口にせざるをえなくなっているのも、その象徴のひとつである。
○国民はこの間、政治的体験を積みながら、安倍暴走のもとで、新しい政治を模索している。「二大政党」制の破たん、第3極の衰退など政治舞台での変化はきわめて重要であり、3つの共同目標での国民的合意−政治を変える新しい共同へ大きく飛躍する、可能性と条件が生まれている。この確信を胸に刻んで、「国民が主人公」の政府を実現する展望を切りひらいていく大志をもってとりくもう。

2、運動:共同をひろげ、安倍政権の暴走から国民の利益を守ろう
○重要なことは、さまざまの分野での国民と安倍政権の対決の根源は、財界いいなり、アメリカいいなりというふたつの異常に起因していることである。各分野での一致点にもとづく要求実現を求める共同を誠実に発展させるとともに、このエネルギーを政治を変える新しい共同に大きく合流・発展させよう。ここに革新懇の大切な仕事がある。政治を変える新しい共同とは何か。なにをするのか。ときどきの国政の焦点の課題をとりあげるとともに、その実現のためには政治を変えなければならないことを議論し、3目標での合意をひろげること、そして革新懇をつよく大きくすることだ。その視野には国民が主人公の政府を樹立する展望があり、それを実現する国民運動の発展と国政選挙での力関係の逆転がある。
安倍暴走を阻止するためにも、さらに希望ある未来へ政治をかえる力を強めるためにも、草の根での活動をつよめ、各分野で国民的な共同をひろげることが決定的に重要だ。3目標に賛同する要求団体をつよく大きくすること自体、革新懇運動を発展させる大きな力だ。ととともに、統一戦線運動を担う革新懇組織をつくり、発展させるときだ。
 革新懇は、他にかえられない性格・役割をもっている。
@国政を革新する基本目標を明らかにし、かかげているA政府をつくることを展望しているB「政党、団体、個人」が結集し、草の根に組織があり、活動している
 ○全国各地の草の根で革新懇は、身近な要求・関心事に応える活動の分野で新しい地平を切りひらいている。悪政のもとで多様な形で切実な要求がある。それは大きく政治の貧困に起因し、政治変革に結ばれる。同時に、要求実現それ自体が値打ちある活動だ。またすべての問題が政治で解決するわけでもない。まともな働き口のない人に手をさしのべた活動、大震災のさい町内の老人の安否を確認して回った活動――目の前の困った人を実際に助けることをはじめとする人とのつながり、地域づくりの活動は、主権者、社会の主人公としてのとりくみであり、人と人のつながりをつくる革新懇の値打ちだ。

  3、組織:革新懇運動と革新懇づくりの飛躍をめざして 運動の到達と課題
〜「国民が主人公」の政府の基盤を全国の地域・職場の網の目に
(1)革新懇の力を強める
○各分野でひろがる一致点での共同の発展に誠実に取り組むとともに、@幅広い対話と懇談、共同をすすめる力 A国政の基本目標・展望を明らかにする政策の力 B団体、政党、個人が結集する革新懇=統一戦線運動の組織の力を発揮しよう。
○結成から32年をへて、今日、639地域・141職場・17青年の計797革新懇(他に9地域2青年革新懇準備会)が草の根で活動している。社会の土台で国民の生活する場に深く根ざしているこれら草の根の革新懇こそ、革新懇の宝であり、力の源泉である。ここでの多数派を形成することが、「国民が主人公の政府」の基盤となる。
○国民の多くはさまざまの団体を通じて統一戦線に結集する。賛同団体は革新懇の力の大きな柱である。都道府県や地域・職場・青年革新懇組織としての独自活動はもちろん、賛同団体、政党、個人がその持てる力を発揮し、それらを大きく総合的に結集したものこそ、革新懇の力であり、これを大きく強くすることが、革新の国民多数派を形成する根本的な課題である。
(2)都道府県革新懇の役割
 地方政治と国政の課題で政治的イニシアチブを発揮する。一致点を大切にした活動をすすめるとともに、大きな影響力を発揮するためには、賛同団体の結集に留意することが大切である。東京、神奈川などでおこなわれているように交流会を開くなど、地域・職場・青年革新懇組織づくりを意識的に追求しよう。
 「活動休止状態」の革新懇の再開をめざすとりくみも、東京、千葉などで意識的に追求されている。「そもそも論」の議論、中心を担う人の確保、事務局体制の確立など、それぞれの地域・職場の状況に応じた努力をつよめよう。
(3)地域革新懇
  要求、関心事を大切にし、多彩な運動を通じて多数派結集を追求しよう。地域において国政問題を系統的に追求する点でも他にない役割を果たしている。経営者団体など各団体訪問(兵庫・姫路革新懇)、憲法などでの継続した宣伝署名行動(大阪・寝屋川革新懇)、首長との懇談と地域づくり(神奈川・小田原革新懇)、歩いて10分の範囲での活動―町内会革新懇(横浜・岸谷革新懇)など豊かな経験が各地で生まれている。こうした多彩な活動を通して「新しい層と結び付く」(大阪・交野革新懇)ことを多くの革新懇は一貫して追求し、共同の輪をひろげている。どこでも足を踏み出せば、前進は可能だ。活動のなかで多くの人の「得意技」を引き出し、楽しく活動しているさいたま緑区革新懇は、「地域には人がいる」とのべている活動に学ぼう。
(4)職場革新懇
  職場革新懇は、産業・職場によって、それぞれ多様な条件に置かれているが、困難な条件とともに新しい条件が生まれている。激しい人減らし・合理化、雇用の劣悪化によって、多くの職場では、労働者が孤立し、悩んでいる。同時に、組合の特定政党支持押しつけが破たんし、労資協調・会社主義も深刻な矛盾にぶつかり、非正規雇用問題をはじめ賃上げと雇用の安定を求める新たなたたかいも生まれている。圧倒的な労働者が未組織なまま劣悪な労働条件を強いられている。情勢の激変を受け、職場のなかで政治が語られている。
 こうしたなかで職場革新懇は、政治と要求をむすびつけ、多彩な活動を地道に続けている。組合の違いをこえて、また管理職も含め、輪をひろげている。大阪国公革新懇では、組合との連係もすすめている。損保革新懇での、産業政策を議論し、仕事に誇りを持つことを追求した活動も注目される。
 労働者の分野で革新多数派を結集することは、日本の社会を変革してゆくうえで決定的な課題である。
(5)青年革新懇
○青年は希望だ。原発問題でも参院選挙でも活躍する青年の姿が目立った。よく学びよく遊べ――青年自身の要求や関心事を大切に青年の感性での取り組みを大胆にすすめよう。「青年の自主性を尊重してくれた」(広島青年革新懇)といわれるように各革新懇は青年の自主性を尊重して援助を強めよう。いま多くの青年革新懇が、「しゃべり場inカラオケ〜仕事のストレスを歌とトークで発散しちゃお!」(YOUTH革新懇(山口青年)革新懇)、「雇用実態アンケート」(佐賀青年革新懇)などブラック企業・雇用問題を取り上げている。生きづらい社会の矛盾に苦しむ青年が立ち上がり始めている。そこで居場所を見つけ、つながり、政治に翻弄される青年から政治を変える青年に成長している。青年革新懇が飛躍的にひろがる条件はあるし、それを現実のものにすることが求められている。
○青年の多数結集という展望を切りひらくために、民青同盟や労組、民主団体青年部などとの連係も探求していくことも重要な課題になっている。
(6)賛同団体の力を発揮しよう
  ○賛同団体がいっそう発展することは、革新多数派を形成するためにも、革新懇運動を発展させるためにも不可欠だ。同時に、団体の代表が革新懇の世話人会議などで積極的に発言するとともに、構成員に革新懇の催しへの参加や「全国革新懇ニュース」を普及するなど革新懇運動それ自体でも積極的役割を果たすことを追求しよう。
(7)事務室(局)の大切な役割と留意点
○事務室(局)の役割は、革新懇活動を持続し、組織を拡大してゆくうえで、非常に大きい。このことは、「地域革新懇づくりは、まず事務局を担う人を見つけることから始めた」(千葉県革新懇)など各地での数多くの経験から明らかで、革新懇組織をつくり、活動を続けてゆくうえで、ポイントのひとつである。みんなで事務室(局)体制をつくり、ささえよう。同時に事務室(局)は、世話人や賛同団体の意向や力を結集できるように留意することが大きく運動をすすめてゆくうえで大切である。
(8)全国革新懇ニュースを大いに普及しよう
 ○全国革新懇ニュースは、各分野で活躍する多彩な方がたと対話することを通して、多数派形成へ勇気と確信をひろげている。一致点での共同の大切さを示し、意見が違っても懇談し共感をひろげてゆく貴重な交歓の場となっている。草の根での努力によって現在、28839部にまで到達している。「全国革新懇ニュースを読むことによって革新懇の一員との自覚が生まれる」(千葉県革新懇)ことにもつながる。賛同団体自体が意識してニュースの普及に取り組む努力もはじまっている(香川県革新懇)。神奈川県革新懇では当面、6000部へ倍加する目標を決めるなど意欲ある取り組みがはじまっている。
 すすめ方はそれぞれの条件に応じた工夫が必要だが、意識的な追求が不可欠だ。全国革新懇ニュースを大いに普及しよう。




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